トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

電子工作サークル(第22回) 30分スリープタイマー回路

2008-06-23 23:15:05 | 電子工作

Img_4670 Img_4673 前々回、教材にしてスタートした「エレキジャック6号」掲載の「30分スリープタイマー」について配線完了のメンバー3名からチェック依頼された。電源ショートを確認し、問題無かったので電池(6V)を接続してスタートボタンを押してみた。最初は全然動作せず、これはタイマーIC電源接続漏れだった。ところが、接続しても、スタートボタンを長押ししないと動作しない等、動きがおかしい。今日はオシロスコープを持ってきていなかったので、動作タイミング確認のため、宿題で持ち帰る。

6/23自宅でトラブルシュート開始。タイマーIC(LMC555)トリガー入力端子②の波形を見る。ちゃんとトリガーパルスは出ている。でもタイマー回路はONしない。記事では電源から100kΩでプルアップ、0.01μFをアース間に接続してある。これに0.1μFに変更したら確実にONするようになった(インターネットで製作記事にあったラジオ用スリープタイマーがヒントになった。この記事によると、⑤ピンとVDD間に抵抗1.5kΩを入れることによりタイマー時間を約3倍に延ばすことが出来る様だ)。

定数(作者の確認不足か?CQ出版社の雑誌では良くあることです)がマッチしてなかったことが原因です。記事ではタイマーICに、ただ555と指示してあるのでTTLタイプのNE555だと推察します。今回私たちが使用したのはCMOSタイプのLMC555なので、トリガーがうまくかからなかったと考えられます。CMOSタイプはTTLタイプに比べ消費電流が少なく、各端子へ流れる電流が少ない(入力インピーダンスが高い)ので、今回の回路であるVDDから100kΩと0.01μFで充電する時間のパルスでトリガー(0V→VDD)するという仕組みでは、直ぐに充電されるのでパルス幅が狭く、リセットが掛からなかったと考えられます。皆さんもうまくトリガーしないときは試して見て下さい。
タイマー時間はRV最小で約8分、中央で約20分、最大で約33分でした(記事では1.5MΩと1000μFの固定定数でしたが、サークルでは470kΩ固定+1MΩRVと470μH×2でアレンジしてみました)。

長時間の動作時間を監視するのも大変なので、先日作ったキッチンタイマー利用のタイマーで自動測定しようかと考えている(タイマーでタイマーをチェック!)。
残り2台については、今回の現象を踏まえ、次回のサークルで対応することにする。

その他として、外部出力はフォトトライアックとトライアックによる電子リレーを採用してある。

Img_4692_r センターで電子工作PR用として展示する【LED花火】について、吉本先生がアクリルを加工して、綺麗に作って来てくれた。これで、PRになること間違い無し。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

周波数ドリフトはスイッチ、リレーの接触不良

2008-06-23 11:28:04 | アマチュア無線

交信相手の方から、交信中にだんだん周波数がドリフトするとの指摘があり、周波数カウンターで、ドライバー(12BY7A)出力の周波数をモニターしたら、送信ONにしてから確かに最大0.5kHz位序々に高い方にドリフトしていく。再度送信するとまた、元の周波数に戻る。クラリファイア(RIT)をTXにすると何故かドリフトしない。

6/21AM 電源変動(6V)を測定したがテスターの分解能(小数点以下2桁)では変動が見られなかった。

6/23 メーカー(八重洲無線)に問い合わせてみたところ、原因はクラリファイア部TX/RX押しボタンスイッチ(オルタネイト)の接触不良か、その裏の基板に付いている送受切り換えリレー(富士通FBR210)の接触不良が考えられるとのこと。但し、部品は現在無いので、接点を磨くか接点復活剤を塗布して対処するしか無いだろうと言うことでした。同じ型のリレーは、やはり変調部送受切り換え部分にも使っており、接触不良の経験をしている(以前のブログに書いている)。カバーが外せるので、接点グリスとかは塗布可能である。

変動する時と、しない時があるので、原因に間違いは無さそうだ。

さすが、メーカーのサービスセンターである。古い機器でも的確にトラブルシュートしてくれた。

発生原理しては、いくらVFOの周波数安定度が良くても、クラリファイア(RIT)機能のためにバリキャップダイオード(電圧で静電容量変化する)を使用して、送受信の周波数を動かしているので、この電圧が変動することは許されない。スイッチやリレー接点が接触不良を起こすと、接触抵抗が不安定となり結果、電圧変動を起こし、当然、静電容量が変化し周波数変動することになる。

現在のデジタルコントロール機器では、PLL等のデジタルコントロールによる発振回路を使用している(厳密にはPLLの場合、アナログ発振器であるが)のでこの様な問題は発生しない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする