４回東京２日目

無数の泡が、高く高く散って行き、暗い海の底に引きずりまれていく。
やがて呼吸することさえ忘れた意識は、もがくことなく深く深く沈んでいく。
自分という物質的存在がそこにあるのかさえ危うい。
魂という意識の存在だけが、その記憶をかたちどっているのかもしれない。
やがて記憶は宇宙という荒野をさまよい、母の子宮をとおり抜け生まれ変わる。
竜太の目覚めはそうして繰り返される。
事故の記憶など微塵もないが、母に包まれた記憶がそのような意識を作り出すのだろうか。

飛行機がシータック空港へ近づき着陸の態勢に入ろうとする寸前まで眠っていた。
（正しく起こされたのだが）
兄への憧れと劣等感を抱いていたが、シアトルの地はそんな竜太を解放した。
黒い瞳の暗く個性の無いと思われていた少年は、芯が強く、屈託なく笑う少年だった。
何よりも他人に対してこころ優しい。
家庭や学校、地域や国が檻を取り払えば子供の心は自由に飛び立つことができる。

毎日王冠は４頭をピックアップ。
グランデッツァ、ロサギガンティア、ロゴタイプ、ワールドエース。
その中で調教的にはワールドエースですが、馬券としてはロゴタイプをとります。

ただ、パドックの時間には映像が見れないでしょうから、勝負馬券とはいけませんが。