「キッチン南海」と聞いて、神保町、すずらん通り、ルーがこげ茶色のカツカレーと連想できる者は、かなりの神保町通である。個人的には、神保町に通う若者ならば知らねばならない「食堂」といっても過言ではない。カレーだけではなく、クリームコロッケ、しょうが焼き、ひらめフライなどさまざまな定食も用意されているが、私の見るところ、半分の以上のお客は、カツカレーを注文しているような気がする。
ところで先日、「東京でどこに行きたい?」と沖縄育ちの息子に聞いたところ、親に気を使ってか、あるいは本気でそう思ったのか「神保町」と言うので、二人で古書店街を散策。東京にはまだまだ二人で行ったところは少ないというのに、神保町はもう二回目である。
そして昼時に連れていった店が「キッチン南海」。若者となりつつある息子にも、やはり大切なことを伝授していかなくてはならない。どうしても息子に知ってもらいたかった父親が通い続けた食堂である。雰囲気的にはちょっとかみさんとは行きづらい店であるが、息子とならばいいだろう。
味、量とも息子はびっくり。12歳にはまだ多すぎるとみえて完食はできないようだった。お店を出て息子が一言。「お父さんってすごいね。あのカツカレー、全部食べるんだもの」。そうだ。お父さんはすごいんだ。君に残したカツカレーなんて見せられないだろう。お腹がはちきれそうに苦しかったのだが、親のプライドをかけて食べたのである。だから「すごい」って褒めてくれて、そりゃあ、嬉しかったよ。
ところで先日、「東京でどこに行きたい?」と沖縄育ちの息子に聞いたところ、親に気を使ってか、あるいは本気でそう思ったのか「神保町」と言うので、二人で古書店街を散策。東京にはまだまだ二人で行ったところは少ないというのに、神保町はもう二回目である。
そして昼時に連れていった店が「キッチン南海」。若者となりつつある息子にも、やはり大切なことを伝授していかなくてはならない。どうしても息子に知ってもらいたかった父親が通い続けた食堂である。雰囲気的にはちょっとかみさんとは行きづらい店であるが、息子とならばいいだろう。
味、量とも息子はびっくり。12歳にはまだ多すぎるとみえて完食はできないようだった。お店を出て息子が一言。「お父さんってすごいね。あのカツカレー、全部食べるんだもの」。そうだ。お父さんはすごいんだ。君に残したカツカレーなんて見せられないだろう。お腹がはちきれそうに苦しかったのだが、親のプライドをかけて食べたのである。だから「すごい」って褒めてくれて、そりゃあ、嬉しかったよ。