Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

「普通の果物」がないんですけど

2010年07月11日 | 那覇、沖縄
 昨日はスパの技術を学ぶ研修の講師として金武(きん)にでかけた。もちろんPは個人的にスパに行ったこともないし、勉強したこともない。今回のテーマが「バリニーズ」だったために、バリにおけるスパ産業の発展の歴史や背景、沖縄観光との比較などのちょっぴり難しい話をしたのだった。この講座の中で、実際にバリニーズ(スパ)が公開で行われたが、この中で小編成のガムランの演奏をした。バリニーズ(スパ)は「音」も重要な要素である。
 会場に向かう途中、楽器へのお供えの果物を忘れたことに気が付いた。ちょうど道路沿いにパサールらしき建物がある。好都合とばかり寄って見た。するとそこには、木からとってきたばかりの島バナナの束、贈答品にならないような小ぶりのマンゴー、青いパイナップルなどがあるのだが、スーパーで売られているような「黄色いバナナやグレープフルーツ、赤いリンゴ」といった見た目が美しい「普通の果物」がない。
 ここはパサールなのだから、考えてみれば、輸入された果物なんて置いてあるわけがない。たぶん近くの農家が持ってきて売っているのだろう。なんだかバリみたいだなあ、なんて思いながら、結局「金武のスーパーで買えばいいよ」と何も買わずにパサールを後にしたのだった。
 それにしても「普通の果物」っていった何だろう?日本中の「普通のスーパー」で売られているものが「普通の果物」なんだろうか?ということはパサールで売られていた地物の果物は「普通ではない果物、特殊な果物」ということになる。地元で収穫できる果物が、本来ならば「普通の果物」であっていいはずなのに、そうではなくなっている現実……。