Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

青い海のように

2013年03月06日 | 家・わたくしごと

 10ヶ月前の引越しのお祝いとして琉球ガラスのランプスタンドをいただきました。グラスとちがって分厚いガラスで、さまざまな大きさの気泡が美しく全体に散りばめられています。箱から取り出して、食卓机に置いてじっくりながめた時には、やわらかな曲線のフォルムに感心しました。まだ明かりを灯す前に。
 本来なら玄関飾りがいいのかもしれませんが、わが家には下駄箱がなく、置く場所なし。いろいろ悩んで、寝室の床の間に鎮座してもらうことにしました。どんな風に光るのかしらと、夜、寝る前に明かりを灯してみました。すると…ものすごいことが起きたのです。部屋の中をまるで青い海のようにぼんやりと灯すのです。ガラスを通す淡い青は、青の豆電球とは大違いで、ほんのりした光と、気泡を通した不思議な光が複雑にからみあい、それはそれは不思議な雰囲気を醸し出します。それは西洋のランプとは少し違う何かを感じます。
 淡い青色の光の中に閉じ込められたような錯覚は、沖縄に住んでいたときのさまざまな記憶を呼び起こしてくれます。なんともいえない気持ちの良さ、目を瞑ってしまったら見えなくなる悲しさと、そんな快感に包まれながらゆっくり眠りたいという葛藤。もちろん、そんな気持ちのいい光の空間で深い眠りについたのでした。