Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

懐かしの銀天街

2016年02月12日 | 那覇、沖縄

 先日、沖縄市役所の方の案内でコザの銀天街を訪れた。シャッター通りの商店街はコリンザ周辺の一番街だけでなく、少し離れた銀天街も同様である。実はかつて一番街周辺は、白人の米兵、銀天街の周辺は黒人の米兵の歓楽街だった。白人と黒人は同じ場所でお酒を飲むこともできなかったのである。
 実は今から7,8年前だろうか、銀天街で新たなアート活動を始めた若い人々から誘われて、この商店街の一角の路上でワヤンを上演したことがある。面白い上演だった。車が通行できる道路を通行止めにして、そのど真ん中でワヤンを上演した。ワヤンのすぐ横は居酒屋で焼き鳥を焼く煙が、上演している私を容赦なく襲ってきたのを覚えている。それでもお酒をのみながらおじさんたちが、笑いながらワヤンを見ていたことを思い出す。なんだかバリのような、沖縄のような、不思議な光景だった。
 月曜日の昼間の銀天街の路地はあいかわらず寂しい。ところが、この数年で銀天街は大きく変わったという。夜になるとここにさまざまな屋台やバーがお店をあけて、毎夜、若者が集まる素敵で、オシャレなエリアへと変貌したという。なんだかインドネシアのパサール・マラムのようだ、この怪しさ、市場の雑踏といった雰囲気は、ちょっと趣向を変えただけで、魅惑的な空間へと変貌する。
 浜松もまた駅周辺はシャッター街へと少しずつ変貌してきている。しかしここを銀天街のように変えるのは至難の業だ。なぜなら整いすぎているのである。街がきれいすぎるのだ。じゃあ、ちょっぴり怪しい街に作りかえちゃうかな?