トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ハリガネオチバタケ

2011-10-16 | キノコ


昨夜は雨が一晩中降り続き お蔭で公園の地面はたっぷりと湿気ていてキノコが顔を出した

針金のような柄を持ち枯葉から出てくるオチバタケの仲間 ハリガネオチバタケ
上の傘の大きさが1cm有るか無しかの小ささで枯葉からのっこりと出ている 可愛い!

落ち葉を分解するキノコの多くは名前が付いていない
落ち葉タケの仲間は子実体が小さくて特徴が少なく見分けが難しい

落ち葉は土壌動物に食べられて粉砕されることもあるが最終的に きのこによって分解される
上の方の落ち葉は形をとどめているが下に行くにつれて分解が進み 形が崩れ 腐植となって土壌に同化してゆく

その土壌が木を育て葉を茂らせ また落ち葉となって分解され土壌になる 自然の素晴らしいシステムに乾杯!

ホウロクタケ

2011-10-15 | キノコ


初めてみるキノコがどっさりと出ていた ホウロクタケという

サルノコシカケ科のキノコでこの仲間は似たものが多い 他のキノコでもそうだが識別には苦労する

ナラ類などの広葉樹の枯れ木に見られる 子実体は一年生または多年生
専門用語で子実体(しじったい)は子(胞子)を実らせる体と言う意味
植物に例えると花のようなものか

コルク質で多分食べられない感じがする

シイタケ

2011-10-14 | キノコ


コナラの枯れ木にシイタケが生えた 色具合から出来立ての若いシイタケかな

枯れ木は栄養分のかたまりで 木材を腐らせるキノコは種類も多い

シイタケの菌は枯れ木に付くと菌糸を材の中に伸ばす 枯れ木の繊維の縦方向に伸びやすい
菌糸が回ったところは材木が分解されて白くなる
ほだ木の端を見ると 白くなっているところは菌糸が回ったところ

シイタケ栽培ではこの菌糸が回った木片(種菌)を埋め込み(接種)育てる

菌糸が十分にできると子孫を残すために繁殖器官のキノコを地上に作り胞子を飛ばす
つまり言ってみれば 菌(菌糸体)が親でキノコ(子実体)はその繁殖器官と思えばいいのかな

キノコの秋 今年は松茸は口に入るや否や

クサギ

2011-10-13 | 樹木 草花


赤黒のツートンカラーの実が生っていた
羽根つきの羽のように後ろに反らせた花びらに丸い玉のクサギだ
ツートンカラーは目立つので(二色効果)鳥が良く来て実を食る
花びらのように見える星形に開いた赤いのは咢

葉を揉むと異臭がする 臭いのでクサギ
この匂い女性は嫌がる人が多い
但しこの葉の若菜は茹でて晒して臭みを抜けば食べられる

花は8月頃に咲く
甘い良い香りがするせいかアゲハチョウの仲間が良くやってくる
チョウの調査で写真を撮るのにこの花のそばで粘って アゲハ アオスジアゲハ クロアゲハ カラスアゲハなどをものにした

若葉は山菜 果実は草木染(黒く見える実は藍黒色で水色に染まる) 根は薬用になる優れもの

シオン

2011-10-12 | 樹木 草花


秋の公園はシオンが花盛りだった
丈が1m以上あり花いっぱいの見事さで魅了される

シオンなどと聞くとなにやらフランスっぽいが 紫苑と漢名を音読み
根を煎じて咳止め 去痰に効果あり 平安の昔に薬用植物として朝鮮か中国から入ってきたらしい

今見られるものはほとんどが栽培種で 野生のものは絶滅危惧種になっている

カラスウリ

2011-10-11 | 樹木 草花


カラスウリの赤い実が木を伝う細いツルからぶら下がっていた

この実を割ってみると 中は納豆状態 舐めてみると渋い不味い
納豆のヌルヌルの中に黒い種子が30個ほど入っている

このヌルヌルを洗ってみるとピカリと黒く光る種が出てきた
一日置いておくと乾いてきて 真ん中だけ薄茶色にしわが寄った
真ん中のこの部分は中に胚乳があり芽が出る

更に一日置くと両脇も薄茶色にしわが寄って全体同じ色 両側は繊維質で何もない

昔の人はこの種を結び文に見立てて 玉章(たまずさ)と呼んで 打ち出の小槌か大黒様にも見えて縁起物として財布などに入れておいた
玉章:玉梓の約、玉は美称 手紙を梓の木などに結び付けて使者が持参した この枝に付けた手紙に種子の形が似ている
梓はキササゲ及び ヨグソミネバリの別称

試しに財布に入れておこう

ホオズキ

2011-10-10 | 樹木 草花


小さな展示会があって庭で取れたホオズキを置いておいた

若者がやってきて これは何か と聞かれて ホオズキです
食べられますか? ミニトマトの種類じゃない?

ホオズキを知らない若者たちでした

名前の由来について牧野富太郎は ホオというカメムシの類が良くつくのでホオズキ だと言っているが異論も多いそうだ

ナス科ホオズキ属
球形の液果を包む袋は咢が大きくなったもの
根を乾燥したものを酸漿根(さんしょうこん)と呼び 咳止め 利尿に用いる

花買いに来てホホズキも二つ三つ (長谷川照子)

武甲山

2011-10-09 | 旅行


秩父の駅を出るとドーンと前に聳えるのが武甲山

大和武尊が甲(かぶと)をこの山の岩室に奉納したので武甲山とか

石灰岩の日本屈指の良質な大鉱床で可採鉱量は4億トンと言われる

明治よりセメントの原料として掘り出されて北側斜面の山体の崩壊が著しい

他の方向から見ると緑豊かな山に見える

明治の頃は標高1336mだったのが今は1304mと言うことになっている

人の営みの凄さを感じる

エゾビタキ

2011-10-08 | 野鳥


春と秋の渡りの時期に見られると言うが 市街地ではほとんど秋にしか見たことが無い

胸に縦の斑がありそこさえ見られれば見分けやすい

ミズキの実が好きで観察するにはミズキの木に注意せよ と言う
今度会うときは木も注意して見てみよう

全長14cmほどでほぼスズメ大
オオルリ キビタキ コサメビタキなどと共にヒタキ類と呼ばれる
空中で飛ぶ虫を捕まえるため嘴が平たく 捕虫網の役目をすると考えられている発達した口髭がある

因みにジョウビタキ ルリビタキなどはヒタキと名がついているがコルリ コマドリなどと共に小型ツグミ類といわれる


シギ

2011-10-07 | 野鳥


今年出会ったシギたちの一部を一挙掲載

シギは旅鳥で南へ渡る途中に日本へも渡来する

震災の影響で東北の海岸に鳥が立ち寄れなくなったり 淡水の場所でも液晶化現象や水が汲み上げられない田んぼなどシギが寄れなくなった場所が多く 例年より少ない種類と数だった

写真左から
アオアシシギ ウズラシギ オオハシシギ クサシギ コアオアシシギ タカブシギ ツルシギ

キビタキ

2011-10-06 | 野鳥


いよいよ夏鳥の渡りの季節真っ最中
葛西臨海公園でキビタキがいた 首などを傾げてとても可愛い

夏鳥としてほぼ全国の山の広葉樹林などで繁殖し ミズキなど山の森の実りをたっぷり啄みこれから南へ渡ってゆく
渡りの途中で平地にも良く姿をみせる
体長14cmでほぼスズメ大の体で2000km以上の旅だ 無事行って欲しい

カラスとコブシ

2011-10-05 | 野鳥
 

公園の大きなコブシの木の下で昼飯を食べていたら 回りにボトボトとコブシの実が枝を付けて落ちてくる
5羽ほどのハシブトガラスが盛んに枝を落としている

少し離れて見ていると下に降りてきて実を拾って枝の上で赤い実を取り出して食べ始めた
鳥がコブシの実を食べるのを初めて見た

コブシの実は熟すと赤くなり糸を引いて実のさやからぶら下がる
これは鳥が食べやすくしているのだと聞いたが ずっとホントかしらと思っていた
ブラブラしてかえって食べ難いことはないのだろうかというのが疑問だった

少なくてもカラスは実がぶら下がるのを待たずに(当てにせずに) 落とした実をしっかり脚で固定して中の実を食べていた

白のヒガンバナ

2011-10-04 | 樹木 草花


庭に白い色の彼岸花が咲いた
赤色の花に比べ10日ほど遅い開花だった

白いヒガンバナはショウキズイセンとヒガンバナの雑種 又は稀に突然変異で出来ることもある
我が家の白花はアカバナを植えてから4,5年してから突然に白が出たので 突然変異によるものかもしれない

庭の今年の普通の赤い色のヒガンバナだが 何カ所か咲いている場所から6mほど離れた塀際に突然1輪だけ咲いた
殆ど種が出来ず球根で増えると言って来たのに戸惑ってしまう
気を付けて公園のヒガンバナを見ていると 結構ぽつんと離れた場所に1輪か2輪咲いているのがある
明らかに植えたのでない場所 側溝とか野草に囲まれて一輪あるから種が飛んだと思う

調べてみると種子が出来るのは極めてまれだが 18912個花のうち479個に種子が出来 22個が発芽したという観察記録があった
率にすると約0.001だ
我が家は毎年30株ほど咲いて15年くらいになるから総花数450個で一個咲いたから率は0.002
まーそんなものか

十月桜

2011-10-03 | 樹木 草花
 

早いものでもうジュウガツザクラが満開だ
多分この様子だと9月の半ばにはかなり咲いていたのではのではなかろうか

マメザクラとエドヒガンの種間雑種と考えられる栽培品種
今頃の時期に咲くので珍しがられて最近はあちこちで見る
江戸時代(1800年代)にはすでに栽培されていたらしい

花は小輪の八重で今頃から春先まで二季性で断続的に咲き続ける

ムラサキシキブとシロシキブ

2011-10-02 | 樹木 草花


実の色が深い紫色でこの色は魅惑的と思うが如何

実の色が白いのをシロシキブと言う

ムラサキシキブは美しい紫色の果実を紫式部にたとえたもの
クマツヅラ科ムラサキシキブ属で属名の学名 Callicarpa(カリカルパ)は美しい果実という意味
洋の東西を問わず美しいものは誰が見ても美しい と言うこと

突然ですが今気が付いたのだが 写真はコムラサキのようだ
葉の形と実の付き方がムラサキシキブとチョッと違うから間違いではないと思う
同じ仲間で似た実をつける
ムラサキシキブと称して庭などに植えられているものの多くはコムラサキだという話もある

ムラサキシキブだとばかり思っていて大いなる間違い