トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

クロバネツリアブ

2015-08-16 | 虫類


ヤブガラシの花にクロバネツリアブがいた
体と翅が黒く腹に白いバンド模様の特徴的なツリアブの仲間

ツリアブは 蜜を吸うときなど長い口吻を伸ばし 空中にホバリングする姿が 吊り下げられているように見えるのでこの名がある
ハエ目(双翅目)ツリアブ科の総称
幼虫は狩りバチや花蜂の前蛹に寄生し 寄生主を食べ尽くす
時にメスは産卵の前にお尻を砂地につけ 前方ににじり歩きし尾端から砂を取り込んでから産卵する「尾端接触」をする 何の為か分かっていない

クロバネツリアブはツリアブ科では最大級の大きさで18mmある

オオミズナギドリ

2015-08-15 | 野鳥


ミズナギドリはミズナギドリ科の総称で 中型から大型の海鳥 日本には5種が繁殖する
オオミズナギドリ以外は南方の島が繁殖地でなじみは薄い
海面からの上昇気流によって滑空し 波頭を切り払うように見えることから付けられた名前
標準和名にただのミズナギドリという種はいない

オオミズナギドリは留鳥で本州近海の無人島や離島などで繁殖し 繁殖期以外は海上で生活する
夏の時期には海上で普通に見られる
冬には南方に移動しあまり見られない
魚群を見つけると遠くからも集まってきて大群になる
海面近くに上がってきた魚を飛び込んで捕らえたり 水面から嘴で挟み取ったりする
雌雄同色 大きさ49cm 翼開長は120cmと大きい

アオバト

2015-08-14 | 野鳥


全身の羽毛が緑色系のハト類で 江戸時代からその色からアオバトと呼ばれていた

北海道から種子島に留鳥としていて 北日本のものは冬には暖かい所へ移動する
平地から山地の広葉樹林に住む森林性の鳥で 開けた所にはあまり出てこないが 初夏から秋にかけては塩分を取るために海岸に出て海水を飲む
山地のものでは塩分のある温泉水 時には醤油や味噌工場の塩分を含んだ排水を飲むものもいる

食べ物は主に木の実や新芽を樹上で食べる
鳴き声はワァオー オーアーオーと聞こえる尺八か赤ん坊のような独特の声
雌雄ほぼ同色だが オスの中・小雨覆には赤紫色があるが メスにはない
大きさ33cm キジバトと同大

イーダ

2015-08-13 | 小動物 他


生命大躍進 古生代が過ぎると中生代になる
中生代は概算2.3億年前から6500万年前までで 三畳紀 ジュラ紀 白亜紀に分けられ 初期に恐竜 翼竜 魚竜が出現し最古の哺乳類も出現した 
この2億年弱の年代は大雑把には恐竜が大型化した恐竜の時代
そして6500万年前の隕石との衝突によって大量絶滅した

6500万年前から現代までが新生代
哺乳類が進出し 被子植物が発展した

「イーダ」は4700万年前の霊長類の 奇跡の化石といわれるほぼ完全な化石だ
普通 化石は体の数%しか残らないが イーダは95%が残っており あばら骨の下の胃の位置には食べた葉や果実まで残っている可愛いお猿さん

新生代第4紀の前期 約180万年前から1万年前までの更新世と呼ばれる時代に 人類はネアンデルタール人 クロマニョン人など色々な種が出て 20万年前にホモサピエンスがアフリカで誕生し 他の人類と一緒の時代を過ごすが ホモサピエンスだけが生き残り現代の我々の先祖となった
この時代更新世には氷河期があり そのあとの時代「完新世」に終結し 人類の時代になった

約30億年にも及び紡いできた命 その間には5回もの生命大絶滅の天変地異があったが乗り越えてきた
恐竜でさえ2億年近く繁栄してきたのに 今や人類は誕生以来20万年で 地震 火山の噴火 自然破壊 種の減少 異常気象に怯え 戦争が多発し人類の敵は人類となってしまった
授かった叡智を働かせて 命が永く永く紡がれるよう祈るばかりだ

ディメトロドン

2015-08-12 | 小動物 他


古生代の生き物 その2
古生代は地質時代で概算年数 5.7億年前から2.3億年前までで カンブリア紀からペルム紀まで6紀あり 昨日アップしたアノマロカリスは古生代最初のカンブリア紀に繁栄した生物
古生代の前は先カンブリア紀と呼ばれる

ディメトロドンは古生代最後のペルム紀に現れて繁栄した盤竜目では最も有名な生き物
顔 形から一見して恐竜の仲間と思ったが盤竜目という哺乳類に近縁の生物
ディメトロドンと哺乳類は「異歯性」という共通の特徴がある
異歯性とは「獲物に突き立てる歯」と「肉を噛み切る歯」の2種類の歯を持った者
この異歯性を持つか持たないかが哺乳類と爬虫類の大きな差なのである

ディメトロドン(意味は2種類の歯)は大きいものでは3m以上あり肉食
背中に大きな「帆」を付けていた
この帆は熱交換器として使われていたと言われる
朝体温が低い時には太陽光を当て体温を上昇させ 熱い時には風を受けて体温を下げた






アノマロカリス

2015-08-11 | 小動物 他


上野の科学博物館で行っている特別展「生命大躍進」を見てきた
地球に生命誕生から現在までの命のつながりが見られた

地球が誕生したのは46億年前 それから15億年以上たった31億年前に 水中に代謝機能を持つバクテリアが誕生した
さらに悠久の時は過ぎ 古生代に入り5億4300万年前~4億9000年前は「カンブリア紀」と呼ばれ この時代の前期に生命体が爆発的に増えた カンブリア爆発という
そしてこの時代に世界中の海で幅を利かしていたのが アノマロカリスという生き物だ

アノマロカリスとは「奇妙なエビ」という意味
体の先端にある腕で獲物を捕らえ リング状の口で貪った 
節足動物という見解もあるがその正体ははっきりしていない
彼が繁栄した理由は ほとんどの生物が10cmに満たないサイズだった時代に 最大2mにも及ぶ個体で敵がいなかったからだといわれる

カネタタキ

2015-08-10 | 虫類


今シーズン 庭で初めてカネタタキが鳴いた
チンチンチンと一声づつ鐘を叩くように鳴くのでカネタタキ

ごげ茶の太い帯があるほうがオス この太い帯が前翅で とても短く鱗のようになっていて 発声のためにだけあり飛ぶことは出来ない
メスは翅が退化していて無い

庭木 生垣 林縁の低木などにいる
食べ物は葉や小昆虫の死骸など
大きさは1cmほど

ヒメウラナミジャノメ

2015-08-09 | 虫類


翅の裏側に白色の波状模様と眼状紋が目立つチョウ
似ているウラナミジャノメ(絶滅危惧Ⅱ類)では後翅に1つ+2つの眼状紋があり ヒメウラナミジャノメでは2つ+3つの眼状紋がある

平地から低山地に主に居るが山地でも見られる
樹林地の周辺 農地 公園 湿地などの草丈の低い草地が生息地
日中 草地上をチョコチョコと跳ねるように飛翔し 葉上によく止まる
ニガナ カタバミ キツネノマゴなど各種の花を訪れる
普通に見られるチョウだが都市部では減少している
食草はチヂミザサ ススキ チガヤなどイネ科

ハンミョウ

2015-08-08 | 虫類


都心では8日連続の猛暑日の記録
今日は立秋で暑さも少し遠慮したのか それでも30度は越えた
暦の上では今日から立冬の前日までが秋 1年で一番暑いころで 残暑といい残暑見舞いを出す

山道でキラキラ光りながら前を飛んだ虫がいた
ハンミョウは猫のように敏捷で狩りが上手という意味で「斑猫」とつけられた
人の行く前を飛んでは止まり逃げてゆく姿が 道案内をしているように見えるのでミチオシエとかミチシルベとも呼ばれる

甲虫目ハンミョウ科の2cmほどの昆虫
ハンミョウ類はみな小型で足が長く大あごが発達している
食べ物はほかの昆虫や小動物
冬は成虫が土の中で集団越冬する

ハンカイソウ

2015-08-07 | 樹木 草花


ハンカイソウは豪壮に直立する姿を 中国漢代の武将「樊噲(はんかい)」にたとえたもの

キク科の1mくらいになる多年草
頭花は10cmで散房状につく 夏期は6~8月
舌状花は9~14個 筒状花は先が5裂して周りから開花してゆく
本州静岡県以西 四国 九州に分布している

ハナイバナ

2015-08-06 | 樹木 草花


ハナイバナの可愛い花が咲いていた
春先の花と思っていたが冬季を除いて咲いている花だった

ムラサキ科の高さ10cmほどの1~2年草
ハナイバナは茎の上部の葉と葉の間に花を付けるので葉内花という
花は淡青紫色で3mmほどの小さい花

キュウリグサに似るが花の中心部に白いふくらみがある 
キュウリグサは黄色いふくらみがあり春先3~5月に咲き 花序の先端が内側に巻き込むサソリ型花序といわれる形をしている

雀の雛

2015-08-05 | 野鳥


小鳥の雛 受難記3段
雀の雛を我が家の猫が咥えてきた
取り上げたら怪我はなく元気そうなので庭に放した

スズメ:留鳥または漂鳥 大きさ14㎝ 雌雄同色
人間の生活圏をうまく利用して生活する野鳥としては珍しい生態で 人がいないところでは暮らしていけないまでに特化している
スズはシュンシュンという鳴き声 メは小鳥の意味または群れの意味の接尾語という

繁殖期が過ぎると群れで一定のねぐらを作り集まる
このねぐらに集まるのは幼鳥が多い 成鳥は縄張りに残るものもいる
いつも同じ所にいるようだが 足環調査では300kmも移動する個体もあり拡散している

そぼ濡れて竹に雀がとまりたり 二羽になりたりまた一羽来て(北原白秋)

カルガモ雛

2015-08-04 | 野鳥


小鳥たちの雛受難記カルガモ編

カルガモの雛が8羽日向ぽっこ(この暑いのに)
1週間後に行ったら4羽しかいなかった
恐らくはカラスに食べられてしまったのだろう

カルガモ:全国に留鳥としている 都会の池でも子育てして話題になる
食べ物は水草や水生昆虫 地上を歩いて草の実など
大きさ61㎝ 雌雄ほぼ同色

カモ類の多くは北方で繁殖し日本で繁殖するカモ類は少ない
身近に繁殖がみられるカルガモは貴重な存在
雛は10羽ほど生まれるがカラスにやられることが多く育つのは良くて半分くらいだろう

カモ類の多くは繁殖時期にはオスが綺麗な繁殖羽になるのだが これはメスが別の種と相手を間違えないように発達したと考えられている
カルガモは繁殖のころには他のカモがいないため雌雄同色の地味色をしていると考えられている

ツバメ雛

2015-08-03 | 野鳥
 

小鳥たちの子育ても最終段階
通りがかりのお宅のガレージでツバメの雛が逆さ吊りになって鳴いていた
取りあえずは降ろして箱に入れたが親が餌を運んでくるのやら来ないのやら
手に乗せると餌をねだってピーピー鳴くこと鳴くこと・・可哀相によっぽどの空腹らしい
ツバメは飛んでいる虫を捕えて食べる昆虫食
このヒナに与えるエサが無い すり餌などで育つものかどうか・・

ツバメ:古くはツバクラメと言った
ツバは鳴き声 クラは小鳥の総称を表す方言 メは群れを意味する接尾語 略されてツバメになった
また ツチバミ(土食み)からの変化説もある

代表的な夏鳥 本州以南の暖地では少数が越冬する個体もいる
建造物に 土と枯草に唾を混ぜて椀型の巣を作る
繁殖期は番で 非繁殖期には群れで生活する
比較的低く飛び回り飛んでいる昆虫類とる
繁殖が終わった個体や幼鳥は アシ原などを塒として群を作り 時期が来ると南へ渡ってゆく

ハエドクソウ

2015-08-02 | 樹木 草花


根を煮詰めたり すりおろしたりした汁でハエ取紙を作ったのでハエドクソウ
ハエ取紙はもう使われなくなっているが 魚屋などの店先に吊り下げられて ハエをくっつけて獲った
毒成分はリグナンの1種フリマロリンや レブトスタキロール・アセトート
口にすると嘔吐などの症状がでる
全草を肥桶に入れておくとウジが湧かないと言われた

ハエドクソウ科ハエドクソウ属の50cm程の多年草
色々見解があるようだが一科に一属一種と言われる

花は7~8月に穂状に付き 5mmほどの小さい花を下から咲かせてゆく
蕾は上向き 開花すると横向き 果期になると下向きになる
果実は果でイノコヅチに似て先端がカギ状に曲がって衣服などに引っかかる