トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

イワヤツデ

2017-06-15 | 樹木 草花


ユキノシタ科の渓谷の岩場など湿り気のある所の生える多年草
葉はヤツデの葉に似ているのでイワヤツデと言う
蕾が赤いので頭の赤いタンチョウヅルに見たてて別名タンチョウソウ

花は4~6月 草丈20cmの茎を出し集散花序を付ける
花は咲くと白色で清楚で綺麗
中国朝鮮半島原産

イワカガミ

2017-06-14 | 樹木 草花


山地でこういう花に出会えるとホッとする

イワウメ科の山地の岩場や高山の草地に生える多年草
日当たりが良く水気の多い所に群生する

葉は根際に集まって付き 表面に光沢がありこれが名前のもとになっている
葉の間から15cmほどの花茎を伸ばし先に淡紅色の花を付ける
花は4~7月に咲き 花冠は1.5㎝程で先が5裂し縁は細かく裂ける

イタチハギ

2017-06-13 | 樹木 草花


紫色が素敵な花のイタチハギ
長い花穂をイタチの尾に見立てた名前と言う説がある
葉がエンジュに似ているので別名クロバナエンジュ
根の土壌固定力が強いので戦後法面緑化によく使われた

マメ科の落葉低木 5m程になる
北アメリカ原産で大正時代に韓国から導入された
今では要注意外来生物に指定されている

花は5~6月 枝先に10㎝程の穂状果序をのばし 1cmほどの黒紫の花を多数つける
花弁は旗弁のみで濃紫色 花糸は紫 葯は黄色と色合いがとても綺麗
果実は豆果で1cmの大きさで表面がイボイボ

ゴジュウカラ

2017-06-12 | 野鳥


江戸時代頃からシジュウカラに似ているが少し違うと言う意味で「ごじうから」「はちじゅから」と呼ばれていた
樹幹を下向きに降りることの出来る唯一の鳥で「さかほこ」とも呼ばれた

留鳥 山地の林に居てトチノキやブナ ミズナラ ハルニレなどの森を一年中離れない
北海道では平地にも住むが 他の地域では冬も山地に留まり市街地ではほとんど見られない
木の幹を上下に走り回り昆虫類 クモ類を捕り草木の種子も食べる
木の実を幹の隙間に挟み込んで 逆さになってコツコツ割って食べる
また種子を幹の隙間に詰め込み木片などで蓋をして隠しておくと言うから賢い
非繁殖期にはカラ類と混軍で居ることも多いが 基本的には周年番(つがい)で暮らしていて混軍でもゴジュウカラは2羽だけのことが多い
雌雄はほぼ同色だがオスの方が脇腹の橙色や下尾筒の茶色が濃い 大きさ14cm

むずかしやどれが四十雀五十雀(一茶)

シジュウカラの幼鳥

2017-06-11 | 野鳥
 

庭に見慣れない鳥が居て戸惑ったが まだ嘴の黄色いシジュウカラの幼鳥だった
右は一緒に居た成鳥

シジュウカラの名は「しじう」はその鳴き声 「から」は小鳥を意味する総称と言う
別説では「しじう」は数の多い事 「から」はカル(軽)の変化で身軽な様子を示す
俗説ではシジュウカラ1羽でスズメ40羽分の価値があると言われる

全国に留鳥として分布するが時により漂鳥
市街地の樹木の多い公園や庭園 住宅地から山地の林などに居る
樹上や地上で昆虫類クモ類 草木の種子や実を採食する
他のカラ類やコゲラなどの小鳥類とよく混群を作るので シジュウカラの群れを見たらよく確かめろと言われる
色々な人工物によく営巣し巣箱もよく利用するので 公園などに掛けられた巣箱はシジュウカラが入ることを期待してのものが多い
メスが抱卵の時期まではオスが良く求愛給餌をして仲が良い
冬でもつがいが離れないことが多いが 10%ほどは別のペアーになる
雌雄ほぼ同色 オスの方が腹に掛かる黒筋が太い 大きさは15cm

あさまだき四十からめぞたたくなる 冬ごもりせるむしのすみかを(寂蓮)


エサキモンキツノカメムシ

2017-06-10 | 虫類


エサキモンキツノカメムシは体長12mmほどで 小楯板の大きな紋が黄色くハート形で人気
成虫で越冬し春から秋にかけて普通に見られる
日本ではツノカメムシの仲間は30種ほどいる

ミズキの葉の上でエサキモンキツノカメムシが番(つが)っていた
幼虫の食べ物がミズキの葉なので ミズキで番うことが多い
しかもメスはミズキに卵を産み幼虫になっても保護する習性がある

ナナフシモドキ

2017-06-09 | 虫類


細長い棒状の体が特徴のナナフシモドキ(別名ナナフシ)
木の枝に擬態していて じっとしているとなかなか見つからない
体が大きい割には動きが緩慢で 他に防御も攻撃の手段も持たない
大きさは8cmほどもあった

卵で越冬して 6月頃から現れる
体色は緑色や褐色など様々で 翅は無い (翅のあるナナフシの仲間もいる)
色々な広葉樹の葉を食べ 通常メスだけで単為生殖をおこなう
ごく稀に小型で濃褐色のオスが出現すると言うが 随分と変わったところのある虫だ

ハラグロオオテントウ幼虫

2017-06-08 | 虫類


都心の公園で クワキジラミがいるクワの葉に ハラグロオオテントウの幼虫がいた

成虫は名前の通り覆面が黒くて大型 地色は綺麗な朱色で黒い斑紋があるテントウムシ
大きさは12mm 大きくてよく目立つ
よく見かけるナミテントウやナナホシテントウが8mmほどだから比べるとかなり大きい
オオテントウ ハラグロオオテントウ カメノコテントウの3種は大きく 3大テントウムシ

出現時期は5~6月 山地に多いと言うが都心にも居た
幼虫も成虫もキジラミ類 アブラムシ類を食べる

クマガイソウ

2017-06-07 | 樹木 草花


源平一谷のの戦いで平敦盛を討った熊谷直実の母衣に袋状の花を見立ててクマガイソウと言う

ラン科で山野の林内に生える多年草
根茎が横に伸び節から根を出す
葉は2個ほぼ対生状に付き 20cm近い扇状で放射状の縦皺が目立つ

花は大型で茎の先に1個付く
唇弁が袋状にふくらみ紅紫色の脈がある
花の色は日ごとに透明度を増し 紅色の模様が綺麗に出てくる
日本各地に分布しており花期は4~5月

エゴノキの花

2017-06-06 | 樹木 草花
水辺にエゴノキの花が浮かんで どの花も見てくれと言わんばかりに上を向いて綺麗だった
エゴノキ科の本来は山麓の雑木林や山地の小川のほとりに普通に生える落葉高木


エゴノキの花 花期は5月~6月 東京では5月中旬に咲き1週間ほどで散る
花は恥ずかし気に下向きに咲く
花粉を運ぶ虫を脚の強いハチの仲間に限定している ハナアブやハエの仲間は足が弱く下向きには止まれない


エゴノキの実
緑白色の実が枝いっぱいに付く 果皮や果肉は刺激性のあるサポニンを含み 食べるとエグくて不味い そこからエゴノキの名前が付いた 秋も深まると果肉が乾いて破れ茶色の種子が顔を出す この実はヤマガラが大好きでやってくる ヤマガラは種子を咥えると足で押さえて殻を割って中身を食べる 食べずに冬に備えて地面や石の間に埋めて貯蔵もするので 一部が芽を出すと言うヤマガラ散布をする


エゴノネコアシ
エゴノキの芽にエゴノネコアシアブラムシが寄生して 虫えいを作る 形を猫の足に見立ててエゴノネコアシと言う
7月頃に先が開き有翅のアブラムシがイネ科のアシボソに飛んで行く そこで世代交代を繰り返して秋にはエゴノキに卵を産む

ワスレナグサ

2017-06-05 | 樹木 草花


(^^♪ワスレナグサーを~あなたにーあなたに~🎵
ドナウ川の岸辺に咲いていたこの花を恋人に摘んでやろうとして川に落ちた男が 急流に流される前に花を投げ「私を忘れないで」と叫んだと言う伝説からこの名が付いた 英名はforget-me not

アカネ科でヨーロッパ原産の多年草
観賞用に栽培され 日本各地で湿ったところに野生化している
花は5~7月 枝先に先がクルリと丸まった花序(サソリ型花序と言う)を出し1cm足らずの花を次々に咲かせる
花冠は淡青紫色で中の黄色の鱗片がアクセント

アカゲラ

2017-06-04 | 野鳥
 

赤 黒 白の配色が美しいキツツキ類
赤色が目立つと言うことで江戸中期からアカゲラで知られる
繁殖の真っ最中で木の穴から雛が顔を出していた

留鳥 北海道と本州に留鳥としているが本州西南部には少ない
林内の行動が多いが 草地や舗装されていない道路 農耕地などの地上で採食することもある
昆虫類を好んで食べ木の実も採食する 都心でも稀に見られる

枯れ木や生きている木に穴を掘って営巣する
巣は縄張りの中にいくつか穴を掘ってそのうちの一つに決める

枯れ木を素早く叩いて音を出す「ドラミング」を良く行う
声の代わりに音を遠くへ響かせ つがい相手の募集や縄張り宣言をしていると言われるが 近距離コミュニケーションにも使われる

雌雄ほぼ同色だがメスは後頭の赤色が無い
大きさ24cm

アカハラ

2017-06-03 | 野鳥


アカハラは本州中部以北で繁殖し 冬は山麓や暖地に移動する
今の時期には山地で見られるが 冬には市街地の公園などでも良く見られる
腹から脇にかけて橙赤色でアカハラ

地上を数歩歩いては立ち止まりして 落葉をほじくったりして昆虫類の幼虫やミミズなどを採食する
秋には草木の実もよく食べる
繁殖期の今の時期には梢でキョロンキョロンチリリリなどとよく囀る
巣は割合低い所(2mくらい)の枝に枯れ草の根などを編みながら いくらかの土を混ぜて固めて作る
もっと高い所の方が安全と思うがどうだろう

雌雄はほぼ同色 メスはオスとほぼ同じ個体もいるが全体に淡色
大きさ24cm

イチモンジカメノコハムシ

2017-06-02 | 虫類


体の周りをプラスチックで覆ったようなイチモンジカメノコハムシ
前翅後方両側に暗褐色の紋がある
カメノコハムシの仲間は 成虫の形が亀の甲羅に似ているものと 武士の被った陣笠に似ているものとがいる と言うがその違いはよく分からない

成虫で越冬し4~9月にかけて現れる 平地から山の広葉樹林の林縁で見られる
カメノコハムシやジンガサハムシの仲間は 葉の裏に産卵した後 卵をパラフィン状の分泌物で覆い その上に糞をかぶせる
幼虫はムラサキシキブ類の葉上で見られ 葉を食べて育成し脱皮殻や糞を背負っている
食草はムラサキシキブやヤブムラサキ
蛹化は葉の裏で行われる
おおきさは8mmほど

ハンノキハムシ

2017-06-01 | 虫類


葉の上に止まっている小さな甲虫 ハムシは甲虫目ハムシ科のの一群の虫で日本では660種もいる
多くは名前の通り植物の葉を食べて生活していて 1cm未満の小さいものが多い
結構敏感で葉を揺らしたりすると 忍法葉隠れの術で目の前から消える
つまり驚かすと足を縮めてポロッと地面に落ちてしまう

ハンノキハムシは全体が光沢のある黒青色で綺麗だ
7mmほどの大きさでハンノキやヤシャブシ類 シラカバなどの葉を食べる

卵は葉裏に固めて生み出され 幼虫は集団で葉を食べる
生長した幼虫は地中で蛹化し成虫で越冬する
出現期は4~8月