いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

問答無用  no argument

2009-10-01 19:43:43 | 日記
 鳩山連立内閣、テーゼである政治主導体制で、行政運営、予算編成に取り組で、
半月がたつ。
 年金、雇用、景気対策と、前政権の負の遺産処理の、緊急を要する重要案件もあ
るが、成果、果実の見える年末までは静観ムードが一般的だ。

 そうは言っても、ここにきて、ひとつ、中小企業向け融資の返済猶予(moratorium)
の法制化での、金融担当大臣の説明責任(informed consent)も何もあったものじ
ゃない、排他的、独善思考の発言には驚くばかりだ。

 まるでプロセス、コンセンサス(政策協議)なんか眼中にないかのような、テーゼ
の政治主導を何が何でもやってやるぞという発言の連続には、政権交代での突出
した自意識過剰を見る思いだ。

 モラトリアムには、前提となる中小企業への銀行の貸し渋りの実態を含めた包括
的な論議、検証、対策は必要なのだ。

 この問題に対する先日の全国銀行協会長の発言にも、使命感を欠く銀行体質をみ
せられたばかりでの、また、一方のこの有様だ。
 政府内からの慎重な対応意見には、余計な口出しするなとばかりに、「私が担当
大臣で、私が法案を出す。」、「聞いていない。」、「言うはずがない。」あげくが「任命
権者の首相が(この方針を)了解していないのなら、私を罷免したらいい。三党で合
意していることなので、切れっこない。」と大見えをきって、時代錯誤の問答無用だ。

 連立内閣の少数政党からの担当大臣として、政府のコンセンサスを代表して政策
を推進するという態度ではなく、どう言われようとまるで自党の主張を政策として実行
する気構えだけが、突出してみえる。

 首相からは、「モラトリアムまでは合意したわけではない。」との発言も出て、政府
内での協議、コンセンサスを得て、現実的な対応を求められた。
 「俺がやる。法案を出す。」だけの主張以前の、政策の「説明責任」を果たしての、
政治主導だ。

 政治主導を現実化する、「情報公開」こそがテーゼの政権交代だ。時代錯誤の問
答無用(no argument)の政治主導劇には、国民としても、お付き合いできかねる



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