いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ブレーク・スルー  break through

2009-10-25 19:56:30 | 日記
 感情的な対立から何も生まれない。たとえ一方が勝利しても、遺恨が残り終わり
のない対立が続く。宗教、貧困に根差した民族紛争、テロ思想が実証している。

 市民税10%減税、地域のことは地域に決めてもらう地域委員会の設立をテーゼ
として、51万人の圧倒的な市民の支持を受けた名古屋市長。
 公約(テーゼ)の実現をめぐる議会との対立が感情的なものとなり、平行線どころ
か、まったく論点の噛み合わないものとなっている。

 市民税10%減税をプライオウリティ(priority)とする市長に、議会は財源を正して
対立。
 政策の最優先課題として取り組む「プライオウリティ」ということになれば、その財源
の問題ではなく、その政策がプライオウリティになることにより、モスト・ビハインド
(most behind)の政策が何であり、それを今後どう対応するのかの問題。

 市民の支持、国政での民主党政権による政権交代をテコに、説明責任に配慮
のない市長のパーソナリティに対して、議会も横恋慕のような、いいがかりのまっ
たく論点の噛み合わない空虚な議会。

 市民が、脇に、忘れられている。

 市長の手法(パーソナリティ)に適応力(adaptability)のない独断性(dogma)が
あるとすれば、それを取り巻くスタッフはまったく機能していない。副市長、アド
バイザーも相当数、委嘱されている。

 議会も、プライオウリティ政策の財源に固執するという取ってつけた反抗ではな
く、包括的な政策論議の中で、正当な、前向きな議論を展開すべきだ。
 市民のための政策運営に責任をもつ、市長と議会が、感情的な対立をしている場
合ではない。消費低迷、景気悪化の経済不況の社会情勢だ。

 市長は、市民に情報公開を徹底し、問題点の説明責任を果たすべきだ。これに対
して議会は、こともあろうに、誤解を招く恐れがあると、市長の市民への説明責任
に異を唱える申し入れをした(さすがに、後になって、そういう趣旨ではないと修正)。
感情だけの、ゆきあたりばったりの対立が浮き彫りになっている。

 市長は、もうひとつのテーゼである、議会(議員)の定数、報酬の大幅削減の議
会提案をこの時に指示した、感情的な全面対立(議会解散)ではなく、市民に対す
る説明責任により、市民とともに民主的なステップでブレーク・スルー(break through)
することだ。

 ことに地方議会では、スケールが小さく話題性が限られるとはいえ、市民を忘れ
た首長と議会の感情的な対立が目につく。小さいことではない。
 市長と議会に対する市民のかかわりこそ、政治の、生活の原点、ドラスティック
ムーブメント(drastic movement)なのだ。

 


 

 

 

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