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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

見えすいた、ポーズで。  to be seen through a pose 

2010-05-06 19:38:49 | 日記
 (1)米国の見えすいたポーズで、外交を自分のステージに乗せてくる。ニューヨークで開催
の核拡散防止条約(NPT)会議で、米国が所有する核弾頭の数量を公表した。地域戦争限定
の戦術核、備蓄分も含めて数量5113発。唯一の核兵器使用国として、どのような軍事戦
略図なら、このような膨大無比な核兵器が必要で、「再び」使用することがあれば、米国も
含めて地球生命環境に長く将来にわたってどのような影響が出るのかを考えて保有している
のか、到底理解不能な数字。

 米ソ冷戦時代、一時代の中国脅威論の中で、無秩序計画として時流に流されて累積結果と
して5113発になっちゃったというところか。

 (2)核兵器にも「使用期限」はあるだろう。保有経費、安全機能管理技術も含めてあらためて
別の管理能力脅威論が見えてくる。そういう「負担」からの解放もあっての核兵器廃絶、総量
削減、廃棄外交の影が隠そうとしても映っている。

 その証拠に、核兵器は削減するけれど、同戦略核兵器削減条約では、はっきりと通常兵器
の機能の高度化を謳って、平和への脅威は差し引き変わりはない、見えすいた米国のポーズ。

 (3)米国は、核兵器の所存は軍事的最高機密として、「ある」とも「ない」とも「どこに」配置した
かも、現在どこにあるかもいっさい公開しないことによることを、抑止力としてきた。
 米国の核隠し政策は、日本の非核三原則(持たず、つくらず、持込ませず)に対しても、当然
のように原則が機能せず、フリーパス状態で、沖縄返還時にもさらに密約で核持込みを押し付
ける高慢さだった。

 (4)普天間基地移設先問題も、一方的に日本(政府)に都合のいい対応決着を押し付けて、
米国自らは「高みの見物」とは国際政治をリードしようという米国の理念の本質が露骨に見え
てくる。
 この問題がどうして政府と沖縄の国内問題だけで動いて、米国の協調をからめた国際問題
として目が向けられないのか不思議だ。

 これでは日米対等な協力関係は、見えすいたポーズ(to be seen through a pose)で、まる
で占領政策が続いているかのようだ。米国の本心は、核弾頭数量の公開と同じく、示せれる
のか。普天間基地移設問題での国内対立を、高みの見物の米国ではやりきれないものがあ
る。
 パラドックス(paradox)に、日本の政治、外交の未熟さでもある。

 ただし、気をつけなければいけないのは、こうした感情論の高まりが思わぬ国際関係インバ
ランスにつながることは、過去の歴史に学べる。
 普天間基地移設先問題でも、感情論の高まりだけでは問題の本質が置き去られて、いい方
向に解決しない。

 (5)新鮮で安い野菜が一番のおみやげだった今年のゴールデンウィークも終了。いっきに蒸し
暑さも出てきて、沖縄は梅雨。
 風を家の中に誘い込むのには、いい季節だ。家のなかにたっぷり乾いた風、空気を通して
インフラの構造呼吸をしておいて、梅雨の季節に備える。

 夏の参院選挙を待たずに5月、6月と日本の政治動向はまったく不透明で、ヨーロッパの
経済危機も波及しそうで、政治、経済、社会、もう一度、情報の透明性と発信性、正確性、
共有性の原点からリ・スタート(restart)が必要。

 6月にはワールドカップ・サッカー南アフリカ大会もある。このあたりで、空気、風が変わるか。

 

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