(1)民主党政権の政治主導の「中身」、政策論議の「精度」が問われている。「子ども手
当」、もらう側からも予算一括、社会資本インフラ整備への投資の方が効果的と見られて評
判が悪く、また、果たして意図どおり受給者が使用するのか、最低使途がどうあっても生活
費の補足に真面目に対応できれば意味もあるが、無作為に浪費されることがないという保障
もない。そういう事例も見てきた。
(2)ところが、問題はマニフェストで約束した政策ということで、原資が日本国民の投資(税金)
でありながら、受給の対象を国外に居住する外国人家族にまで拡げて、ほとんど場当たり的
な無原則状態で制度を開始してしまったことだ。ご機嫌とりのバラマキ手当である。
博愛精神もいいが、原則限度というものがある。子ども手当は、他の政策同様に法案が国
会で審議されて、条件、条文も精査されての成立、施行のはずだ。
(3)ところが、ことは外国人国内居住者が国外に残した家族(子ども)にも支給することになっ
ていたので、尼崎市では、養子縁組をしたとかで554名分の子ども手当の支給申請が公然
となされた。さすがに、実態とかけ離れた申請内容の照会で、これを不適切として受け付け
拒否となった。
政策の趣旨、目的、資格要件の設定の精度の低さを逆手に取られた。国会審議の過程でも
こういう問題の指摘はあった。
(4)この度、行政刷新担当大臣が子ども手当の「対応を間違えた。日本に住んでいる方が
基本だった。日本国籍もなく外国に住んでいる方への支給は理解が得られない」と今更なが
ら釈明して、政策の誤りを認めた。
①民主党政権の今や特徴でもある、担当大臣以外の大臣が、内閣としての政策の付け合わ
せもなく勝手に政策の有り様に意見を述べて反対表明する、閣内不一致(不統合)観には、
うんざりするほど恒例で改善もされないこと、しかも②国会で審議した政策(法案)の中身をこの
期(ご)に及んで自ら失政として釈明するに及んでは、この内閣は真面目に政治、政策実行に
取り組んでいたのか、きたのか不可思議な感情に捉われる始末だ。
政治では、こういうのを「正直(honesty)」とは言わない。ただの「無責任(irresponsibility)」。
(5)国民の貴重な投資(税金)のいかし方は、まず日本国民への効果的な「還元」が原則
で、政府は国民の生命、財産、生活を守る命題(proposition)責務を負っている。
国民の子育て、成長を支援する子ども手当となれば、憲法の生存権保障にかかわる基本問
題で、国民の基本的人権の問題。日本国民以外への博愛精神とは一線を画して当然の、基本
中の基本ともいう政策だ。
今更「外国に住んでいる方の支給~」はの釈明もない。政府は、日常を精度の高い政策推進
に向かって努力、学習、検証していないのが、よくわかる。国民の立場(目線)に立った情報公
開が原則でスタートした政権だったはずだが。
(6)こちらの問題でも変な声が出始めた。普天間基地周辺の危険解消なら、昨年12月末での
早期決着が求められていた訳だし、今更5月末での戦略なき、合意なき決着にこだわるもので
はないのはもちろんだが、しかしそれを宣言、設定したのは首相だ。
政府内から、首相の政治責任(進退)を棚上げして、5月末にこだわらず本格的な交渉決着の
ための問題継続をという「はぐらかし論」というのも、これまた無見識で無責任だ。
当」、もらう側からも予算一括、社会資本インフラ整備への投資の方が効果的と見られて評
判が悪く、また、果たして意図どおり受給者が使用するのか、最低使途がどうあっても生活
費の補足に真面目に対応できれば意味もあるが、無作為に浪費されることがないという保障
もない。そういう事例も見てきた。
(2)ところが、問題はマニフェストで約束した政策ということで、原資が日本国民の投資(税金)
でありながら、受給の対象を国外に居住する外国人家族にまで拡げて、ほとんど場当たり的
な無原則状態で制度を開始してしまったことだ。ご機嫌とりのバラマキ手当である。
博愛精神もいいが、原則限度というものがある。子ども手当は、他の政策同様に法案が国
会で審議されて、条件、条文も精査されての成立、施行のはずだ。
(3)ところが、ことは外国人国内居住者が国外に残した家族(子ども)にも支給することになっ
ていたので、尼崎市では、養子縁組をしたとかで554名分の子ども手当の支給申請が公然
となされた。さすがに、実態とかけ離れた申請内容の照会で、これを不適切として受け付け
拒否となった。
政策の趣旨、目的、資格要件の設定の精度の低さを逆手に取られた。国会審議の過程でも
こういう問題の指摘はあった。
(4)この度、行政刷新担当大臣が子ども手当の「対応を間違えた。日本に住んでいる方が
基本だった。日本国籍もなく外国に住んでいる方への支給は理解が得られない」と今更なが
ら釈明して、政策の誤りを認めた。
①民主党政権の今や特徴でもある、担当大臣以外の大臣が、内閣としての政策の付け合わ
せもなく勝手に政策の有り様に意見を述べて反対表明する、閣内不一致(不統合)観には、
うんざりするほど恒例で改善もされないこと、しかも②国会で審議した政策(法案)の中身をこの
期(ご)に及んで自ら失政として釈明するに及んでは、この内閣は真面目に政治、政策実行に
取り組んでいたのか、きたのか不可思議な感情に捉われる始末だ。
政治では、こういうのを「正直(honesty)」とは言わない。ただの「無責任(irresponsibility)」。
(5)国民の貴重な投資(税金)のいかし方は、まず日本国民への効果的な「還元」が原則
で、政府は国民の生命、財産、生活を守る命題(proposition)責務を負っている。
国民の子育て、成長を支援する子ども手当となれば、憲法の生存権保障にかかわる基本問
題で、国民の基本的人権の問題。日本国民以外への博愛精神とは一線を画して当然の、基本
中の基本ともいう政策だ。
今更「外国に住んでいる方の支給~」はの釈明もない。政府は、日常を精度の高い政策推進
に向かって努力、学習、検証していないのが、よくわかる。国民の立場(目線)に立った情報公
開が原則でスタートした政権だったはずだが。
(6)こちらの問題でも変な声が出始めた。普天間基地周辺の危険解消なら、昨年12月末での
早期決着が求められていた訳だし、今更5月末での戦略なき、合意なき決着にこだわるもので
はないのはもちろんだが、しかしそれを宣言、設定したのは首相だ。
政府内から、首相の政治責任(進退)を棚上げして、5月末にこだわらず本格的な交渉決着の
ための問題継続をという「はぐらかし論」というのも、これまた無見識で無責任だ。