goo blog サービス終了のお知らせ 

いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

社会が変わらなければならない。 we must change the society

2014-07-13 19:56:50 | 日記
 (1)政府が掲げた「残業代ゼロ(overtime pay zero)」(成果賃金)時代に対して、経営側からは人件費抑制、経費節減から歓迎の声が聞かれ、労働側からは無報酬労働の強化、労働時間不節制に対する警戒、不安の反対の声が大きい。
 「社会」が変わらなければならない(we must change the society)資本経済の本質論の中で、現在の社会構造、経済構造を前提に「残業代ゼロ」時代ばかり先にクローズアップされて混乱に拍車をかけている構図だ。

 戦後復興の日本は、日本列島改造論によるバブル経済の中で過度の急激な経済成長期を迎えて、第2次産業、輸出産業中心に生産性を高める、追い求める経済構造、社会構造で経済発展をとげてきた。
 労働者は企業の歯車となって個人の意思とは無関係なひたすら働くことが使命であり目的であり価値である時代が続いた。

 (2)政治の力不足との比較もあったが、国民平均教育力も高く、勤勉、協調性のある国民性もあって、米国に次ぐ世界第2のDNP(当時)国となって経済大国の仲間入りを果たした。
 しかし経済は循環性の高いもので無制約に上昇を続けるはずもなく、社会に一定の経済波及効果が行き渡れば経済成長は行きずまり、鈍化するのは経済原理原則でもある。

 先進国が経済力の後退、減速に悩み、いまだ経済成長キャパの広い新興国、低開発国が経済成長に弾みをつけるのも経済の循環性による当然の結果だ。
 欧米、日本などの先進国に代わって中国、ロシア、インド、ブラジルなどの国土、人口、資源の豊富な新興国ほかの経済成長力が影響力を持って世界経済を変えてきた。

 (3)その新興国もまた高い経済成長力をいつまでも維持できずに、経済の循環性から世界は経済協調、協力主義時代に変化せざるを得ない。
 そのためのTPP交渉であり、相互関税撤廃による自由貿易体制の確立が急がれている。

 そうする中で世界経済、社会はグローバル化が進み、情報共有化時代を迎えた。情報化時代の中で産業も第2次産業からサービス、金融、情報、ネット時代に変化して、かってのようなモノづくりによる爆発的な経済成長を喚起する経済構造ではなくなっている。

 (4)すでに高い経済成長は見込めずに、安定不況時代を迎えたともいわれる。かってのようにモノをつくるだけつくれば売れるという時代でもなく、モノは循環し、再利用され価値を再生、共有される時代だ。

 労働形態もそれに合わせた機能性、合理性、効果的なシステムに変わらなければ、経済は循環しない社会構造でもある。
 それを推進し、過去の労働形態を変える手法としての「残業代ゼロ」時代の理念だ。

 (5)労働形態、契約の本質は、与えられた職責、職務、職能で「一定成果」を出すことに対する「評価としての報酬」であって、単なる懸けた「労働時間」に対する比率分配などではない。
 そういう社会理念、観念に変わるための手法としての「残業代ゼロ」時代だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする