いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本の難民受け入れの背景。a background of the relief of the poor and needy of japan

2015-09-13 19:55:39 | 日記
 (1)今回のシリア、リビアなどからの欧州を目指した大量の難民流出問題でかねてから難民受け入れ(the relief of the poor and needy)に好意的なドイツは50万人ともいわれる難民受け入れ策を示して、EU諸国の難民受け入れ協力を主導している。

 かっての欧州列国は地中海を挟んであるいは中東と陸続きのアフリカ大陸を植民地支配して帝国主義勢力を拡大していた。現在でもこの歴史的意義をひきづって、北アフリカなどの内戦、紛争に対して英仏軍などが攻撃参加をして軍事的関与を続けている。

 (2)シリア内戦、リビア無政府状態は政権と国際テロ過激組織との勢力拡大を巡る戦闘、紛争であるが、国際社会がこれに有効な対抗策を打ち出せずに双方からの被害者の市民が大量の難民となって国外に脱出して欧州を目指して今回の数十万人とみられる大量の欧州への難民流入となった。

 経済好調のドイツでは労働力不足の解消のためにも、難民受け入れに積極的という話もあり、もともと歴史的に植民地支配した中東、北アフリカ大陸との過去の経緯もあってさらに現在も混迷するアフリカ内戦、無政府状態にも軍事的関与を続ける原因責任もあって、中東、北アフリカ大陸からの難民受け入れを断りきれない事情もある。

 (3)これに対して遠く離れた日本では、難民受け入れにはまったく消極的だ。法務省の統計によると難民申請者数は増加(14年5000人)しているが、認定の割合は1%未満(報道)という現状だ。

 最近でも裁判に訴えて判決を勝ち取りようやく難民に認定されるという有り様で、統計では最近の難民認定数は13年に6名、14年に11名という極めて低い認定者数で推移している。
 ドイツの今回の50万人規模の難民受け入れとは比較する以前のあまりの相違、かけ離れた数字の開きだ。

 (4)外国通信も日本の難民受け入れの低さを指摘して批判している。これに日本政府はさらに審査認定を厳格化する方針を示している。
 欧州の植民地支配による歴史的背景に多民族国家性、さらに陸続きという地理的なこともあって、難民の源流ともなっている中東、アフリカ大陸の難民受け入れに好意的な国も多いが、日本は狭い国土の島国であり基本的には同一民族性を保ち、思想、風土、文化、社会性でも欧米、アフリカ大陸とは異質なところが外国からの難民受け入れに消極的なことが考えられる。

 (5)しかし一方では早くから輸出産業を中心に世界経済市場に進出して経済立国として国際的地位を確保して、今やグローバル化社会全盛で価値観共有の時代でもある。
 さらに日本はイランなど中東諸国とは独自の世界観、石油資源確保で協力関係を独自の外交ルートで共有している。

 日本は中東戦争、紛争難民に対してもっと独自の受け入れ推進姿勢、方針を示してもいい背景はある。
 
 (6)憲法を逸脱して安保法制案で同盟国との軍事強化を目指すよりは、人道上の問題(難民救済)で国際協力推進を目指すことが憲法の目指す名誉ある地位、立場だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする