いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

夢物語といくか。 does it go well for dreamlike tale

2015-09-23 20:16:03 | 日記
 (1)安保法制案を手段を選ばずに成立させた安倍首相は、秋の大型連休を山梨県の別荘でゴルフ三昧の日々(報道)を過ごしている。報道によると秋の内閣、党執行部の改造人事を練っているらしい。

 国会大混乱の末の強行採決でも直近のメディアの世論調査で安倍内閣支持率が3%上昇の35%(不支持は1%上昇の50%)という結果をどう見ているのか、安倍首相に聞いてみたい気もする。別荘でのゴルフ三昧に余裕の気配さえ感じられる。

 (2)安倍内閣、自民党一強時代が国民にとっていいのか、悪いのか、それこそ隣国中国が政治力、経済力で日本をしのぐ勢いで世界に強い影響力を示している中で、日本の政治基盤の安定を求める声、志向は考えられる。

 そういう目で強い安倍首相の独断的、独善的政治手法がパラドックス(paradox)として頼もしく映って見えてもおかしくはない政治状況にはある。

 (3)中国と力と力の関係を構築することがいいのか悪いのかの判断はあり、ただ国民にとっても隣国大国中国の存在、関係が脅威になっているのも事実だろう。
 何もしなければ中国の思うがままに日本も組みしやすい相手と見られることへの警戒感が冒頭の意外な世論調査結果と考える。

 (4)その中国の習主席が米オバマ大統領との首脳会談のため、初めて正式訪米に出発した。二大大国関係の構築のための米中首脳会談だ。安倍首相としてはその間(はざま)にあって日本の存在感、位置を確保するためのやみくもの米追随政策の推進だ。

 一強多弱時代のもう一方の虚弱野党は、今国会での安倍政権の好き勝手放題に危機感を募らせて、野党結集、協力体制に向けて本格協議を始める。

 (5)きっかけはこれまで独自路線を貫いてきた共産党が一転、野党間選挙協力の方針転換を表明したことだ。「国民連合政府」構想を発表して、「安保関連法の廃止」一点で野党勢力を結集して1強自民党に対抗しようというものだ。

 民主党岡田代表はこれに注目して連休明けに協議を開始するといわれる。それまで全選挙区に候補者を擁立していた共産党が候補者調整をして他の野党候補者を支援する選挙戦略構想だ。

 (6)組織票の固い共産票を上積みすれば自民票を上回る野党選挙区目算もあるという目論みだ。近年の選挙での共産党の躍進が背景にあってこれまでとは一味違う野党結集構図だが、基本理念、政策の大きく違う政党同士が共産党主導による安保関連法の廃止一点で政権構想に結びつくのか問題はある。

 (7)09年の民主党による本格的政権交代は自民党離党勢力と旧社会党勢力の連携の中で、自民党離党実力議員が政権樹立のために「夢物語(dreamlike tale)」を打ち立てて選挙に大勝して政権交代を実現したが、その後の結末は党内権力抗争のあげくに政策矛盾が露呈して、政策自己否定のあげくに国民の期待を大きく裏切って3年半で政権壊滅した苦い経緯がある。

 (8)今回の共産党のいう国民連合政府構想を受け入れるとなると、まったく09年政権構造と同一(政策、理念の大同小異を乗り越えての政権構想)であり、教訓がいかされなければ無意味、無意義となる公算が大きい。

 国民の中には当時の失望感が今も強く残っている。

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