(1)今回成立した安保法制は「武力を行使する他国軍を支援するための国際平和支援法」と「既存の10法を一括して改正する平和安全法制整備法」の2本立てで国会に提出されたので、衆参両院で数百時間にも及ぶ国会審議を通しても国民の80%が政府の説明不足と答えている。
政府は関連法として切り離して考えることが不都合(趣旨発言)と主張しているが、安保法制案をことさらわかりにくくしていた。結局は安倍首相が同法案を国会に提出する前に2月の訪米でオバマ大統領に夏までの成立を約束した経緯のための戦略的な配慮であることはあきらかだ。
(2)本来なら時間をかけて1本、1本慎重審議をして、憲法との関連性も含めて検討されるべき重要法案であった。安保法制案は10本一括プラス1本とおおまかにくくられた関係で、中には「必要な法案(necessary bills)」も相対的に違憲法案ひとくくりとして批判、批難された中で理解が進まなかったものもある。
①自衛隊の国連PKO活動で「他国軍部隊や非政府組織(NGO)職員らが武装勢力に襲われた場合、現場に行って警護に当たる」『駆けつけ警護』がある。
安倍首相が言うように「救助してほしいと連絡を受けても自衛隊は見捨てるしかない」現状に「今後は活動地域の治安を保ちつつ、復興支援や被災民支援を実施」することができる。
戦闘に巻き込まれる危険性(risk)は増す懸念はあるが、国連PKO活動の一環として参加他国軍と協力して民間人の救助、支援にも当たることは、国連平和活動のもとに協力する体制となった。
国連主導でない「平和協力活動への参加を常時可能」(報道)にするなど問題点も残る。
②海外で日本人がテロリストなどに拘束された場合の自衛隊活動は、これまでは「輸送」に限定されていたが自衛隊が救出することが可能になった。
海外での人質事件での日本人救出活動が可能となって、日本人救出のための武器の使用も一定範囲内(正当防衛、緊急避難)で認められた。
ともに自衛隊の「リスク」は各段に増えるが、海外で平和維持活動などに従事する日本人、民間支援者を守る救助する人道的立場からは必要範囲内の法整備だ。
(3)政府はこれにも当初は自衛隊の「リスク」が増えることはないと説明していたが、実体とはあきらかに違う。危険対効果について法整備されるものとそうでないものと区分して検証、審議する必要性があり、10本一括プラス1本の法案国会提出では問題散在してとりとめもなく国民の80%が政府の説明不足と答える無理解に終わった。
(4)これだけの法案を1国会だけで審議などできるわけもなく、時間をかけて1本、1本説明、理解を得ながら(あるいは否定を受けながら)憲法との関連性も含めて議論を深めて国民的判断、集約、整理に努めることが必要な政治課題であった。
政府は関連法として切り離して考えることが不都合(趣旨発言)と主張しているが、安保法制案をことさらわかりにくくしていた。結局は安倍首相が同法案を国会に提出する前に2月の訪米でオバマ大統領に夏までの成立を約束した経緯のための戦略的な配慮であることはあきらかだ。
(2)本来なら時間をかけて1本、1本慎重審議をして、憲法との関連性も含めて検討されるべき重要法案であった。安保法制案は10本一括プラス1本とおおまかにくくられた関係で、中には「必要な法案(necessary bills)」も相対的に違憲法案ひとくくりとして批判、批難された中で理解が進まなかったものもある。
①自衛隊の国連PKO活動で「他国軍部隊や非政府組織(NGO)職員らが武装勢力に襲われた場合、現場に行って警護に当たる」『駆けつけ警護』がある。
安倍首相が言うように「救助してほしいと連絡を受けても自衛隊は見捨てるしかない」現状に「今後は活動地域の治安を保ちつつ、復興支援や被災民支援を実施」することができる。
戦闘に巻き込まれる危険性(risk)は増す懸念はあるが、国連PKO活動の一環として参加他国軍と協力して民間人の救助、支援にも当たることは、国連平和活動のもとに協力する体制となった。
国連主導でない「平和協力活動への参加を常時可能」(報道)にするなど問題点も残る。
②海外で日本人がテロリストなどに拘束された場合の自衛隊活動は、これまでは「輸送」に限定されていたが自衛隊が救出することが可能になった。
海外での人質事件での日本人救出活動が可能となって、日本人救出のための武器の使用も一定範囲内(正当防衛、緊急避難)で認められた。
ともに自衛隊の「リスク」は各段に増えるが、海外で平和維持活動などに従事する日本人、民間支援者を守る救助する人道的立場からは必要範囲内の法整備だ。
(3)政府はこれにも当初は自衛隊の「リスク」が増えることはないと説明していたが、実体とはあきらかに違う。危険対効果について法整備されるものとそうでないものと区分して検証、審議する必要性があり、10本一括プラス1本の法案国会提出では問題散在してとりとめもなく国民の80%が政府の説明不足と答える無理解に終わった。
(4)これだけの法案を1国会だけで審議などできるわけもなく、時間をかけて1本、1本説明、理解を得ながら(あるいは否定を受けながら)憲法との関連性も含めて議論を深めて国民的判断、集約、整理に努めることが必要な政治課題であった。