(1)かっての国会は自民党に乱闘派浜田幸一さんや保守政党の中でもより右寄り政治思想の強い強硬派議員(当時の石原慎太郎議員もいた青嵐会など)もいたから与野党対立国会では、委員会室前に机、いすのバリケードの高い強固なバリケードを築いて議員の入室を阻止するようなまるで全学連のバリケード闘争のような様相の国会審議もあった。
さすがに近年は東西冷戦の終結に共産主義中国の経済台頭などもあって政党も国会も思想性が薄れて議員にも職業性の意識が強くなって、また政権交代が可能な選挙制度導入によって国民の政治を見る目も厳しくなったこともあって、比較良心的な(conscientious)国会審議、運営が定着していた。
(2)昨日の安保法制案を巡る参院特別委員会は久しぶりに見る国会での与野党議員の血の気の多い体を張った政治激突(戦闘)が起きた。
審議していたのは集団的自衛権の行使による同盟国米国ほかが他国から攻撃された時などにその戦闘地域に自衛隊を派遣する安保法制案(10本一括+1本)であったが、「その前」に国会審議円滑のための議事進行の「安全保障(security)」の法案成立が必要であった。
(3)前日からの安保法制案審議の大詰めを迎えて、締めくくりの総括質疑(inclusive debate)にしたい与党(委員長職権で決めた)に対して、審議不十分だとして審議続行を主張して廃案にしたい野党との会期末を迎えた攻防が激しさを増して同審議がストップしていた。
前日には理事会協議が続き再開されない参院特別委員会に午後8時半ころに安倍首相が入室して、すでに随分前から席についていた中谷防衛相、岸田外相とともに審議再開を日付が変わるまで同委員会室で待ち続けた。
(4)安倍首相のテコでも動かない「決める時には決める」安保法制案の成立への強い意欲と意気込みを示す行動のように映った。
結局、午前3時すぎに「人道上」(報道)の観点から散会となり朝8時すぎに理事会を継続して開催することになった。
鴻池委員長が理事会の開催場所を通常の理事会室ではなく法案審議の委員会室にしたことから与野党の対立、疑念がさらに深まり、鴻池委員長への不信任動議、同否決、さらに委員長復権後の突然の議事変更による同法案採決強行での大混乱を引き起こした。
(5)最後の局面では与党委員長の職権行使による強硬な議事進行を決めて、これに野党は「あらゆる対抗手段」で阻止するという対立を生んだ。会期末も残すところわずかとなって、議事進行をはかりたい与党にもこれを阻止したい野党にもそれぞれの言い分、主張があるのは、ここまではわかる。
(6)しかし、そもそも16日に委員長職権で安保法制案の「締めくくり総括質疑」(2時間程度といわれる)を決めておいて、野党の引き延ばしにあったからといって昨日の委員長不信任動議否決、復権後何の前触れもなくその場(委員会室)で議事変更して、委員長職権で自ら決めた「締めくくり総括質疑」を行わずに採決に持ち込んだ鴻池委員長、与党側の謀略的な強行採決には自己否定(self denial)の重大な問題がある。
(7)国会議員として、当該委員長として自らを律することができるなら、総括質疑、採決をやり直すべきだ(recommence the inclusive debate and a vote)。
さすがに近年は東西冷戦の終結に共産主義中国の経済台頭などもあって政党も国会も思想性が薄れて議員にも職業性の意識が強くなって、また政権交代が可能な選挙制度導入によって国民の政治を見る目も厳しくなったこともあって、比較良心的な(conscientious)国会審議、運営が定着していた。
(2)昨日の安保法制案を巡る参院特別委員会は久しぶりに見る国会での与野党議員の血の気の多い体を張った政治激突(戦闘)が起きた。
審議していたのは集団的自衛権の行使による同盟国米国ほかが他国から攻撃された時などにその戦闘地域に自衛隊を派遣する安保法制案(10本一括+1本)であったが、「その前」に国会審議円滑のための議事進行の「安全保障(security)」の法案成立が必要であった。
(3)前日からの安保法制案審議の大詰めを迎えて、締めくくりの総括質疑(inclusive debate)にしたい与党(委員長職権で決めた)に対して、審議不十分だとして審議続行を主張して廃案にしたい野党との会期末を迎えた攻防が激しさを増して同審議がストップしていた。
前日には理事会協議が続き再開されない参院特別委員会に午後8時半ころに安倍首相が入室して、すでに随分前から席についていた中谷防衛相、岸田外相とともに審議再開を日付が変わるまで同委員会室で待ち続けた。
(4)安倍首相のテコでも動かない「決める時には決める」安保法制案の成立への強い意欲と意気込みを示す行動のように映った。
結局、午前3時すぎに「人道上」(報道)の観点から散会となり朝8時すぎに理事会を継続して開催することになった。
鴻池委員長が理事会の開催場所を通常の理事会室ではなく法案審議の委員会室にしたことから与野党の対立、疑念がさらに深まり、鴻池委員長への不信任動議、同否決、さらに委員長復権後の突然の議事変更による同法案採決強行での大混乱を引き起こした。
(5)最後の局面では与党委員長の職権行使による強硬な議事進行を決めて、これに野党は「あらゆる対抗手段」で阻止するという対立を生んだ。会期末も残すところわずかとなって、議事進行をはかりたい与党にもこれを阻止したい野党にもそれぞれの言い分、主張があるのは、ここまではわかる。
(6)しかし、そもそも16日に委員長職権で安保法制案の「締めくくり総括質疑」(2時間程度といわれる)を決めておいて、野党の引き延ばしにあったからといって昨日の委員長不信任動議否決、復権後何の前触れもなくその場(委員会室)で議事変更して、委員長職権で自ら決めた「締めくくり総括質疑」を行わずに採決に持ち込んだ鴻池委員長、与党側の謀略的な強行採決には自己否定(self denial)の重大な問題がある。
(7)国会議員として、当該委員長として自らを律することができるなら、総括質疑、採決をやり直すべきだ(recommence the inclusive debate and a vote)。