いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

矢沢66才・財津67才。 the concert

2015-09-27 20:35:11 | 日記
 (1)66才になった矢沢永吉さんの自らの音楽にかける気分、熱意、体力、声の維持への細心の考えについて、NHKが「songs」特集で放送していた。ビートルズに影響を受けて72年にロックバンド・キャロルを結成して独自の音楽観を発信したのは、チューリップの財津和夫さんと重なる。

 キャロルはアメリカン・ロック音楽を目指したが当時のリーゼントに革ジャンスタイルは、ビートルズがまだアマチュアバンドとしてリバプールのキャバーンクラブに出演していた頃はやはり革ジャンスタイルでリーゼントカットであった影響もあったのではないのか。
 ビートルズも子どもの頃はプレスリーなどのアメリカンロックの全盛の頃でその影響を受けていたのだ。その後はおかっぱ頭に襟(エリ)なしスーツ、ネクタイの独自の英国風スタイルで世界を席捲していくことになる。

 その矢沢永吉さんが自らオーディションで選んだ若いミュージシャンとともに全国をコンサートで回り、音楽監督としても技量未熟な若いミュージシャンを叱咤激励しながらそれを楽しんでいる様子が印象的であった。
 66才を迎えて若い頃の吸収する、成長する、上を目指すだけだった(矢沢さんのいう「成り上がり」の)音楽生活から、年を重ねて得るものもあれば失うものも多くなる音楽生活の中で、もう一度キャロルの怖いものしらずの勢いに触れてみたくなったのではないのかというように感じられた。
 キャロルもメンバー間の確執が強く、そうでなくとも年を重ねて今では全員の結集も不可能となった。

 (2)その番組を見ていてひとつ上の67才の財津和夫さんのことを考えていた。財津さんも好きな酒をやめて声、体力、気力への維持に努めて、毎年のように年間を通して全国コンサートを行っている。
 
 類(たぐい)まれなメロウ(mellow-豊かで美しい)なボイスによく前に声がでる力強い天性の発声法で2時間30分のコンサートでホールを支配し続けている。
 財津和夫さんは昨日の立川市から姫野達也さんをゲストに迎えた「チューリップの夢を歌うvol.2」コンサートを開始した。

 前半はチューリップ時代のソロの宇宙塵アルバムから「もし、それが」そして「恋人への手紙」、「急行の停まる街」とメロディラインのきれいな情感あふれる描写力、表現力に優れた財津作品が続いて、後半は恒例のヒットナンバー、名曲で構成されています。後半にもう2、3曲、あまたある隠れた財津名曲があればバランスがとれてもっとよくなる。

 「恋人への手紙」は財津さんのまだ初々しい、新鮮でパラドックス(paradox)として荒々しい感性がたっぷりの名曲で、「心の旅」、「サボテンの花」、「青春の影」と同じテーマでそのプロローグ(prologue)ともいえる財津さんのすばらしい描写力、表現力が随所に出てくる秀曲です。

 ギターの尾上くんが安部さんと同じ機種の赤いギブソン335を使い始めて、やはり名器ですからこれまでと違ういい音出してます。ギターは使えば使うほど濃くのあるいい音が出ますので、まだまだこれからというところでしょう。

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