いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

難民急増と国連力。 the rapid increase of the poor and needy and the UN power

2015-09-06 19:46:08 | 日記
 (1)中東シリア、北アフリカ・リビアなどからの難民の流出が止まらない。ニュースなどを見ていると、ドイツを目指す列車にあふれるばかりにこぼれるばかりに乗り込む、しがみつく映像はまるで第1次世界大戦、第2次世界大戦を描いたヨーロッパ映画を見るようだ。

 当時と比較してもかなり深刻な事態に見える。EU内では難民受け入れの協議がなされているが、国の事情によって対応はまちまちで列車足止めを決めたハンガリーでは多くの難民が歩いて緊急受け入れを決めているドイツに向かって(報道)いるといわれる。

 (2)報道によると欧州に渡る比較的安全なルート(トルコ、ギリシャルート)情報が一気に広がり、難民移動の急増をもたらしたといわれる。原因はシリア内戦、リビア無政府状態により市民が政府、過激組織両方からの標的となり、救いを求めて国外に逃れ地中海を渡ってまたは陸路から難民受け入れに比較的寛容な欧州を目指す行動につながっている。

 EU、欧州も経済安定のドイツを除けばギリシャ、イタリアなど財政不安を抱えた国も多く、そのドイツでも過激な保守主義層中心に難民、移民への排斥攻撃運動も聞かれ、イギリスも移民受け入れ方針を巡ってEU離脱問題も浮上している。

 (3)財政不安のギリシャ、イタリアが中東、北アフリカからの難民の欧州への窓口となって管理強化ができない国情が難民急増(the rapid increase of the poor and needy)に拍車をかけていると見られている。

 シリア内戦、リビア無政府状態による難民流出問題は、かって中東、アフリカを植民地支配した欧州諸国にとっては歴史的に無縁な地域というわけでもなく、現在も中東、北アフリカ紛争には英仏などEU諸国が軍事的な関与を続けて難民、移民流出の原因ともなっている。

 (4)中東、北アフリカの内戦、無政府状態で難民が流出して欧州、EUが受け入れる構図だけでは問題は解決しない。難民問題は国連が全面に出て解決をはからなければならない問題だ。

 このさ中に国連潘事務総長は中国の抗日戦争勝利70年式典、軍事パレードに出席しているが、これはまったくわからない行動だ。日本政府は国連の中立性(neutralization)を問題にして抗議しているが、潘事務総長は中立の問題ではなく公平公正の問題(報道)だとこれに反論している。

 (5)韓国出身の国連潘事務総長は以前にも韓国訪問で日本の歴史認識問題で、韓国の立場を擁護したことがあり中立的立場に問題はあった。
 難民問題は戦争、内戦被害による人道上の重大問題であり、国連は単なるメッセージ性だけではすまない本格的な交渉、関与の役割を果たさなければ、これまでも存在感の乏しい国連の意義は失墜してしまうだろう。

 (6)この内戦、無政府状態による難民急増問題で国連は安保理開催や関係国との直接交渉、調整に臨んで数十万人といわれる難民流出問題へのイニシアティブをとらなければならない使命と役割、責任がある。

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