(1)日本の政界ではあまり見かけない光景だが、米国でも大統領が2期目を迎えると規定で退陣が決まっていてレームダック(lame duck あまりいい表現ではないが)といわれて急速に政権力を失うといわれているが、ここにきての来年11月に退陣が決まっているオバマ大統領の存在感が目立っている。
国連70年を迎えて世界の政治指導者が米国ニューヨーク本部に集結して、とりわけ今や政治、経済で二大大国構築を目指す米中首脳会談が行われて、ここにローマ法王も訪米しており世界の耳目、関心が集中している。
(2)国賓待遇で迎えた中国習国家主席との米中首脳会談は双方の主張が対立したまま、話題性ほどにさしたる成果もなく終わった。
むしろまたまた10年ぶりかで国連総会に出席したロシアのプーチン大統領が訪米前にシリアのアサド政権を軍事的に支援して、協力してISと戦う方針を示して、アサド政権を容認しないオバマ大統領、米国政府との対立構図を鮮明にして話題となった。
(3)これに対してオバマ大統領は国連の一般演説で「(シリア内戦に向けて)ロシアやイランを含むいかなる国とも協力する用意がある」と明言(報道)して追随する意向を表明した。
どうもオバマ大統領の中東政策は一貫性、主体性(subjectivity)がなくて現在の混迷を深めている元凶ともいわれている。
(4)シリア内戦での化学兵器使用ではシリア空爆攻撃のために米軍戦力を地中海に集結して攻撃直前までいって、ロシアプーチン大統領の国際管理下での同化学兵器の処分案を飲んで中止しそれはそれで賢明な判断ではあったが、事態はさらに混迷を深めるばかりで今度はその仲介のロシアがそもそも協力関係にあったアサド政権を軍事的に支援する方針を示すと、「短期的にアサド政権の存続を許容する意向を示唆した」(報道)と見られている。
(5)米国がかってのように覇権国家としての世界戦略で中東、西アジアに軍事的に深く関与介入することから撤退したのは長い目で見れば歓迎すべきことではあるが、イランをはじめ中東のシリア内戦などにかかわりながらの方針転換は米国共和党関係者からは弱腰外交として批判、批難を浴びている。
シリア、北アフリカ内戦からの欧州への大量の難民流出が国際問題となって、やむにやまれずにシリア内戦への収束に向けたロシアなどの方針に協力姿勢を打ち出したものと見られる。
(6)オバマ大統領の注目度、存在感は来年11月の大統領選を争う民主、共和党などの候補者の凡戦でパラドックス(paradox)として高まっているが、オバマ大統領の来年11月退陣を見据えたロシアなどの米国の足元を見た政治外交攻勢の標的にもなっている。
本日の米ロの首脳会談では、アサド政権の支持を巡って米ロの立場の違いが鮮明になって堂々巡りがくり返されている。
(7)米国(オバマ政権)の政治とりわけ外交方針の一貫性、普遍性、主体性の欠如は国際政治、社会とりわけ中東、アフリカ、西アジアの紛争地域ではますます混迷を助長するものであり、そういう意味でもオバマ大統領の任期残りの責任、自覚は重いものがある。
オバマ政治の外交方針、理念が定まらないでは、主体性のなさ(anti-sublectivity of politics of the president obama)は困ったものだ。
国連70年を迎えて世界の政治指導者が米国ニューヨーク本部に集結して、とりわけ今や政治、経済で二大大国構築を目指す米中首脳会談が行われて、ここにローマ法王も訪米しており世界の耳目、関心が集中している。
(2)国賓待遇で迎えた中国習国家主席との米中首脳会談は双方の主張が対立したまま、話題性ほどにさしたる成果もなく終わった。
むしろまたまた10年ぶりかで国連総会に出席したロシアのプーチン大統領が訪米前にシリアのアサド政権を軍事的に支援して、協力してISと戦う方針を示して、アサド政権を容認しないオバマ大統領、米国政府との対立構図を鮮明にして話題となった。
(3)これに対してオバマ大統領は国連の一般演説で「(シリア内戦に向けて)ロシアやイランを含むいかなる国とも協力する用意がある」と明言(報道)して追随する意向を表明した。
どうもオバマ大統領の中東政策は一貫性、主体性(subjectivity)がなくて現在の混迷を深めている元凶ともいわれている。
(4)シリア内戦での化学兵器使用ではシリア空爆攻撃のために米軍戦力を地中海に集結して攻撃直前までいって、ロシアプーチン大統領の国際管理下での同化学兵器の処分案を飲んで中止しそれはそれで賢明な判断ではあったが、事態はさらに混迷を深めるばかりで今度はその仲介のロシアがそもそも協力関係にあったアサド政権を軍事的に支援する方針を示すと、「短期的にアサド政権の存続を許容する意向を示唆した」(報道)と見られている。
(5)米国がかってのように覇権国家としての世界戦略で中東、西アジアに軍事的に深く関与介入することから撤退したのは長い目で見れば歓迎すべきことではあるが、イランをはじめ中東のシリア内戦などにかかわりながらの方針転換は米国共和党関係者からは弱腰外交として批判、批難を浴びている。
シリア、北アフリカ内戦からの欧州への大量の難民流出が国際問題となって、やむにやまれずにシリア内戦への収束に向けたロシアなどの方針に協力姿勢を打ち出したものと見られる。
(6)オバマ大統領の注目度、存在感は来年11月の大統領選を争う民主、共和党などの候補者の凡戦でパラドックス(paradox)として高まっているが、オバマ大統領の来年11月退陣を見据えたロシアなどの米国の足元を見た政治外交攻勢の標的にもなっている。
本日の米ロの首脳会談では、アサド政権の支持を巡って米ロの立場の違いが鮮明になって堂々巡りがくり返されている。
(7)米国(オバマ政権)の政治とりわけ外交方針の一貫性、普遍性、主体性の欠如は国際政治、社会とりわけ中東、アフリカ、西アジアの紛争地域ではますます混迷を助長するものであり、そういう意味でもオバマ大統領の任期残りの責任、自覚は重いものがある。
オバマ政治の外交方針、理念が定まらないでは、主体性のなさ(anti-sublectivity of politics of the president obama)は困ったものだ。