(1)本来なら米国と対等対話(dialogue)をして国際社会に存在感を示したい北朝鮮が、金第一書記の平昌冬季五輪参加意向表明により、韓国との南北会談を実施した。
提出された会談参加者では、双方とも南北担当に五輪スポーツ担当者による会談(報道)だ。
北朝鮮の意図は「条件なし」の対話が可能な韓国との会談をテコにして「条件あり」の米国の動きを確認、探ろうというものだろう。平昌五輪参加以外は南北会談での成果を期待しようとは思っていないだろう。当然ながら日米韓同盟関係に「くさび」を打つために、難題で韓国を引き込もうとするだろう。
(2)これまでの南北会談では双方がこれまでの主張をただ無原則に述べ合ってケンカ別れというのが定番だったが、北朝鮮の平昌五輪参加が順当に実現すれば今後の南北対話に向けた足掛かりとなる可能性がひろがる。
トランプ大統領も「良い結果を望む。五輪の範囲を超えて話し合いがされれば素晴らしい」(報道)と期待感を示した。また金第一書記との電話会談にも言及しており、「対話することに全く問題はない」(同)と北朝鮮の意図に沿った発言が続く。
(3)「対話に全く問題はない」というのは、これまでのように北朝鮮が核実験、ミサイル発射中止を前提としたものではなく「条件なし」での対話ということなのか定かではないが、まずは南北会談の結果次第、様子見ということなのだろう。
米国との対等対話が意図の北朝鮮にとっては、南北会談は日米韓同盟関係に「くさび」を打ち込むとともにその成果で米国にも対話外交があることを認めさせる意味も感じられる。
(4)トランプ大統領は表面的にはこの方向性に理解を示す発言もしており、北朝鮮にとっては南北会談がこれまでのようにモノの言い合い、ケンカ別れに終わらない覚悟は必要だ。
平昌五輪参加は問題ないとして、南北関係改善の話し合いは文大統領が北朝鮮との対話外交推進論者であり、北朝鮮に対して強硬姿勢をみせることはないとみられるだけに北朝鮮の経済制裁強化排除に対してどう対処するのか注目される。
(5)南北対話が相当粘り強く継続される要因には、南北の人的交流、離散家族の一時帰国、南北工業団地の再開などソフト関係面での改善、前進が考えられるが、そのために北朝鮮の平昌五輪参加はいい機会になるだろう。
トランプ大統領は「適切な時期に米国も関わる」(報道)としているが、北朝鮮経済制裁強化の影響力を確認した上での北朝鮮の核実験、ミサイル発射は強行されないことが継続されることが米朝対話の条件となる。
(6)北朝鮮が南北会談をどう位置付けているのか、本気なのかポーズなのかは今後の北朝鮮の核実験、ミサイル発射の強行と密接にかかわってくる。それはまた今回平昌五輪期間中の米韓軍事演習が延期されたこととも関連して、どちらが先にパンドラの箱を開けるかで今回の南北会談の先行きは決まる。
南北会談が国連の北朝鮮経済制裁強化策の効果、影響力なのかの分析とともに、経済制裁強化の限界も指摘されている中での日米韓、北朝鮮にとってターニングポイントとなる重要で意味のある南北会談(turning point of dialogue between south and north korea)の始まりだ。
提出された会談参加者では、双方とも南北担当に五輪スポーツ担当者による会談(報道)だ。
北朝鮮の意図は「条件なし」の対話が可能な韓国との会談をテコにして「条件あり」の米国の動きを確認、探ろうというものだろう。平昌五輪参加以外は南北会談での成果を期待しようとは思っていないだろう。当然ながら日米韓同盟関係に「くさび」を打つために、難題で韓国を引き込もうとするだろう。
(2)これまでの南北会談では双方がこれまでの主張をただ無原則に述べ合ってケンカ別れというのが定番だったが、北朝鮮の平昌五輪参加が順当に実現すれば今後の南北対話に向けた足掛かりとなる可能性がひろがる。
トランプ大統領も「良い結果を望む。五輪の範囲を超えて話し合いがされれば素晴らしい」(報道)と期待感を示した。また金第一書記との電話会談にも言及しており、「対話することに全く問題はない」(同)と北朝鮮の意図に沿った発言が続く。
(3)「対話に全く問題はない」というのは、これまでのように北朝鮮が核実験、ミサイル発射中止を前提としたものではなく「条件なし」での対話ということなのか定かではないが、まずは南北会談の結果次第、様子見ということなのだろう。
米国との対等対話が意図の北朝鮮にとっては、南北会談は日米韓同盟関係に「くさび」を打ち込むとともにその成果で米国にも対話外交があることを認めさせる意味も感じられる。
(4)トランプ大統領は表面的にはこの方向性に理解を示す発言もしており、北朝鮮にとっては南北会談がこれまでのようにモノの言い合い、ケンカ別れに終わらない覚悟は必要だ。
平昌五輪参加は問題ないとして、南北関係改善の話し合いは文大統領が北朝鮮との対話外交推進論者であり、北朝鮮に対して強硬姿勢をみせることはないとみられるだけに北朝鮮の経済制裁強化排除に対してどう対処するのか注目される。
(5)南北対話が相当粘り強く継続される要因には、南北の人的交流、離散家族の一時帰国、南北工業団地の再開などソフト関係面での改善、前進が考えられるが、そのために北朝鮮の平昌五輪参加はいい機会になるだろう。
トランプ大統領は「適切な時期に米国も関わる」(報道)としているが、北朝鮮経済制裁強化の影響力を確認した上での北朝鮮の核実験、ミサイル発射は強行されないことが継続されることが米朝対話の条件となる。
(6)北朝鮮が南北会談をどう位置付けているのか、本気なのかポーズなのかは今後の北朝鮮の核実験、ミサイル発射の強行と密接にかかわってくる。それはまた今回平昌五輪期間中の米韓軍事演習が延期されたこととも関連して、どちらが先にパンドラの箱を開けるかで今回の南北会談の先行きは決まる。
南北会談が国連の北朝鮮経済制裁強化策の効果、影響力なのかの分析とともに、経済制裁強化の限界も指摘されている中での日米韓、北朝鮮にとってターニングポイントとなる重要で意味のある南北会談(turning point of dialogue between south and north korea)の始まりだ。