(1)政治は国民の程度、質に合わせたものしか持てないとよく言われる。今、世界で国民の高い良識や見識が反映した政治があるのかといわれると、少なくとも先進国、中東、アフリカもちろん日本、アジアと世界広しといえどもまず見当るところがない。
経済は十分にグローバル化したのに、政治はグローバル化してないどころか反対の自国中心の保護主義化しているギャップが要因だ。
(2)経済にも思想、信条、理論は少しはあるのだろうが、利益追求がテーゼ(thesis)だから手法も単純でわかりやすく結果もはっきりしている。政治となると思想、信条、理念、理論が複雑に入り組んで主権、国民を守り、かってのように民主主義対共産主義、資本主義対統制計画経済、自由主義対一党独裁主義の二極対決の政治思想主義が支える世界観だった。
「政治思想主義」が近代経済原理、原論の集約で崩壊して、近代国家として自国利益効果の資本主義の「経済国家主義」(principle of state of economical politics)に向かい、政治思想、理論は衰退することになる。
(3)今日的世界、国、社会は経済収益、効果優先の経済国家主義で政治思想、理論は二の次という世界観だ。米国のトランプ政権の誕生が経済が政治を凌駕(りょうが)する象徴としてあらわれている。
日本でも国民の政治、政策のあたらしい風に期待した09年の民主党政権が自己崩壊して経済は停滞して国民の期待を裏切り、12年に反動としてかって高度経済成長を支えた自民党の安倍政権に期待が回帰して世界の経済国家主義の潮流政治を迎えている。
(4)安倍政権の重要政治課題、政策にはことごとく国民の過半数が反対しながら、株価上昇による経済回復効果一点で不思議な比較安定した安倍内閣支持率を維持して安倍1強政治が続いている。
野党は立憲民主党が昨年夏の総選挙で躍進して野党第1党に進出した。その野党は巨大与党に対峙するために統一会派結成による野党結集の国会対応を模索しているが、立憲民主党は09年民主党政権での失敗をもとに政策、理念の違いを残しての野党結集には反対で足並みが揃っていない。
(5)立憲民主党が09年民主党政権の政治思想の左から右までかき集めての政権獲得で、その後党内対立が続いて政権自己崩壊したことを理由に「数合わせ」の野党結集を否定している。
09年民主党政権も当時の国民の圧倒的な期待、支持の判断結果であって、その期待、支持に応えられなかったのは当時民主党の責任、力不足であり、それを名目に野党結集を否定するのはおかしな自己否定論だ。
(6)09年民主党政権の失敗を教訓とすることが、政治思想の「純粋主義」を貫くことなのか、政治的に幅広い結集をはかるための政治的力量を高めることなのかはよく考えてみなければならない。
経済は十分にグローバル化したのに、政治はグローバル化してないどころか反対の自国中心の保護主義化しているギャップが要因だ。
(2)経済にも思想、信条、理論は少しはあるのだろうが、利益追求がテーゼ(thesis)だから手法も単純でわかりやすく結果もはっきりしている。政治となると思想、信条、理念、理論が複雑に入り組んで主権、国民を守り、かってのように民主主義対共産主義、資本主義対統制計画経済、自由主義対一党独裁主義の二極対決の政治思想主義が支える世界観だった。
「政治思想主義」が近代経済原理、原論の集約で崩壊して、近代国家として自国利益効果の資本主義の「経済国家主義」(principle of state of economical politics)に向かい、政治思想、理論は衰退することになる。
(3)今日的世界、国、社会は経済収益、効果優先の経済国家主義で政治思想、理論は二の次という世界観だ。米国のトランプ政権の誕生が経済が政治を凌駕(りょうが)する象徴としてあらわれている。
日本でも国民の政治、政策のあたらしい風に期待した09年の民主党政権が自己崩壊して経済は停滞して国民の期待を裏切り、12年に反動としてかって高度経済成長を支えた自民党の安倍政権に期待が回帰して世界の経済国家主義の潮流政治を迎えている。
(4)安倍政権の重要政治課題、政策にはことごとく国民の過半数が反対しながら、株価上昇による経済回復効果一点で不思議な比較安定した安倍内閣支持率を維持して安倍1強政治が続いている。
野党は立憲民主党が昨年夏の総選挙で躍進して野党第1党に進出した。その野党は巨大与党に対峙するために統一会派結成による野党結集の国会対応を模索しているが、立憲民主党は09年民主党政権での失敗をもとに政策、理念の違いを残しての野党結集には反対で足並みが揃っていない。
(5)立憲民主党が09年民主党政権の政治思想の左から右までかき集めての政権獲得で、その後党内対立が続いて政権自己崩壊したことを理由に「数合わせ」の野党結集を否定している。
09年民主党政権も当時の国民の圧倒的な期待、支持の判断結果であって、その期待、支持に応えられなかったのは当時民主党の責任、力不足であり、それを名目に野党結集を否定するのはおかしな自己否定論だ。
(6)09年民主党政権の失敗を教訓とすることが、政治思想の「純粋主義」を貫くことなのか、政治的に幅広い結集をはかるための政治的力量を高めることなのかはよく考えてみなければならない。