いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

悲観ばかりでもない。 take it easy

2018-01-05 19:49:37 | 日記
 (1)明治維新というのはそれまで長く続いた日本古来の伝統文化、歴史、社会に特化して独自の国家づくりとしての朝廷、武家時代から、海外にも目を開き外国文化も取り入れる開かれた近代日本への転換のカジを切る変化改革だった。

 今年はその明治維新から150年にあたり、歴史ドラマでも変革戦争にかかわった西郷隆盛が取り上げられて時代が注目されている。中には明治時代に起業が多かった都道府県ランクもあって、どういう意味がある統計なのかわからないものもある。

 (2)徳川幕府が江戸城を拠点として数百年君臨して、江戸庶民文化も栄えた時代ではあるが、長州(山口県)、薩摩(鹿児島県)の西日本も政治、文化、教育に優れた地方社会があって、今のような東京一極集中社会ではなかった。

 明治時代の起業が多い県として、現在の都市圏よりは富山の薬など地場産業に根差した地方都市の名前が並ぶ。日本の近代化は道路、交通網の整備で気候の厳しい寒冷地から比較温暖な現在の都市部に人口が移動して、地方の地場産業を衰退させて東京一極集中を生み地方過疎化、疲弊が大きな政治、経済、社会問題をつくりあげてしまった。

 (3)明治150年の歴史の中には、日清、日露戦争でそれまでの鎖国政策の反動としての海外拡大主義(富国強兵)が起きて、その後の軍国主義路線へとつながり、大正、唱和を経て1945年の第二次世界大戦での被爆敗戦で幕を降ろす。

 一方で明治近代化は、明治100年の昭和60年代は日本の高度経済成長を支える時代につながり、明治150年は保守思想、主義の強い安倍政権が敗戦後の平和憲法を改正して再び米国など同盟国と協力して軍事力を海外に向かわせる「明治帰り」に走る気配だ。

 (4)保守色の強い議員の中には「明治の日」制定(報道)を主張する考えもある。明治維新、明治時代の評価は様々だが、時代はなつかしむだけでなく大いなる教訓でもある。
 
 高度経済成長は小さな島国日本をGDP世界2位(当時)の経済国に押し上げたが、同時に地方の地場産業を衰退させていった。GDP世界2位は勤勉で実直、協力的な国民性(nationality)の1億数千万人がつくりあげたものだが、明治150年の今年は18才人口(減少)問題が深刻な始まり年であり、将来人口8千万人時代も想定されている。

 (5)しかし考えによっては小さな島国の日本に1億数千万人の国民が存在することがふさわしいのかの問題はある。どれ程がふさわしいのか、8千万人が少ないのかは悲観ばかりでもあるまい。

 時代は世界は明治150年でグローバル化して、経済では国境はあまり意味を持たなくなっている。ヒト、モノ、カネの自由往来のEU主義も現存する。
 IT,AI,IoT社会も現実のものだ。悲観ばかりでもあるまい(take it easy)。

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