(1)トランプ大統領の米国になって「戦略なき米国」(america without strategies)の印象が強くなった。米中貿易戦争では高関税のかけ合いで消耗戦が続き、ほとんどの中国輸入全商品に関する関税強化に踏み切る構えだ。
米中交渉は持っているようだが結果は残せずにズルズルと消耗戦に持ち込むのは、戦略のない証拠だ。
(2)米国は中国や日本の対米国輸出の黒字化に異議を唱えて米国輸出品の大幅な受け入れを求めているが、現状でも米国経済は十分に世界最大の経済大国でありトランプ大統領の念頭にあるのは自らの支持基盤の強い地域、産業の保護であり、米国経済の影響力のある不利益などではない関税強化のかけ合いはいわれているように輸入品の高騰を招いて輸入産業、国民生活への影響も考えられるものだ。
輸入黒字幅の解消は国民生活の嗜好、様式、構造を変えるもので、すでに米国に定着して政治、経済、社会を推進して支える基盤となっている多民族国家にとって有意義とはいえないだろう。
(3)現在の米中貿易戦争などトランプ政権の関税強化、輸入規制、移民規制など経済、社会政策は米国経済、産業、国民生活、社会にとって持続可能な(sustainable)将来政策として有意義なのかは考えもので、とても戦略のある実りあるものとは思えない。
同時に世界経済への影響も考えられて、中国の市場低迷、経済減速は中国の巨大市場を相手にする国にとっても不利益効果を及ぼすものだ。
(4)米国がこれ以上世界の経済を一手に独占しようとすれば、パラドックス(paradox)として世界から孤立することになり未来に向けた、開けた戦略というものではない。
米国のイラン核合意からの離脱はイスラエルのイラン攻撃の口実となるもので、これに対抗するイランの核開発放棄につながらずに戦略はみえない。
(5)ポンペオ米国務長官が北朝鮮に対して米韓軍事演習に向けてミサイル発射による威嚇を続けたことなどに対して「ならず者の振る舞い」(報道)と発言したことに北朝鮮が反発して「米国との対話に対する我々の期待は消えつつある」(同)と批判している。
北朝鮮が「ならず者」国家であることは前金総書記が日本人拉致を北朝鮮の行為として認めたことからも「ならず者」国家といわれて反発することもないものだが、米国の北朝鮮との首脳会談も戦略がみえない苛立(いらだ)ちだ。
(6)米朝首脳会談によって北朝鮮の核実験、長距離弾道ミサイルの発射は影を潜めたが、米国が目指す北朝鮮の非核化は進展がなく、双方交渉継続姿勢はみせているもののそれなりの準備、対策はみられずに行き詰まり、出口のみえない戦略のみえない交渉だ。
トランプ大統領は北朝鮮の非核化は急がない意向も示しており、米国がこのままの状態、状況で北朝鮮をコントロールしようとしているのか戦略がわからない。
(7)トランプ大統領が目指すのは来年11月の大統領再選であり、個人的、恣意的な目的、目標、願望(米国にとっては誰が大統領になるのかは重要問題ではあるが)のための経済戦争であり北朝鮮問題である。
米中交渉は持っているようだが結果は残せずにズルズルと消耗戦に持ち込むのは、戦略のない証拠だ。
(2)米国は中国や日本の対米国輸出の黒字化に異議を唱えて米国輸出品の大幅な受け入れを求めているが、現状でも米国経済は十分に世界最大の経済大国でありトランプ大統領の念頭にあるのは自らの支持基盤の強い地域、産業の保護であり、米国経済の影響力のある不利益などではない関税強化のかけ合いはいわれているように輸入品の高騰を招いて輸入産業、国民生活への影響も考えられるものだ。
輸入黒字幅の解消は国民生活の嗜好、様式、構造を変えるもので、すでに米国に定着して政治、経済、社会を推進して支える基盤となっている多民族国家にとって有意義とはいえないだろう。
(3)現在の米中貿易戦争などトランプ政権の関税強化、輸入規制、移民規制など経済、社会政策は米国経済、産業、国民生活、社会にとって持続可能な(sustainable)将来政策として有意義なのかは考えもので、とても戦略のある実りあるものとは思えない。
同時に世界経済への影響も考えられて、中国の市場低迷、経済減速は中国の巨大市場を相手にする国にとっても不利益効果を及ぼすものだ。
(4)米国がこれ以上世界の経済を一手に独占しようとすれば、パラドックス(paradox)として世界から孤立することになり未来に向けた、開けた戦略というものではない。
米国のイラン核合意からの離脱はイスラエルのイラン攻撃の口実となるもので、これに対抗するイランの核開発放棄につながらずに戦略はみえない。
(5)ポンペオ米国務長官が北朝鮮に対して米韓軍事演習に向けてミサイル発射による威嚇を続けたことなどに対して「ならず者の振る舞い」(報道)と発言したことに北朝鮮が反発して「米国との対話に対する我々の期待は消えつつある」(同)と批判している。
北朝鮮が「ならず者」国家であることは前金総書記が日本人拉致を北朝鮮の行為として認めたことからも「ならず者」国家といわれて反発することもないものだが、米国の北朝鮮との首脳会談も戦略がみえない苛立(いらだ)ちだ。
(6)米朝首脳会談によって北朝鮮の核実験、長距離弾道ミサイルの発射は影を潜めたが、米国が目指す北朝鮮の非核化は進展がなく、双方交渉継続姿勢はみせているもののそれなりの準備、対策はみられずに行き詰まり、出口のみえない戦略のみえない交渉だ。
トランプ大統領は北朝鮮の非核化は急がない意向も示しており、米国がこのままの状態、状況で北朝鮮をコントロールしようとしているのか戦略がわからない。
(7)トランプ大統領が目指すのは来年11月の大統領再選であり、個人的、恣意的な目的、目標、願望(米国にとっては誰が大統領になるのかは重要問題ではあるが)のための経済戦争であり北朝鮮問題である。