いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ビッグデータ、志願倍率と内定辞退率。 big data , the application magnification & undecided decline rate

2019-09-07 20:33:13 | 日記
 (1)就職情報サイト「リクナビ」が登録した学生の就職の「内定辞退率」(undecided decline rate)の予測データを顧客企業、業界に販売提供していたことが社会問題となっている。

 就職情報のリクルートが情報化時代に合わせて電子化し登録した学生が閲覧した企業、業界のサイト情報をAI分析して出した「内定辞退率」を本人の同意なしで顧客企業に販売提供したもので、個人情報保護法、職業安定法に違反するとして厚労省に行政指導された。

 (2)個人情報の管理は提供者に無断で勝手に使われたり販売されることがあるとプライバシー侵害、思わぬ不利益を被ることにもなり、個人情報保護法で規制して本人の同意が必要だ。

 それは理解できるが、今回の「内定辞退率」予測データと電車利用者の乗降データなど「ビッグデータ」(big data)とどう違うのか、また大学受験の「志願倍率」(the application magnification)の公表とどう違うのかよくわからない。

 (3)個人情報の利用などは本人の同意が必要なことは理解できるが、「内定辞退率」のAI予測データでは個人名で企業内定の辞退を公表しているわけでもなく、AI分析による「内定辞退率」の公表(販売)ということで大学受験の志願倍率の公表との違いはわからない。

 大学受験も志望校の選択では志願倍率をみて受験の判断材料にすることも考えられて、大学にとっては志願倍率の公表は利益となるとは思われないが、これまで一般的に公表している。

 (4)「内定辞退率」も企業、業界にとっては個人名の意思が伝わらなければ予測データとして採用計画に効果、利益のあるもので、学生にとっても企業にとっても確率性、確実性を高める効果はある。

 今回、就職情報提供サイト(リクルートキャリア)に登録学生の同意を得ずに企業側に情報販売、提供して利益をあげたことが問題となっており、それはそれであってはならないことだ。

 (5)情報化時代の個人情報の管理の重要性、必要性、信頼性が社会問題となっているだけに方法論(methodology)は考えものだが、本人の同意のない「内定辞退率」のAI予測データの公表ということはもちろん個人情報の利用について本人の同意を得ない不適切性、違反によりそれを販売提供して利益あげた不当採算性は問題があるがこれほど大騒ぎする社会問題なのかは考えさせられる。

 (6)最近は銀行も豊富な個人情報管理を主業務にした事業形態も出ており、こちらの方は資産、預貯金、家屋、土地など個人財産情報も多くあり、提供にあたっては本人の同意はもちろん公開、提供には細心の留意が必要だ。

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