いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国賓訪日。 visit to japan by a guest of the nation

2019-12-03 20:23:54 | 日記
 (1)尖閣諸島の領有権を主張して尖閣諸島の領海外側の接続水域に接近する中国公船が今年1月から11月までに1000隻近くにのぼり過去最多(報道)となった。日本領海への侵入も頻発している。

 中国は香港政府に対して国際法基準(政治逃亡者など自国に戻すと迫害を受ける可能性の高いものは保護する)に反して逃亡条例改正案の成立を押し付けようとして香港市民の反感、反発を招き、死亡者も出る過激な香港デモに発展した。

 (2)中国の習近平主席は文書でウイグル弾圧に容赦するなと指示(報道)したとされる。この中国の習主席が「国賓」(a guest of the nation)として初めて日本を訪問する。

 国の政治体制が違い統治、政策の形も変わるが、領海の接続水域に公船を集結して威圧して領海侵犯も繰り返して、国内問題といえども守るべき市民を弾圧する国の指導者を「国賓」として招くのはふさわしいのか、考えさせられる。

 (3)どんな国でも、しかもこれが隣国のどんな国だからこそ首脳同士が意思疎通、対話、交流を持つことは重要であるが、GDP世界2位で国際的に影響力を増しているともにアジアをけん引する大国だからといって前述のような国の指導者を招くのに「国賓」でなければならないのか、日本としても都合主義の外交では持続可能な(sustainable)信頼、協力関係につながるのか国家的な打算、見えだけでは定着はむずかしい。

 (4)習主席の「国賓」待遇の訪日外交により今後の日中関係に良好な結果となればそれはそれで意味もあり、幸いだが、国際情勢は長引く米中貿易戦争で経済体力が減退している中国が日本に歩み寄り活路を開こうとしているのなら(可能性は大きい)慎重な対応は必要だ。

 習主席の国賓訪日となればむしろ尖閣問題、香港問題、ウイグル問題は避けられて中国が望む経済協力重視に集約される公算は大きく、日本が中国に利用される印象は強い。

 (5)習主席の国賓訪日は中国側が望んだものか、日本側の思惑なのかわからないが、米国保護主義ほか世界と対等に対峙するためにはアジアを代表してけん引する日本と中国が強い対話、協力関係にあるこいとは重要で必要不可欠なものだ。

 そのためには日中間での懸案事項の解決が求められて、譲歩するようなことがあっては意味がない。

 (6)尖閣問題が習主席の国賓訪日で解決するというものではないが、せめて以前の尖閣海域の共同開発協力関係に戻すぐらいのことはあってもいいだろう。中国は話し合いの前に日本の尖閣領域に中国公船を集結させて威圧するなどとはこの際に見直すべきだ。

 その姿勢が習主席の国賓訪日のスタンスでなければならない。

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