超近代主義の革命期。 revolutionary era of super modernism

　(1)米ソ冷戦終結から３０年が過ぎた。資本主義、自由主義と共産主義、社会主義の思想対立の時代が終わり、それは共産主義、社会主義が統制計画経済から市場経済主義に転じて資本主義体制が世界の主流となったということだ。

　ベルリンの壁が崩壊して東西ドイツは統合され、ソ連は解体されて分裂した。現代世界は政治、経済で覇権国家米国と巨大な人口、国土に市場経済活性化で経済力を急速に向上させた中国、露が対峙する世界観だ。

　(2)米ソ冷戦終結から３０年、近年は資本主義の危機、限界、終末論が目につくようになった。資本主義は富めるものと富まざる者を生み、格差社会は世界を国民を分裂、断絶させて成長と発展を減退、阻害している。

　資本主義、自由主義、民主主義の覇権リーダー国の米国にトランプ大統領が登場して、米国第一、保護主義を掲げて資本主義、自由主義の世界秩序、基準を無視して１国独裁主義を貫き経済利益独占を進めている。

　(3)資本主義、自由主義の世界秩序破壊、崩壊は、両極の極右勢力の台頭、左翼政権の復活を生んで資本主義、民主主義の危機、限界、終末説が浮上している。あの米国では若者中心に社会主義が浸透しており、資本主義経済の権化のトランプ大統領を支持するのが固い岩盤支持層といわれる経済弱者の若者層という社会主義的パラドックス性（paradoxical）だ。

　(4)社会保障、福祉が充実している北欧国では、国民すべてに最低生活保障費（basic income）を支給して生活保障をする制度がある。一部にはそれでは働かなくなるとの懸念の声もあるが実態は逆に働く意欲を向上（報道）させているというデータもある。

　かっての社会主義的発想、思想で、平等、公平の原則に基づくものだ。資本主義の格差社会による分裂、断絶に代わって社会主義の利点も注目されている。もちろん共産主義、社会主義国においても格差社会は顕在しており、平等、公平社会というわけではない。

　(5)情報化時代、社会の進歩の中でIT,AI,IoT全盛の世界、時代、社会を迎えており、資本主義、社会主義（共産主義）のこれまでの思想、経済理念ではくくれない超近代主義の革命期（revolutionary era of super modernism）を迎えており、人間と情報、AIの融合、成長、発展が人間の成長、幸福、利益に革命的な影響力を及ぼす思想社会で、未来志向のあたらしい秩序、基準が集約して決められていくだろう。

　(6)今はそういう過渡期であり、大きな未来方向性の中であれこれ試行錯誤の時代だ。