いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

あなたとめぐり会って。 across you , to Mr.zaitsu

2014-05-25 12:52:22 | 日記
 ビートルズの「if i fell」(もし感じたら)を財津流にバラッドにアレンジして歌っています。詞の「holding hands」のところが「hold me tight」と聞こえてきて、空耳なのか次の曲がやはりビートルズの「hold me tight」にひきつがれてのオープングの財津和夫さん2014コンサート初日です。

 「holding hands」も「hold me tight」も語彙(ごい)、発音がよく似ており、もちろん同じ意味をなす表現です。
 それから財津さんのオリジナルの「あなたとめぐり会って」に「虹スニ」、「青春の影」、「サボテンの花」、そしてS&Gの「bridge over trouble water」と全編を通して財津さんの「愛情論」、「愛情物語」が解釈されて言葉とメロディが揺れて流れるコンセプト・メッセージ・コンサート(concept message concert)です。

 「if i fell」は「もし、君とのわかちあう愛を感じたら、ただ手を取り合うだけではない、至上の愛だとわかるはず」とジョン・レノンの精神的な愛の表現法「holding hands」が出てきます。「i wanna hold your hands」でもすでに使われているジョン・レノンの「言葉」で聴かせる曲です。

 「hold me tight」は「今夜は、ただ君を抱きしめたい」と全編それだけで通して、しかし揺れて流れる「メロディ」で聴かせるポール・マッカートニーの曲です。

 財津さんも、まけてはいませんよ。「あなたとめぐり会って(across you)」は、ボブ・ディランの世界のように言葉とメロディが生きているすばらしい究極の愛のメッセージソングです。
 it would tell me a warmheartedness , by yuor voice
it would tell me a earnestness , by your fingers
your heaven is far blue

it would tell me a belief , by your lips

it understood a mean to live , by your words
it understood a hope , by across you

your heaven is rather blue than the sky covers the broad , broad globe
とでもいうところでしょうか。

 そしてラストが「bridge over trouble water(激流に架かる橋:日本タイトルが明日に架ける橋)」だ。「激流に架かる橋のように、私はあなたのために架け橋となるだろう」とコンサート全編を通した献身的な愛のテーマで締めくくりました。

 かっての一時期、財津さんは音楽にも文学、映画のようにセクシーがあっていいとして肉欲をテーマにした楽曲に励んだこともありましたが、今では精神的な、思考的な愛追究の表現中心になってきています。

 今回は姫野達也さんをゲストに迎えての「チューリップの夢を歌う」コンサートですが、ちょっとそれがステージ構成がもうひとつで霞(かす)んでしまった、財津さんの愛情論、愛情物語の強烈なコンセプト・メッセージ・コンサートです。

 それを伝えるのが財津さんの歌のうまさとボイスの質の高さで、聞きごたえは十分です。
 

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被害者の親に寄り添って。 nestle up to parents of sufferer

2014-05-24 19:39:46 | 日記
 (1)97年神戸市で起きた猟奇的な小学生連続殺傷事件から17年を迎える。当時14才だった犯行者はその後医療少年院などで更生生活を送り、社会復帰を果たしている。

 被害者(当時11才死亡)の父親(58才)には、今年も当時の加害者から手紙が送られている(報道)という。「(加害者は)昨年に比べて人間として成長しているように思う」(報道)という一方で、「何年たとうとも、親の子どもを思う心が変わることはありません」(同)と被害者の親としての無念の心境を述べている。

 (2)当時の加害者は現在31才、社会復帰を果たして「人間として成長している」もないものだが、被害者の親に対して手紙を通してでも「気持ち」を伝える「勇気」は成長の証しでもある。

 当時は14才の少年の犯行でありながら、親権者(a person in parental authority)としての「親」がまったく姿を見せずに親の社会的責任のあり方、とり方について大いに疑問を抱いたものだ。
 凶悪な少年犯罪の増加で少年法が見直されて少年審判のあり方も今年(4月)改正されたが、親権者としての親の責任のあり方、とり方については大きな進展は見られない。少年事件での当然取るべき親の責任について、保護され回避されることは被害者の親の苦痛に比べてあまりに理不尽でもある。

 (3)むしろ少年は加害者であって社会的被害者でもある。その間を取り持つのは親権者としての親の責任だ。
 冒頭の神戸少年事件でも、被害者の親は加害者の人間的成長を認めながらも事件の被害者として亡くなった子どもを思う気持ちはいつまでも変わらないとも述べている。

 加害者をいくら責めても亡くなった子どもは戻ってはこない非情の現実の中で、司法が被害者の親の心境、心情にどれほど深く応えているのか、寄り添っている(nestle up to parents of a sufferer)のか、厳罰強化だけでは解決しない問題だ。

 (4)日本の司法は報復主義(principle of retaliation)をとらないので、加害者に厳罰制裁を加えるだけが司法目的ではなく、犯行責任の重さ、意味、被害者への謝罪、被害者の心境、心情に正面から応えたものでなければならない。

 被害者の親からすれば時間がたつにつれて加害者の親の心境、心情も立場が違えばよくわかるようになってくることは考えられる。
 ともに少年事件に直接的にかかわってくる親権者の親として共通認識として「考える」こともあるだろう。

 (5)少年事件の場合、親権者としての親の立場、責任について秩序社会は明確にすべきことだ。もちろん公にならないからといって、加害者の親の人生に当然の相応のダメージを与えるものではあるが、それでは被害者の親の心境、心情に相応して応えるものとはならない。

 少年事件の加害者の親の立場、責任について、親権者としての明確な社会的責任基準が必要だ。そういうものがない限り、被害者の親の心境、心情が癒(いや)されることにはならない。

 (6)近年は親子の関係も特別の「血」のつながりが薄れた事件も多く、また親権者としての親の能力、資格に欠ける関係、社会認識もよく目にする社会構造だ。
 被害者の親の心情に寄り添っている社会とは思えない。

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羽生人間名人。 like an act of heaven , Mr.Habu

2014-05-23 19:46:29 | 日記
 (1)羽生善治(新名人)さんと森内俊之(前名人)さんの4期連続の将棋名人戦は、過去3度挑戦していづれも退けられてきた羽生善治さんが4度目の名人戦を4連勝(7回戦)で史上初めての3回目の名人位返り咲き(報道)を決めた。

 過去3回は挑戦者の羽生さんが最高実力者が揃う名人戦挑戦者決定リーグを全勝も含めて圧倒的な強さで勝ち上がりながら、いづれも当時名人の森内さんに退けられてきた。

 (2)羽生さんの名人戦挑戦者決定リーグでのいづれも圧倒的な強さから、それで森内名人(当時)に勝てないのはこれはもう森内さんとの「相性」の問題としか言いようのないものだとの思いが強かった。

 羽生さんがこれから名人位につくには、他の誰かが挑戦者になってまず森内さんを破ってからではむずかしいのではないのかとさえ思えるものだった。
 羽生さんと森内さんは、ともに43才でお互いを意識する黄金期の同世代を代表する実力棋士である。

 (3)しかし報道によると、羽生さんは負けるたびに、また一から出直してやり直せばいい(趣旨報道)と淡々と語っていたそうである。
 その言葉どおり、森内さんに敗れても敗れてもまた激烈な同挑戦者リーグを圧倒的に勝ち上がり森内さんに挑戦し続け、跳ね返されてはまた同挑戦者リーグを圧倒的に勝ち上がり4度も連続して挑戦するという有言実行ぶりが際立っていた。

 森内さんに挑戦してそのたびに跳ね返されては、いくら「出来た」とはいえ通常、人間では精根尽き果てるのが常識だろう。

 (4)しかし、羽生さんはあきらかに違っていた。敗れたらまた一から出直して、やり直せばいい精神性(mentality)はまさしく盤石なものを証明していた。

 そして4期連続となった今回の名人戦は、同挑戦者リーグを8勝1敗のやはり圧倒的な強さで勝ち上がった羽生さんが4連勝で森内さんから名人位を奪取してみせた。見事というしかない。

 (5)羽生さんはこれまで史上初の全7冠制覇の偉業達成で将棋界に君臨していたが、黄金期同世代に若手の有力棋士も出てきて近年はそれでも3冠を保持するまでに後退していた。名人戦の前の王将戦では渡辺王将に挑戦して4勝3敗で敗れていた。

 それでも将棋最高実力者といわれる名人戦には勝利の執着心、勝負心をみせた。

 (6)「あの」羽生さんにして、淡々と敗れてもまた一から出直して、やり直せばいいという精神性はまさに究極の(ultimate)人生の教訓塔とすべきものだ。

 全7冠制覇の頃には羽生マジックなどとも言われたが、そんなものはなく、ただ敗れてもまた一から出直して、やり直せばいいという究極の精神性、人間力であったのだ。
 羽生人間名人(like an act of heaven , Mr.Habu)の精神性を人生の参考にすべきことだ。

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司法が頼りか。 with the help of the judicature

2014-05-22 19:44:10 | 日記
 (1)もはや小市民的国民に期待できないとすれば、頼りになるのは司法か(with the help of the judicature)。
 昨日に大飯原発運転差し止め(operation ban)に自衛隊機の夜間飛行禁止(night flight ban)の住民の権利、生活、安全を守る良識ある判決が出された。

 安倍政権は国益優先のために国民の権利、生活に規制と忍従と犠牲を強いる独自の理念、政策を強行しており、それでも経済回復、賃上げ効果一点で高い内閣、与党支持率を得て、やりたい放題の官邸主導、自民一強時代の政権運営だ。

 (2)東日本大震災による福島第一原発事故の収束もままならずに、汚染水(漏れ)対策の不備に結局は放射性濃度を減らして海に放出することを地元に押し付けるしかない根本的な安全対策も見出せない中で、一方で原規委に原発再稼働安全審査を委ねて国民の過半数が再稼働に反対する中で政府は原発再稼働を将来エネルギー基本計画に盛り込んで、国民の安全生活よりは経済優先に重点を置いた政策を独断で推進している。

 ②今回の大飯原発運転差し止め(operation ban)判決は、原発事業者の地震想定やそれにもとづく安全技術、設備、構造に重大な欠かんがあると指摘して、「250キロ圏内の住民に原発運転で具体的な危険がある」(判決文要旨)と運転差し止めを命じた。

 ③国民の過半数が原発再稼働に反対する心情、不安にまじめに答えた司法判断である。この判決に対して政府は直接の当事者ではないとして(訴えられたのは関電)、エネルギー基本計画の方針は変えないとしているが、判決は国民感情を斟酌(しんしゃく)して代弁したものでありエネルギー政策の見直しは福島第一原発事故対応も含めて原発安全対策のより高い実証性、基準が求められることになるだろう。

 (3)もうひとつ、厚木基地での自衛隊機の夜間、早朝の飛行差し止め(night flight ban)の「はじめて」の判決が出された。民間航空機も近年までは市街地に近い空港では深夜便の飛行は自粛されてきたから、今さら自衛隊機の同飛行差し止めがはじめての判決だと聞いて驚く。

 ②米軍基地が集中する沖縄では米軍機の夜間飛行が住民生活に多大の苦痛を与えてきていた現状認識からは、遅きに失した判断ではあった。

 ③厚木基地での自衛隊機は夜間、早朝の飛行は自粛しており(報道)、判決では主な原因は日米安保の高度な政治対象により司法判断の及ばない基地を共同使用する米軍機によるものとあえて指摘して、国民、住民の心情、不安、感情を斟酌、代弁したものとなった。

 ④安倍内閣の重要政策に国民の過半数が反対する中で、不思議に高い内閣、与党支持率を得て国益重視で独断偏向政治を押し進める中で、司法が国民感情を斟酌、代弁して良識ある判断を示した。

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首相配下の自衛隊。 the self defense forces under the premier command

2014-05-21 19:52:52 | 日記
 (1)安倍内閣を「あべこべ内閣」と書いたが、憲法改正して取り組むべき集団的自衛権を憲法解釈変更で行使容認を目指し、与党協議の上、閣議決定しておいて方向性を決めて国会論戦、そのうち国民に信を問うというまったく順序が逆の「あべこべ」内閣だからだ。

 安倍首相は世論調査の国民の意思などそもそも問題にしていない。自衛隊の国連PKO活動参加を例にして、当時は国民が反対したが今では立派に国連平和維持活動に寄与している(趣旨発言)というものだ。

 (2)しかし国連平和維持活動なるものがどういう性質のものなのかよくわからない。国連安保理は米国ほか西側主要国とロシア、中国の利権対立で、まず統一して動くことなどない権利構成で国連が存在感(identity)を示せない元凶だ。

 シリア内戦問題でも、イラン核開発問題でも米国とロシア、中国が対立して解決に向けての国連としての影響力など皆無の国際政治の状態のままだ。そんな国連のPKO活動といっても、結局は米国の覇権主義による世界戦略の一環としての他国、地域介入、調停の肩代わりを日本もさせられているだけではないのか。
 
 平和憲法を持ち、唯一の戦争被ばく国の日本としての役割、使命は、国連安保理の常任理事国入りで世界平和に向けて政治メッセージを発信することの方が優先されるべきことだ。ここでも「あべこべ」内閣だ。

 (3)集団的自衛権の行使容認で、政府は武力攻撃に至らないが日本の主権が侵害される恐れのある(たとえば国籍不明の潜水艦の領域侵入など)「グレーゾーン事態」に対して、首相判断で自衛隊を出動できるように制度改正を検討(報道)している。

 名目は迅速な対応で国の安全を守る必要性だが、この理念が全面に出れば集団的自衛権行使で「歯止め」がなくなることを意味するもので、いよいよ安倍内閣の目論みが見えてきて、その度合いと同じく紛争にかかわらずとも他国と戦争状態に突入する危険度も増えることになるものだ。

 (4)「首相配下の自衛隊(the self defense forces under the premier command)」などフィクションの世界に願い下げしてもらいたいものだ。
 そうこう好き勝手なことをやっていられるのは、不思議な内閣、与党支持率の比較高さ、野党の低迷のせいだ。

 それを支えるのは安倍首相にも完全に足元を見られた自分の生活さえよければいいという「小市民的国民(the petite bourgeoisie)」意識だ。
 野党の存在感のなさはひどいものだ。与党協議、閣議決定優先のやりたい放題の「間」に割って入ることすら出来ずに、犬の遠吠え状態というなさけなさだ。

 (5)71連敗(今も更新中)と連盟新記録を達成した東大硬式野球部は、東京六大学野球連盟に加入する時に二つの条件をつけた。ひとつは「絶対に脱退しない」と、もうひとつ「いつか一回は優勝する」(報道)というものだ。さすが東大だ、肝がすわって根性が見られる。

 今の野党にこそ必要な肝、根性ではないか。もはや横暴(tyranny)安倍内閣に対抗するのは野党再編、一致協力しかない。
 理念、政策が180度違うものは別にしても、そうでないものは「絶対に脱退(離党)しない」と「いつか一回は優勝(政権奪取)する」条件(誓い)のもとに一致協力して安倍内閣の政治暴走に挑むべき時だ。

 (6)「野党を入れて国会で審議してほしい」、「野党との協議もていねいにやってほしい」(野党幹部談)などと泣き言を言っている場合ではない。

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