サブカルチャーマシンガン

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新・syrup16g全曲レビューその10「Missing」

2020-05-04 | 新・syrup16g全曲レビュー
                      








「Missing」はある意味ポジティブな曲だと思う。
「どの辺が?」と問われたらちょっと答えづらくはあるんですけど(笑
ただ・・・
核となっているのは「泣きながら捨てに行こう。」って部分だと思います
想像してみて欲しいんですけど、
例えば、
履き潰して穴が空いたような靴を、
いくら思い入れがあるからといってそのまま履き続けていても
そこに「未来」はないですし、多少名残惜しくても潔く捨てた方がいいじゃないですか
一度亀裂が入ったり「届かないな。」と感じたものに未練がましくifを期待するより、
新しい自分になって新しい可能性を模索した方が良い・・・
この曲はそういう風に思えるんです
また、
泣きながら捨てに行こう。ってフレーズ自体も良いですよね
ただ捨てるんじゃなく、泣きながら捨てに行く~っていうのがsyrup16gらしいですし、
一見鬱でネガティブに思えるかもしれませんが、考え方によってはポジティブな行為でもある
何かに固執し過ぎたり未練がましく追い続けても正直いいことってあんまり無いですから、
そういう意味合いでは自分「だけ」の大切な想いに対するレクイエムのような曲・・・と言っても良いでしょう。



ただの大丈夫な人でいいじゃない
そうでしょう
コンディション最悪の時もそばに
居てくれる
ただの最悪の人でいいじゃない




しっとりしたリフ、
(実は)しっかりとしたメロディラインも秀逸な曲ですが、
この曲が伝えたい事って結構分かりにくいようで分かりやすいものだと思う
理想とか、
願望とか、
イメージする「自分」には程遠い「何か」に自分はなってしまったけれど、
でもよくよく考えてみればそうそう悪いことばっかでもないし、
希望するハードルが高いからこそ妙な苦しみが生まれる
そういう“十字架”から自分自身で自分自身を解放してあげて、
今ある幸福だったり今ある素敵を自分自身でもっと気付いたり受け入れたりしても良いんじゃない?っていう・・・
刺激的なフレーズとは裏腹に凄く建設的なメッセージ・ソングにも自分は感じたりもします
それは妥協とか諦めとかではない、
どんなにあなたが自分の事を最悪だと感じてようが見方を変えればきっと単なる「良い人」に過ぎなくて、
だとしたら、そのまんまの自分を受け入れて進めばいいんじゃない?っていう・・・
ある種の「解放」を歌った曲にも思えて隠れた名曲だと個人的には思ってます。
どうしても再開後の曲はピーク時の曲と比べてあんま語られませんが、
個人的には劣らないくらい素敵な事を歌ってる、、、と感じる
この曲もそう感じる中の一曲、であります。