サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ZAZEN BOYS「TOUR MATSURI SESSION 2024」@郡山Hip Shot Japan 24.4.6

2024-04-20 | LIVE











4月6日にZAZEN BOYSのライブを郡山で観ました。










遠征ライブとしては、
2022年の石川県は金沢以来約2年振りの関東圏以外でのライブ鑑賞でした
ちなみに、東北でライブを観るのは実に8年半ぶり(!)と随分空いたな~って思いました
なんか体感的には「確かに。」って気持ちと「そんなに前だったのか。」って気持ちと両方ありますね
ま、
でも、
一度も行った事ない地区もまだあるので
そう考えると東北にはちょくちょくお世話になってる感はあります。

そもそも
何故遠征をしたのか?と言うと
ZAZEN BOYSが約12年ぶりのアルバムを出しました、と
そのリリースツアーを回りますと。
そこで、
大きな会場に行く事も考えたんですが
折角なんで距離の近いハコでじっくりと感じたい。と思ってしまったんですね
今振り返れば6連勤の最終日にしごおわ即新幹線弾丸直行というのは30代後半の体力ガン無視だな。って
思わなくもない
実際、
この遠征の後しばらく疲れが抜けなかったからな(笑
でも、この遠征はホントに行って良かった たまには遠い場所に行くのも気分が紛れて良いと思った。
そんな最高の夜の記憶でございます
では、以下。







ライブハウスは郡山Hip Shot Japan
よく全国ツアーのチラシ等を眺めてると記入されてる事の多いハコでもある
東北に関しては今までライブ等を観た事があるのが仙台(宮城県)だけだったので、
そういう意味ではまた一歩東北地区の開拓に踏み込めた体験に相成りました
 という訳で福島県での初のライブ鑑賞!
ヒップショットジャパンは、
如何にも老舗のハコ~ってカンジが良く出ているその雰囲気がとても好みな良いハコでした。
ステージも観やすくてバッチリメンバーの姿拝めたのも嬉しかった
そう言えば、
ライブ前に近くを散策していたら
偶然憧れの向井さんが喫煙所でタバコふかしてるのを目撃し、
年甲斐もなくかなりドキドキしました・・・笑
これが地方公演の良さでもある。


ライブは、
いつも通り向井さんが缶ビールを飲むところからスタート
「郡山シティにやってまいりましたザゼンボーイズ」と前口上を述べた後、
新譜でも一曲目の「DANBIRA」を強度強めに奏で歌ってライブは始まってゆきました
ザクザクしたギターリフ、暴れまくるベースライン、ああこれぞ、ザゼンの音だ。。と
しみじみ感じながら浸る
次は、
シングル曲「HIMITSU GIRL'S TOP SECERET」
「1.2.3.4」のカウントを何度も繰り返し向井さんが「Yeah!」と3回くらい繰り返しての始まり
この段階で今日はいつも以上に機嫌が良さそうだな。とプチ確信
カクカク感溢れるアンサンブルと
音源以上にダンサブルに仕上がっているグルーヴに早速ヤバさを感じ取る
そこから、
ギンギン状態で繰り出された「RIFFMAN」と3曲目にして既にクライマックス感が滲み出ていました
ジャリンジャリン鳴るギター、それが生み出す踊れる感覚、ドクドクと心臓に響くバンドアンサンブル。
やはりZAZEN BOYSの生ライブは素晴らしい...と早くも満足の手応えでしたね
途中、
歌舞伎風のエッセンスを醸し出していたのも、日本のロック~という印象で気持ち良かった。

「郡山シティの皆さん、お久しぶりぶり」と述べ、ここからは新譜の楽曲を中心に聴かせていく。
去年の恵比寿でも聴いていた「バラクーダ」はより肉感的に...
楽曲がバンドに馴染んでる感覚で素晴らしかった
盛り上がりも違ってた
し、
「今日もロンリーナイト」のペーソスの拡がり具合もより沁みる出来栄えになっていた
それと、ピンクタイガーやアリゲーターのとこで動物の真似してる向井さんがとてもキュートでした笑
 ムーディな演奏に、
「愛してくれよ 寂しいんだよこっちは」と男の哀愁が滲む「八方美人」
カシオマンの切ないギターの音色もまた胸に来る一幕でした
更に、
若干ナンバガのオイニーを感じる
青春っぽさもあった「チャイコフスキーでよろしく」と新曲群で魅せている構成が兎角新鮮だった
こうして聴いていると「ああ、本当に新譜出たんだな。」としみじみと実感してました
この曲は演奏も良かったけど、純粋に向井さんの歌唱も良かったですね
 歌が良かった~と言えば、
これも出色の仕上がりだった「ブルーサンダー」
とにかく歌がキマっていてその格好良さに痺れる一曲でした
それと、水色の照明も歌に寄り添っててその光景もまた素晴らしかったですね
鳥肌が立つカンジ...
カシオマンのギターも気持ちの良い曲でしたが、
それ以上に向井さんのシンガーとしての好さが存分に出ていたこれも印象に残る一幕でした
なんか最近の向井さんのボーカルはちょっとAORに通じるものも感じたりしますね。
カシオマンのメロディアスなギターフレーズにも心酔した「杉並の少年」
「ありきたりの風景」の部分.....
だからこそ、
気付いて、
愛する。そんな意志も感じられたこれまた情感も憶えるような一曲
この曲の冒頭では向井さん「イエ~イ!」と口に出していてそれもまた気分良かったですね笑


新譜のコーナーが一先ずお終わり、
「(カシオマンを指し)あれいってみましょうか 天狗のお話して頂きますよ」と前口上の末に「天狗」
ライブで聴くとよりスケール感のあるアレンジに陶酔出来るのと、
曲間に「そんな気がしています。」
より曖昧で、
素敵なワードを挟み込むセンスにも粋を感じていました
人は気付く事が出来れば/想う事が出来れば本当にどんな風にも気持ち良くなれる生き物なのかもしれない。
 MCで、
「久方ぶりにお集まり頂き・・・」と述べた後
2本目のビールを空けて気持ち良く飲んでいた向井さん
「こちら郡山シティでございます」とこの辺から同じ言葉を繰り返す様になる
そこから、
「にゃーにゃにゃにゃにゃー」とキュートなおじっぷりも披露した「This Is NORANEKO」
この曲は松下さんの破壊力満点のドラミングにも耳を奪われた記憶
更に、
「一つだけ言い忘れておりました。
 MATSURI STUDIOから参りましたザゼンボーイズです」
全然言い忘れてない発言をしつつ笑
スリリングなアンサンブル、ディストーションギターでも痺れさせる「SI・GE・KI」と人気曲を重ねていく
「自分の勘違いでなければ、ここは...郡山シティ」というMCで既に笑いが起こっていた「COLD BEAT」
百戦錬磨のライブの中でも必ず演奏している曲だと思うので当然の如くむっちゃ格好良い
想えば、
一年前の渋谷クアトロでこの曲を聴いてZAZEN熱が再燃した記憶が蘇る
「コールビー!」とノリノリのボーカルに
ひたすらに暴れまくるMIYAさんのベース
サイッコーのドラムソロまで決め込み、
中盤のハイライトとでも呼ぶべき素晴らしくグルーヴィな一面を創り出していく
その最中にいつも通り「泥沼」も挟み込み、さらにこの曲では件の"首振りダンス"も披露(!!)
言うまでもなく新しい学校のリーダーズのあれですけど
噂には聞いてたんですが
マジでやってるんだ!と思い感動しました
観客も大うけしてましたね 向井さんが首振りダンス・・・とんでもなく斬新でした
 この曲は、
タイトル通り決して明るい事を歌ってる訳ではないのですが、
「ズボズボズボズボっとハマった泥沼っ!」とコミカルさも交えながら繰り返す歌唱を聴いてると、
「絶望が楽しい!」みたいな気分になっている雰囲気にビックリしました
というよりも、
絶望を歓喜で笑い飛ばす力が音楽にはある...と言うべきかな
最後は「COLD BEAT」に戻って来てビンビンのテンションで締め
正直、大きな会場もいいけど、このライブに関しては近いハコで観たからこその良さが確かにありました


向井さんが「重大なお知らせがあります。」と告げると
笑いが起こるフロア
それに対して「真剣な話なんです。」と思い詰めた表情で真味に語る向井さん
静まり返るフロアに対して、
「MATSURI STUDIOからやって参りました、ザゼンボーイズです!」と高らかに告げる向井さん
いやいやいやいや笑
完全に酔...
しかし、
パフォーマンスは抜群に格好良い。「ポテトサラダ」は原曲よりもロッキンなアレンジに変化していて、
そのサウンドを聴くのも男性の願望丸出しな歌詞に浸るのもとっても楽しかった
間奏の部分でまた首振りダンスしたり、
カニの部分でカニダンスかましたり
そういう演出(?)でも相変わらず盛り上がる
 饒舌は止まらず、
「吉高由里子さんに捧げます!」(何故!?)とビールをぐいっと飲みほして「はあとぶれいく」
この曲では、まさかの両手でマイクを持ちアイドルみたいに切々と歌ったり、
ステージの最前まで出て来て至近距離で歌ったりと兎角絶好調だった
その"格好良い哀愁"に陶酔しつつ、
曲終わりには
「・・・すいません、さきほど名前を間違えました
 吉高ゆきこさんでした。」
と語る向井さん
いや、
誰!?

っていうか、名前間違えてねーし!とツッコミどころ満載なMCが続く
この発言の時には失笑苦笑爆笑が入り混じるカオスな空間が生み出されていました。。
あまりにもシュール過ぎる...とキレッキレのMCにも大満足しつつ、
新譜の中で特に生で聴きたいと思っていた「黄泉の国」
この曲は、
リリースツアー逃すと聴けなくなりそうな予感もしてたのでかなり嬉しい選曲だった
粘りっこくてどこか哀愁の漂う歌に和メロの良さ、渋いギターソロ.....と
大人に沁みる様な仕上がりで真っ当に陶酔出来る名演だった
隠せない昭和歌謡感が滲んでて大好きだった。
派手ではないが、
確かに心に残る様な至福の一時でした。


いよいよライブもクライマックスに突入。
ここで向井さんが3本目の缶ビールをプシュっと開けグイっと飲む
既に顔は真っ赤だった。
規格外のグルーヴを生み出した「Honnouji」
小刻みなリズムを聴かすベース&ドラムにカシオマンのキラキラのギターリフの調和が気持ち良く
バンドマジックを十二分に感じさせる目の覚める様な強烈な一発だった
途中、
「いやーあのねー」と繰り出し
「ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと待ってる!」
何回ずっとって言うんだよ。みたいな演出もぶち盛り上がっていました
「今日は土曜日 サタデーナイト 一言で...ウィークエンド!」と告げ「Weekend」をご機嫌に鳴らす
余談だがこの曲の時のMIYAさんはいつもの鬼気迫る様な表情では無く、
終始笑顔だったのも印象的だった
向井さんの裏声も駆使したボーカルもノリノリで純粋にただただ楽しい時間でした。
 お客さんから「MIYA~可愛いよ」の声が飛び出しはにかみ気味で反応するMIYAさん
向井さんが曲始めの時に合図するも戸惑うメンバーに対して
「・・・俺か?俺だ!」
まさかの自分から始める曲なのを失念してたのも面白かった「YAKIIMO」
この曲では屋台の「いしや~きいも~」のアレを引用(?)してたんですが
ZAZENのビートと石焼き芋の相性が良すぎてニヤリとした
叙情的なギターフレーズに、
ノスタルジー、
ベースサウンドも気持ち良く「今日も夕暮れはゆがんでいる」という歌詞もとても印象的でした。
 「Hip Shot Japanの皆様、ありがとうございます」
「またここに来ても良いですか?」
との発言に
「いいよー!」「来てー!」と反応する観客とのやり取りに温か味を感じつつ、
「朝から軽めのナミダ」というフレーズにも感情移入してしまった「破裂音の朝」
この曲が存外に良かった・・・
エモかった。
この曲は、
ZAZEN BOYS流の「夜明けの歌」なのかな。とか感じつつ、
「泥まみれの少年
 泥だらけのメッセージ」というノスタルジックな歌詞と、
今の自分らに向けて鼓舞するような雰囲気と...が合わさってとても感動的な一幕
だった。
ぶっちゃけ、この曲で終わっても好い。と感じたくらいには素晴らしい歌と演奏に仕上がっていた
それと向かい合ってギターを弾くステージの様子も微笑ましくて楽しかった・・・
いつの間にか忘れがちなイノセンスを想わせる最高の一曲だった。

「また来ます!」と爽やかに告げ、
ライブは「乱土」「胸焼けうどんの作り方」にてフィニッシュ
軽快でポップなギターリフが高らかに鳴り響く「乱土」
「乱土!ここは乱土!」とハイテンションで歌う向井さんのボーカルに
うわ~楽しいっ~!!!!と飛び跳ねてはしゃいでしまった。
この曲、
めっちゃ良かった・・・
思ってた以上にライブ向けの曲だし、
新しいキラーチューンとして今後も育っていくと良いな。と可能性も感じました
この日一番ロック的にアガった瞬間でもあった
「胸焼けうどん~」が終わったタイミングで
「へのつっぱりはいらんですよ。」と何故かキン肉マンネタで締めて帰ってゆきました(笑
セトリ的に言えば、
「らんど」の楽曲を軸にはしつつ、
今までのオールタイムベスト的な選曲にもなっていて
正にどの年代のザゼンファンも満足させる会心のセトリになっていたなあ、と。
向井さんが未だに新譜を作ってツアーを回ってる事実にも尊さを憶えつつ、
地方公演でも何も変わらない熱量に頼もしさも憶えた
そんな何もかも最高だったワンマンでした
ありがとうございました!!!!











1.DANBIRA
2.HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3.RIFF MAN
4.バラクーダ
5.八方美人
6.チャイコフスキーでよろしく
7.ブルーサンダー
8.杉並の少年
9.天狗
10.This Is NORANEKO
11.SI・GE・KI
12.COLD BEAT
13.泥沼
14.ポテトサラダ
15.はあとぶれいく
16.黄泉の国
17.Honnouji
18.Weekend
19.YAKIIMO
20.破裂音の朝
21.乱土
22.胸焼けうどんの作り方

23.永遠少女
24.KIMOCHI














アンコールも敢行。
アルバムのリードトラックである「永遠少女」
諦めのような達観と、それでも。っていう心情が入り混じる名曲
そして、
初期の名曲(っていうか、書いてて気付いたけどこれも20年前の曲になるんだな...信じたくねぇ~)
「KIMOCHI」にて本当にフィナーレでした
「KIMOCHI」をライブで聴くのはかなり久しぶり...前に聴いたのがいつだったのか思い出せない位だった
そしたら、この曲、音源と同じソウルの匂いを感じさせる部分は保ちつつ、
要所要所で爆音に変化する(!)強烈な変化を遂げていました
これはむっちゃアガったし、
ライブに行かなければ聴けなかったサウンドだなあ。とはっきりと感じましたね
向井さんのソウルフルなボーカルからいきなりディストーション入り混じる破壊的な音像への移行
格好良い・・・!と純粋に痺れつつ、
最後の最後は
「ケーアイエムオーシーエイチアイー」とアルファベットで歌い
それを観客と一緒にシンガロング
そして、
観客がずっと合唱したまま、
お辞儀をしてメンバーが去っていく...という演出が斬新過ぎて痺れました。

ラストに観客が主役になる~っていう演出は中々見ないので
それ含めてオルタナティブで素晴らしい。と思ったし、
実際、
「自分も"気持ち"を大事にしよう。」と想わせるには十二分のパフォーマンスでした。
これは忘れないし、
忘れられない...
締めにこんなにハートフルなエンディングを用意してくれるとは想定外だったんで
それ含めて記憶に残る最高のライブを体験出来て心から「遠征して良かった。」と思いました
やはり、
遠出して観るライブも良い・・・。
地方で観るライブでしか得られない感慨は確かに存在すると感じた
それと、中学生の頃から聴き続けている向井秀徳さんの公演を初めて遠征して観に行けたのも良かった。
様々な感情を持ち帰る事が出来た今回の福島遠征、はっきり言って大成功!でございました
また福島にも行きたいですし、東北の他の県、或いはそれ以外の地方にも
是非行きたいですね。
本当に、
そう思いました。