愛なんて言葉を借りて
心が満たされるのなら
一瞬の過ちでさえ
永遠の愛とのたまえ
この曲は中学生の頃から大好きな曲で、未だにヘビロテしている(常に聴き続けている)大事な曲です。
この曲を初めて聴いたのはラジオだったんですけど、
初めて聴いたときは良い悪いの前に「あれっ?この曲サビどこ??」って純粋に思いました
そう、この曲サビがないんですよね。Aメロ→間奏→Aメロ→間奏で終わり、、、っていうBメロすら存在しない
所謂「盛り上がり」という概念から完全にかけ離れている特殊な曲なんです
当時はそれにビックリしちゃって、
「いや・・・サビないじゃん。」ってくらいの感想しかなかったんですが
後から逆にジワジワ来てしまってこの曲が入っているアルバムを買ってしまったんですよね
サビが普通に存在しない曲を聴いたのはこの曲が初めてだったし、それはある種革命的な音楽体験だったのかもしれない。
恐らく、この曲の以前にもサビがない曲は存在していたと思うんですけど、俺がそういう曲を聴いたのはこの曲が初めてで。
だから・・・思春期の頃に聴いた、という思い出も相俟って今でも心の中に焼き付いている楽曲の一つ、ですね。
WALRUSの退廃的な作中観も大好きだった。
この曲の後に入っている「光のカケラ」という曲が何となく自死を思わせる楽曲でそれも中学生時代聴きまくったんですが、
入り口となった(曲名は出口、ですが笑)この曲がやっぱり一番繰り返し聴いてその都度救われて来たかな、、、としみじみ思う
WALRUSを初めて知ったのはこれまた違う「DYED」って曲だったんですけど、その曲もまた心から大好きな曲で。
サビがない代わりに、
爆発音のようなノイズが間奏で延々と奏でられていて
それがまた心象風景のようでもあって聴いていて(逆に)安心してしまう
過剰に皮肉的な歌詞も自棄の匂いを存分に感じさせて希望を信じられない時には物凄く強く響いてくれます
何より、イントロから既に感じられる空虚で物憂げな雰囲気が聴いていて堪らないですね
よく、昔のバンドを語るときに「早すぎた」とか「先駆け」みたいな言葉を使いますけど、
WALRUSは正直どの時代でも売れなかったでしょう(笑
聴き手を盛り上げよう、とか、
共感を呼ぼう。とか
そういう意識が音楽から一切感じられない
ただただ、アキトモ氏の絶望的で孤独な心象風景のようなものが爆音と共に綴られていくだけ
だけど、好きな人はとことん好きだろうし、商業的に成功はしませんでしたけど
俺個人の心にはいつまでもWALRUSの音楽と歌詞が残っていて
未だに普通に家や外で聴いてたりするんですよね
それはこの音楽が「みんなが」好きな音楽ではなく、
圧倒的な「個」として存在しているから。そういうものに心救われる人間も確かにいる・・・という話ですね
ポジティブで、
前向きで、
一点の曇りもない、
そういう言葉に励まされる人も勿論いるでしょう。
ただ、「強すぎる光」は時に弱った目には眩し過ぎて
逆に毒のように感じられることだってあります
そういう時に、
この曲のフレーズの一つ一つに気持ち助けられます
バカみたいにポジティブな言葉と、ウソみたいな前向きさ
それらに愛想を尽かした時にいつも自分を助けてくれたのはやっぱりこの曲だった。
「愛なんて言葉を借りて心が満たされるのなら 一瞬の過ちでさえ永遠の愛とのたまえ」
こんなフレーズを堂々と歌えるのはアキトモさんしかいません。
本当に大好きな一曲ですね。
一切の罪など忘れ
美しく染まりたいだけ
今気付いたんですが、
大好きなこのフレーズもよくよく考えれば自死を彷彿させるような・・・
そんな気もします。
個人的に眠るときにもよくこの曲及びこの曲が収録されてるアルバム「光のカケラ」を聴きながら眠ったりしてます
この世に存在するどんなにポジティブで前向きなメッセージよりも、自分の気持ちを楽にしてくれる。
そんなこの曲とこのフレーズに心からの感謝を込めて。。