結論から書くと、
勝ちました。。
勝ったというか、
マルバスがその手でダンタリオンを屠った訳ですけど、
最後の最後でマルバスも容赦なく同胞を葬る~という悪魔的な部分を見せましたね
とはいえ、そうしなければ、誰もが幸福にはなれなかったので、逆に汚れ役を引き受けてくれた~とも言える
もっと言えば、ダンタリオン自体がナチュラルボーン戦士な性格でこれまでを生きて来たので、
最期に己の全力を懸けて戦死出来た・・・というのはある種本望じゃないでしょうか
そして、それはルーサーにとっても、、、たぶんね。
彼は記憶を失って生き続けているけど。
抱えられてるスノウが可愛い(笑
しかし、
完全に悪魔化していたダンタリオンに勝利出来たのは見事でしたね
恐らく、本調子であればダンタリオンがもうちょっと余裕で勝利してたと思う
ただ、
イベルタさんが命を懸けて彼の精力を削ったのが何だかんだ大きかったんじゃないか?とは感じました
つまり、
ダンタリオン自身の身体も限界に来てた訳なんですよね。
それに加えて、勿論メインを張っていたマルバスの地獄の炎に、
アスタロト含めた剣十字の方々の力、
そして、
アニメ化で役得だったナベリウスの戦い(!!)もありましたし、
つまりは、みんなの力が集結した事に因る会心の勝利・・・!!!
という気が致しました。
アニメだと、
正真正銘ダンタリオンとルーサーがラスボスとして君臨してましたけど、
これはこれでシンプルに再構築されていて分かりやすさもあって良かったんじゃないかと思う
何より、
奴ら、
明確な敵役だったのにも関わらず、
妙に爽やかというか俗に言う下衆な要素が薄い奴らだったからなぁ。
ルーサーの立ち振る舞い見てたら少しこんな風にされた世界への復讐の意味合いも感じましたけど、
それも含めてどこか憎み切れない引っ掛かりがあったのが実にこの作品の敵っぽい。
などと最後まで感じさせてくれた・・・と思います。
複雑だけど、
❝最高の好敵手❞でもあったのかなあ、と。
ルーサーは記憶を失くした分、また違う生き方をしてくれればいいな。とは思う。
ところで、
描き切れない部分があったのか、
アニメと原作のエンディング及びそこに辿り着くまでの過程は結構違ってます
だけど、
正直これはこれであんまり違和感が無い・・・と言いますか、
原作が商業的な理由で終わりを余儀なくされて精一杯のラストを用意した~って感じならば、
アニメはダンタリオンを最後に回す事で壮大なカタルシスを優先して、
その充足感と余韻で物語を締めた~って風に見えました
なので、
変な言い方ですけど、
アニメの方がある意味自然というか、
そのまんまな感じにも想えたのでこれはこれでアリかなあ、って
原作を毎週本誌で読んで感想も書き殴って来た自分がナチュラルに思いましたね。
そう感じさせた時点で、アニメ化は大成功なんじゃないでしょうか!
要するにどっちも違ってどっちも良い、という事ですね♬
最終回のテーマとしては、
やっぱり
「何気ない日常が一番尊い。」というもの(に、感じた)。
なんでしょう、
日常アニメでもないのに、
最終的に行き着くのがそこ~っていうのも面白いですよね笑
ただ、
マルバスやウィステリア、ダイアナやナベリウス、そして、剣十字のスノウ達も含めて、
彼らが戦っていた理由は総て最後のピクニックのシーンに凝縮されていた。
ピクニックはただ単に楽しいピクニックな訳ではなく、
ある種の結実のシンボルだったんですね
それと、
夜のみんなの語らいも・・・
「それ」を守る為に、
「その瞬間」を守っていく為に。
みんなが決死で掴み取った❝日常❞こそがアニメ版が辿り着いたアンサーだった様に感じました
そしてそれは我々も例外ではなく、、、誰もが、当たり前の日常を守る為に頑張っている。
そういう意味では、最後まで現実っぽいファンタジーでしたね。
あと、
マルバス達と剣十字の落としどころがはっきりしてたのも良かったですね
マルバス達にはある程度の信頼は置いた上で見張り役としてスノウ達を付けて置いて、
逆に、
スノウの存在がウィステリアにとっては有り難いし、また、生きる力にもなる・・・っていう
最後の最後で俗に言うWIN-WINの関係性に持って行ったのも秀逸な構成だったかと
ラスボスを倒した!のは良いんだけど、
ある意味、
それよりも重要な部分でしたからね(笑
落としどころとしてはこれ以上ないものだったんじゃないでしょうか
先述の通りお目付け役がスノウならばマルバスも文句は無いでしょうしね。・・・たぶん←←←
ま、
三つ目の悪魔のことや、
他の同胞たちの存在の事など、
まだ残された謎はあるっちゃああるんですが、
それはもう原作からして(都合上)そうなっちゃってるんでそれは仕方ないっす
逆に、まだまだ旅は続いて行く~っていうのもある意味この作品らしくもありますしね。
でも、ぶっちゃけ、一度打ち切られたのにも関わらず、こうやってアニメ化しちゃう~っていう
この作品自体が不死鳥のような逞しい作品だったなあ。とはしみじみ感じました
本誌では色々あったでしょうけど、潜在的な人気はあったんでしょうね。
という訳で、
ここまで書いて来た「ノケモノたちの夜」アニメ版の感想はこれでお仕舞いでございます。
振り返ると、このアニメ化自体が一度打ち切られて終わった作品のアニメ化~っていう奇跡的なもので、
一度終わったはずのキャラクターや物語が、
もう一度蘇って、
また、
別の魅力も携えて帰って来る・・・っていう、正に夢のような時間だった。
というのがいち原作ファンとしての素直な感想でしたね。
それに、
最後の最後は、
本作が原作の序盤から大切にして来た温かい日常描写で締めることで、
「ありふれた日常を守る為にここまでがあった。」と想えるのもある種ドラマチックで良かったですし、
そう、、、
アニメスタッフの原作の理解度や愛が半端ではなかったアニメ化でしたね!!
うん、最終的な感想としては、それに尽きるわな。
アスタロトにしたって、
尺が無かった分EDのカットで原作ファンが喜ぶような演出してくれたり、
本当に大事な部分の取捨選択は間違わなかった最高のアニメ化だった様にも思いました。
個人的に、
アレックス隊長のエピソードが出来なかったのが唯一の心残りですが、
その分アスタロト様がアニメでフィーチャーされてたのでそれで良しとします。
それに、ダイアナ×ナベリウスいっぱい観れたしね!!笑←←←
最後に、
久々の新作アニメのリアルタイムでの各話感想でしたが、
ここまで読んでくれたりツイッターでいいねしてくれた皆様ありがとうございました。
久々に遂行すると思ってたよりアニメ感想毎週きっちり書く体力が失われていて大変でしたが笑
本当に好きな作品のアニメ化でしたし、だからこそ毎週頑張って書き上げる事が出来ました。
そういう意味では原作の星野さんやアニメスタッフの方々にも感謝です。
最後の、
ウィステリアの、
マルバスに対して愛情を含めて感謝し、
「これが良い。」とはっきりと宣言するシーンは、
ホントに素晴らしかったですしこの作品らしい❝優しさ❞に満ちていたと思います...!
ありがとうございました!!!
追伸:原作の外伝作品である「フレイムナイト」の単行本が先日出ましたので、
そちらの感想も書く予定です。まだまだ、ノケモノたちの夜は続いてゆきます。