サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

絶妙な会話センスに惹かれる 幾花にいろ「咬合」 感想(快楽天 2016年10月号)

2016-09-20 | 幾花にいろ
                                   
                                   カワイイ。











最新の快楽天に掲載されている本作を読むたびに個人的にニヤニヤしてしまう
それは本作に於ける会話のセンスが卓越しているから、、、だと感じました

例えば、
基本的に漫画のキャラって予め性格とかが決められていて
それに沿ってストーリーが進んで行く訳ですけど、
今作は男も女もその辺が良い意味で曖昧で、
片方が攻めたと思いきや、
片方が引いたり・・・と
物凄く臨機応変な描き方をしていると思ったんです

男の方は奥手ですけど、たまに無神経になったり素直さを出したりして女を困らせたりするし、
女の方は、有り体な、意地悪な目配せで男を手玉に取るタイプ、、、と思いきやこっちもこっちで実はウブな一面があったり
或いは器用に出来ないもたついた部分が目立ってたり・・・と色々と見てて面白いんですよね
キャラの反応が画一的ではない、意外な弱点が際立ったりしている作風、、、っていうのは個人的な理想に近くて
やっぱり人間だから得手不得手があって当然だし、そんないつでもスマートにこなせるほど器用でもないと思うんですよ
ある意味不器用同士の恋愛だった訳ですけど、そんな相様が物凄く心地良くて、気が付けば何度も読み返してニヤニヤしちゃっている作品なんです
少なくとも個人的には。



このコマが好き。


また、ヒロインのHNがぞん兵衛さん、だった訳ですが
このぞん兵衛さんがまた超絶に可愛い
食べ物を上手く食べれないコマからして、
大人っぽくてキレイな彼女が食べ物に苦戦してる・・・!ってギャップがあって素晴らしくニヤニヤしちゃいました
かと思えば、ちょっと無理して上から目線でなじってはストレートに好意を返されて逆に紅潮させられてしまう作劇もまた良かったですね

その、、、ちょっと無理して強気になってる感じ、がセリフの中身自体でも表情でもなく、やたら多い口数から伝わって来る。。のがまたイイんですよ
セリフの内容だけ見れば小悪魔系なんですけど、その量がやたら多いので
「ああ、テンパってて無理して口数が増えちゃってるアレだな。。」って感覚で分かる
そういう演出力にも優れてて個人的に大好きな作品なんです

経験豊富っぽい、と思いきや、
意外と素直な一言にグッと来てしまっている“内にあるピュアさ”がすごく可愛い
外見だけでも美しくて、着ている服もガーリーで相当可愛いのに、
性格が更に可愛い、、、っていうのが
(実は)キャラが重要な成年漫画に於いてはめちゃくちゃに秀逸に感じられます


SEXの最中の会話がまた最高なんですよね
お互いスマートには決していかない、
細かいミスがちょくちょく生じてる辺りが結構「っぽさ」に満ちていて(笑
友達同士でこういう事やっちゃってる・・・!っていう非日常感も備わっていて
でも、「だからこそ」の遠慮の無さもまた心地良かったりもしてね。
勿論官能描写は最高で実際にお世話にもなってるんですけど
そういった、、、
会話のセンスの高さ。が
日常パート含めてとても印象に残った、
個人的にカラスコさんとぞんさんのキャラ性含めて「大好き」だと素直に思えるような
そんな出色の作品に仕上がってると感じました この作品の作者である幾花にいろさんには要注目ですね
ちょっと「生っぽい」雰囲気の演出力含めて新人さん?とは思えぬクオリティの持ち主です

オチもめっちゃニヤニヤ出来る感じでヤバかったですね
正直成年漫画なのに、
二人とも思春期の少年少女みたいにウブなんですよ
それがまた堪らなかった、、、というか。
イチャラブ、かつ、
濃ゆくて生生しさのある成年漫画が好きなら是非、って感じですね
正直「こんな出会いしたいよ。。。。」って強く思ってしまったりもしたんですが(笑
そういうミラクル感の中に確かにある「生っぽさ」に触れて感じて欲しいです

色々書きましたが、
ぞんさんことぞん兵衛さんの表情やリアクション等眺めてるだけでもオートマティックに楽しめる類の作品であり
その相手役のカラスコさんの奥手っぷり、ビビりっぷり、DTっぷりもまた面白い、、、という
純粋にメインを張る二人のキャラクター性がよく練られてて秀逸。って作品でもあります
SNSの知り合いが超絶美女だった、、、というラッキー感と、
そこから始まるロマンスの香り、、、にワクワクしてニヤニヤしちゃって欲しい傑作でした。
ただ、そこにはSNSだとまるで男みたいなツイートしてた・・・っていう前提も大きかったかもしれない
だからこそ、「あのぞん兵衛さんと・・・!」っていう良い意味で余計な興奮があった訳だしね。
そういうディティールが特に際立っていた新作ですね。














しかしこれ、
何度読んでも面白いな・・・笑
単純に成年漫画として、ではなく
純粋に漫画作品として楽しいのが良いのかもしれない。
その上で、エロもきっちりディープに追求されてるので正に鬼に金棒的な作品ですな
なじられるカラスコも、実はピュアなぞん兵衛も両方可愛くて素敵でした。
これ続きみたいなあ。








最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2017-05-07 05:26:19
にいろさんの作品にはシチュエーションのフェチシズムがあって、それがあのドライな画風と相まってスゴく”香る”のよね
返信する
分かります (西京BOY)
2017-05-08 07:13:54
名無しの方へ


>にいろさんの作品にはシチュエーションのフェチシズムがあって、それがあのドライな画風と相まってスゴく”香る”のよね
素晴しい感想ですね
この作品はファンになったきっかけの作品でもあるので余計に嬉しいです
「香る」というのは物凄く妥当で絶妙な表現だと思います
これからの活躍にも期待大ですね。単行本出たら必ず買うと思います。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。