ひびレビ

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相棒14 第10話「英雄~罪深きものたち」

2016-01-02 01:30:17 | 相棒シリーズ
相棒14 第10話「英雄~罪深きものたち」

 おかしい、映す価値なしになった人間が画面に映り込んでいる!チーム相棒としての出演は嬉しかったですが、予想以上に当たらず、峯秋や伊丹が画面から消えたまま、茉莉だけがまともに告知をするという、おかしな番宣を見ることとなりました(笑。


 新年一発目は英雄と本多親子の最期。かつての革命戦士は未だ顕在であり、侮っていた片山雛子にはかなりのダメージが負わされることとなりました。まさか議員辞職にまで追い込むことになろうとは。でもこの人、絶対ここで終わらず、後々「音越さんの遺志を継いで」「皆さんの熱い声援に励まされて」とかいって、政界に復帰してきそうです(汗。これまでどんな出来事も利用してきたイメージがありますが、そのこともあってか今回は慢心が見え隠れしていました。

 革命戦士の最期の行動は、娘からのお願いである「2人を守ること」。残念ながらその願いは半分しか叶いませんでしたが、半分だけでも叶えられたと考えるべきなのかもしれません。願いは口に出すと叶わない。正月ですから、色んな願いを色んな場所で願う機会があるでしょう。それを口にしようがしまいが、現実になるかどうかは関係ない・・・そう思う人もいると思います。ですが、明梨にしてみれば、願いを誰かに話す人間は、その願いを本当に叶えようとしていない人間に見えたのかもしれません。誰にも話さないことで、絶対に叶えて見せる。そこまでの強い決意のもと、行動していたのでしょう。
 しかし、明梨や時生の行為のあとには何も生まれない。本多や鞘師の行為のあとには、テロ行為の愚かさを伝え、若い命を守るという一分の義があったようにも思えます。ですが、単なる復讐だけでは、殺した側も、殺された側にも何も残らない。本多や鞘師は明梨や時生を人殺しにせず、別の人生を歩んでほしかったのでしょうね。

 今回の犯人は明梨でしたが、時生の絵の梨を見た時点で明梨が冒頭の「少年」であることは推測できました。まぁその時は「小さい頃だから男の子に間違われていた」「実は男だけども、音越を油断させるために女のフリをしていた」とか思ってましたが、まさか虐待を受けてまともな暮らしもできず、それ故に女の子だと分かってもらえなかったとは・・・


 劇中、本多は音越のやり方について、合法なら何をしてもいいのかと話していました。法に則っているならば何をしてもいいのか。音越が行った土地の売却云々についても、きちんとした書類を用意したうえでの行為だったのかもしれませんが、それが合法だからといって誰もかれもが納得できるわけでも無いでしょう。行為自体に何の違法性も無いからこそ、不満を持つ人間にとってみれば悔しいのだと思います。
 「英雄」とは本多や大黒のみならず、地元を発展させた音越のことも指しているとは思いますが、同時に罪深い存在でもありました。大黒もいくら恨みに思っていたからとはいえ、明梨や時生を復讐に駆り立てるような言葉を言わなくても、と思ってしまいます。音越もまた、テロリストに立ち向かったヒーローとして報道されることにはなったものの、欲を出して囮になるとさえ言わなければ、時生も自分も死なずに済んだのではないでしょうか。


 今回は、右京さんと冠城くんが主に別の場所で捜査等に当たっていました。しかし思いは同じく事件の無事解決。片山のやり方に非難を唱え、自分に力を貸して欲しいと言った冠城くんはなかなかにカッコよかったです。伊丹も活躍してましたし、峯秋が片山と音越のやり方を非難したシーンもまた良かったです。
 そして何と三浦さんが久々に相棒に登場!雰囲気はすっかり丸くなったように感じました。右京さんと穏やかに酒を飲んでいるシーンは、何か熱いものがこみ上げてきます。今はあちこちに旅をしているとのこと。警察にいたころもあちこちに出かけることはあったでしょうけど、周りの風景を楽しんでいる余裕なんて無かったでしょうからね。これまで気づかなかった風景を見て、楽しんでもらいたいものです。

 舞台が都内ではなく富山県ということもあってか、いつもの相棒と違った雰囲気を感じた正月スペシャルでした。
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