ウルトラマンコスモス 第28話「強さと力」
28話~30話は連続した話となっているのでまとめて感想を書こうとしたら、思いのほか長くなったので分割で。
怪獣保護のための「力」を求めて焦るムサシ。フブキに空手で勝つことは出来たものの、フブキを傷つけてしまった。フブキは以前のムサシが相手が傷つくのを恐れて強引な真似をしてこなかったことについて「それがあいつの弱さでもあったんですけど…」とヒウラキャップに話していました。「弱さでもあった」ということは、同時にムサシの長所や強さでもあったと認めているようにも感じられます。
真剣勝負の中でも相手を気遣う優しさは忘れないということは、戦いの中でも常に自分を保っていられるということ。それがムサシの弱さであり、強さであったはずなのに、それが失われようとしていることを誰よりも心配しているようにも見えました。
そんな時に出現したのが、かつてEYESが保護に失敗し、倒さざるを得なかった毒ガス怪獣エリガル。今回取材に訪れていたマスコミからもその点を指摘されていましたが、感情的になりかけたシノブリーダーを抑えて、ヒウラキャップが淡々と話すのが印象的です。あそこで感情をむき出しにしてしまえば、それこそ相手の思うつぼだったでしょうね。EYESの隊員はすぐに感情的になる、だから保護ではなく撃破を選んだとか何とか。
そしてムサシは強引なまでにエリガル保護を推し進めようとするも、麻酔弾の効果が裏目に出てしまい、エリガルは自らの力でカオスヘッダーを抑えられなくなってしまうことに。続く第29話ではエリガルにカオスヘッダーの抗体があったのではないかと推測され、第30話ではリドリアスにカオスヘッダーの抗体が出来ていることが確認されます。カオスヘッダーへの対抗策は後のマザルガスが最初かと思ってましたが、この時点で抗体の話が出ていたんだなぁ…エクリプスモードといい、この3話はコスモスにおいて非常に重要な回だったんだなと改めて感じます。
しかし強引な怪獣保護は悲劇を生むことに…これがあるから「コロナエキストラクト=放ったらヤベー光線」という印象があったのですが、ジェルガの時は問題なかったことを見るに、使う相手、使うタイミング次第で毒にも薬にもなる、という印象に変わりました。麻酔弾にしても、どんな怪獣にも通用するわけではなく、逆効果になる場合もある。もっと怪獣1体1体をしっかりと見据えたうえで進めなければ、怪獣保護は難しいのだと改めて考えさせられる話でした。
エリガルを抱くコスモスが肩で息をしているシーン、めっちゃ辛そうで心に響きます…
「力は、優しさを消してしまうのか!?」ムサシの問いかけに、コスモスからの返事はなく…後の描写を見るに、ムサシとコスモスの心が離れてしまったから聞こえなかったのか、はたまたコスモスもエリガルを救えなかったことを悔いており何も言えなかったのか…
ウルトラマンであっても万能ではない。「怪獣保護」という優しい夢のために力を求めた結果、命を散らしてしまった。力と優しさを両立させる術はあるのか。といったところで、次回は再びカオスエリガルの姿が…?
28話~30話は連続した話となっているのでまとめて感想を書こうとしたら、思いのほか長くなったので分割で。
怪獣保護のための「力」を求めて焦るムサシ。フブキに空手で勝つことは出来たものの、フブキを傷つけてしまった。フブキは以前のムサシが相手が傷つくのを恐れて強引な真似をしてこなかったことについて「それがあいつの弱さでもあったんですけど…」とヒウラキャップに話していました。「弱さでもあった」ということは、同時にムサシの長所や強さでもあったと認めているようにも感じられます。
真剣勝負の中でも相手を気遣う優しさは忘れないということは、戦いの中でも常に自分を保っていられるということ。それがムサシの弱さであり、強さであったはずなのに、それが失われようとしていることを誰よりも心配しているようにも見えました。
そんな時に出現したのが、かつてEYESが保護に失敗し、倒さざるを得なかった毒ガス怪獣エリガル。今回取材に訪れていたマスコミからもその点を指摘されていましたが、感情的になりかけたシノブリーダーを抑えて、ヒウラキャップが淡々と話すのが印象的です。あそこで感情をむき出しにしてしまえば、それこそ相手の思うつぼだったでしょうね。EYESの隊員はすぐに感情的になる、だから保護ではなく撃破を選んだとか何とか。
そしてムサシは強引なまでにエリガル保護を推し進めようとするも、麻酔弾の効果が裏目に出てしまい、エリガルは自らの力でカオスヘッダーを抑えられなくなってしまうことに。続く第29話ではエリガルにカオスヘッダーの抗体があったのではないかと推測され、第30話ではリドリアスにカオスヘッダーの抗体が出来ていることが確認されます。カオスヘッダーへの対抗策は後のマザルガスが最初かと思ってましたが、この時点で抗体の話が出ていたんだなぁ…エクリプスモードといい、この3話はコスモスにおいて非常に重要な回だったんだなと改めて感じます。
しかし強引な怪獣保護は悲劇を生むことに…これがあるから「コロナエキストラクト=放ったらヤベー光線」という印象があったのですが、ジェルガの時は問題なかったことを見るに、使う相手、使うタイミング次第で毒にも薬にもなる、という印象に変わりました。麻酔弾にしても、どんな怪獣にも通用するわけではなく、逆効果になる場合もある。もっと怪獣1体1体をしっかりと見据えたうえで進めなければ、怪獣保護は難しいのだと改めて考えさせられる話でした。
エリガルを抱くコスモスが肩で息をしているシーン、めっちゃ辛そうで心に響きます…
「力は、優しさを消してしまうのか!?」ムサシの問いかけに、コスモスからの返事はなく…後の描写を見るに、ムサシとコスモスの心が離れてしまったから聞こえなかったのか、はたまたコスモスもエリガルを救えなかったことを悔いており何も言えなかったのか…
ウルトラマンであっても万能ではない。「怪獣保護」という優しい夢のために力を求めた結果、命を散らしてしまった。力と優しさを両立させる術はあるのか。といったところで、次回は再びカオスエリガルの姿が…?