Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

自作管球プリとWE101Dppパワーアンプの音

2016年07月04日 | ピュアオーディオ


組み直して鳴らしだして2日になりますが、以前のD208システムの音とは相当違いますね。一番判りやすい処は「音の厚み」と「音の線が太くなった」事だと思う。スピード感がまるで違いますので、音数も豊かでタップリと出て来ます。細かい音も相当増えています。余韻や音のキレも相当違います。以前(60W/ch)は「低域不足」を感じていましたが、たった1W/chのアンプで「低域不足」は感じません。

プリのサウンドエクスプローラー製のCR-1000の回路はそのまま使っていますが、電源コンデンサーをより耐入力で高音質のモノに交換して音の密度・厚みが上がっています。またヴォリュームはオリジナルはバイオレット製の安物でしたが、コスモス製→クラロスタット製にグレードアップさせています。内部にはプリント基板が使用して有りますが、この基板には当方が使うケーブルで「裏打ち」しています。プリント配線以外の部分は、すべて丁寧に半田材を交換して「スペシャル配線」に交換しています。使って有る球も、国産の安物をグレードの高いモノに交換しています。球の種類は12AU7×2本、12AY7×4本だったと記憶しています。高信頼管に交換しています。実際にヒアリングして使っています。入・出力端子もフルテック製の最高級RCAプラグに交換しています。まさに「スペシャル品」です。他に同じ仕様の改造をしたのは自宅で使用している「C-22モドキプリアンプ」のみです。もちろん電源はインレット式、オーディオグレードヒューズにも換装しています。

パワーアンプのWE101Dppアンプも内部配線は全て「スペシャル配線」でしています。入力トランスを田村の安物からUTC製に交換して音の艶や密度が上がっています。球も整流管CHATHAM製JAN-CAHG-5R4WGYをオールドムラードのGZ34に交換、初段管は日本製6SN7をRCA製6SN7GTBに交換しています。101DはWEの本物のNOS品を使っています。この101Dの球はヒーター電圧が4.5V(普通の球は6.3V)と低く設定されているので、電源トランスが特注品になります。ヒーター電圧が低い分、発熱が低く(約40~45℃位)抑えられています。この熱量では5万~10万時間持つのではないかと思います。101Dの球は多分一生交換はしなくてすむでしょう。

市販品で101Dppパワーアンプは販売されていません。シングルアンプは見たことが有りますが・・・。今となっては「幻の球」になりましたね。小出力ながら密度の高い音を出す球です。日本でも一時生産されていた事も有るらしいですがそれも入手は困難です。WEの球のアンプ(本物の球の音)が欲しくて入手しましたが、内部配線が一般品と同じではその良さは生きて来ません。自作アンプされる方には「内部配線」にも気を配る事をお勧めします。