日暮らし通信


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陸軍会式一号機

2015年08月27日 15時19分46秒 | ひこうき雲

今日妻はDSへ
私は独りで買いたい物があって 「所沢航空発祥記念館」 の売店へ行った




買い物を終えてから一階ロビーの天井に展示されている飛行機をじっくりと眺めてみた

その飛行機とは 「陸軍会式一号機」 で日本航空界草創期の有名機だが
そのレプリカがここに展示されている

 「陸軍会式一号機」 は明治44年徳川好敏大尉の設計・製作により日本で初めて作られた軍用機

この前年に代々木練兵場で日本で初飛行に成功した 「アンリ・ファルマン機」 を参考にして
より高い性能を持つ飛行機を作ることを目的として、所沢飛行場格納庫内で製作された




でもこの機体を見ていると、今の飛行機感覚が先走って
本当に飛んだのか? と、考えるような機体で
大がかりな模型飛行機のようにも見える構造だ

だた当時は最新鋭機だからその感覚に視線を合わせて見よう

先が尖った白い筒のようなものが 「操縦室」 だろうが
当時の操縦士はこのような吹き晒しの中で命懸けで飛んだのだろう




エンジンは 「グノーム回転星型7気筒」 で出力は50馬力だが
気筒が回転するいわゆる 「ロータリーエンジン」 で
このエンジンも当時としては最新型であったに違いない

エンジン後方に二本あるのが燃料タンクだが、これでも三時間も飛べたそうだ



今の飛行機のように揚力を増すためのフラップとかエルロンとかの
補助装置は無いから機体を浮かすにはそれなりの苦労が多かったことであろう

先が曲がったパイプは機体を支える後部車輪の役目をするのだろう

左右に二枚の正方形のプレートがあるが、おそらくは方向蛇でしょう




前輪は4個
450キロの自重を支える車輪設計も苦労されたことでしょうが
スポークの本数がかなり多いのも当時の技術のせいでしょうか




でも飛行機技術は凄いスピードで進化したと思います

あのライト兄弟がキティホークの海岸で人類最初の飛行に成功したのは1903年
この 「陸軍会式一号機」 が完成したのが1911年
そしてあのジャンボ機 (B747) が初飛行したのが1969年
一世紀も経たないのに、このレプリカとは桁違いの飛行機が誕生しました

日本航空界の草創期に活躍した ”飛行機野郎たち” が
今のジャンボ機やエアバス機を見たら何と言うでしょうか?



    写真説明: 陸軍会式一号機 (レプリカ)
    撮影場所: 所沢航空発祥記念館ロビーにて (撮影: H270827)