
上にいて、たかだか5,6キロ雪の上を歩いただけだが、今も足を動かすと腿に軽い痛みを感ずる。久しぶりに歩いて、それに身体が反応した証拠なのだから悪い気はしない。そんな時、体力の衰えを嘆くムキもあるようだが、そんなふうには思わない。
写真を見て、この独り言を聞いてくれる人たちが、冬の牧場へ足を運びたくなるようなものを撮りたいと思う。ちゃんとしたカメラで、さまざまなレンズや三脚も用意し、腰を据えて挑戦すれば被写体はいくらでもあるからと思わぬわけではない。しかし、そうしない。そもそも、その段になるとそんなことは忘れている。牧場にはたくさんの鹿が跋扈するから罠でなく、銃の免許も取得してドッコンドッコン撃てば、と言ってくれる人もいるがそうしないのと同じようなものだ。折角、望遠鏡も用意したのだから、さらにカメラや関連機器を用意して、かんとさんのようにもっとたくさんの天体写真に挑むこともできるのだが、そうしないのもまた同じ理由である。その訳は実に単純で、結局、牧場管理人であることに尽きる。資質・能力に関わる点もあるし、なにより貧乏のせいでもあるが、なるべく仕事以外の面倒なことはやりたくないというのが本音だ。
特にこんな独り言など、不慣れなPCに呟くのは面倒この上ない。いつ止めようかと思いつつ、まだ続いているから不思議だ。駅前などで通行人に何事か訴えている人を見掛けるが、だれも足を止めない。しかしそれでも毎日出掛けていって、何事か熱く吠えている。内容は別にして、似たようなものだ。にもかかわらず、なぜこうして続いているのか。結局は、牧場にそうさせられている、ということではないだろうか。牛とは直接関係しないが、この山の中の牧場、素晴らしい自然は、どこかで誰かが発信していかなければいけない、そう思わせるだけの魅力があるからだ、と。至らぬ数々の呟き、そして手あたり次第に撮った写真も、そういうふうに聞き、かつ見てもらえたらと思う。
「冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。