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朝上に来たら、塩鉢の傍に2頭の鹿がいた。そのうちの1頭の方は草の上に横になり、すっかり寛いでいるようで、そのふてぶてしい態度が気に障った。牛に与えた塩の、文字通りおこぼれを目当てに来ていたのだろうが、最近は給塩をした後に塩鉢には蓋をして、念を入れて重石までしておくから、敵の目論見は外れたはずだ。
牛たちは新しい塩場を覚えたようだし、1回の塩の量をどれくらいにすればよいか、残っていた塩の量でおよその判断ができた。この時季、雨が降れば給塩は控えるが、それが分からない牛は塩場で咆哮して催促をすることもある。
昨日など、第1牧区から下ってきたら、対面する第4牧区の斜面を牛が群れになって走っていくのが遠くから見え、牛たちの目的は塩だろうと、期待に応えるために急いで塩を持っていった。やはり群れは塩鉢を囲んで待っていたが、意外や意外、和牛とホルスがそれほど塩の取り合いをするわけでもなく、見ている方も安心した。
その機会に頭数確認をしたら、どうしても2頭が足りない。しばらくしたらそこへ、15番と16番の和牛がまるで血相でも変えたかのようにして走ってきた。いつでもこの2頭が孤立しているわけではないが、一昨日も雨の中、頭数確認のため小入笠まで2度も登る羽目になったのは、やはりこの牛たちのせいだった。
昨日、東部支所から2名の男性職員と、1名の女性職員が来てくれた。農業実習ということでキャンプ場の草刈りと、小屋の布団の整理をやって貰ったが、この後7日にも草刈り隊が来てくれることになっている。そしてさらにその翌日、また10頭ほどの牛が上がってくる予定。8月の中間検査まで第4牧区の草が足りるかどうか、悩ましいところ。
HALのことについて
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それから、年齢のせいではなさそうな、とんでもない間違いをしていました。気付いた人もいたでしょうが、HALがいなくなった日は6月22日ではなく1週間後の29日で、死体発見は30日の誤りでした。原因は単純なカレンダーの読み違え、であればいいのですが・・・。
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手前がHAL、後は小太郎
電話や通信で多くの方からHALの死について優しく、暖かい言葉をいただき、本当にありがとうございました。しばらくは、野生動物からHALの眠りが邪魔されないようにと、見苦しいかも知れませんが墓には写真のような防御を施しました。鉄板とブロックは取り除きますが、一番上の石は墓石になります。
本日はこの辺で。