入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「夏」(37)

2020年07月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 それにしてもよく降る雨だ。日本は自然災害に対する対策はそれなりに行われていると思っていたのに、各地で大きな被害が起き、亡くなった人の数の多さに驚いている。



 少し雨脚は弱まったようだが、きょうも風が強い。昨日入牧したばかりの牛がこっちの姿を見ると、大きな声で吠えてくる。こちらも面白がって負けずにと応じてやる。「ウオー」、「ウルセェ―」、人間も牛も執拗に降り続けるこの雨に辟易しているから気晴らしついでに、野生という点でのよしみもあって遠慮なく怒鳴り合う。「ウオー」、「ウルセェー」・・・。
 これからまた日課になってしまった牧柵の点検と、頭数確認のため、小入笠まで行ってくる。

 電牧が連日のように鹿に切られていた場所は、きょうは無事だった。ただ風が強いから、アルミ線が碍子から外れてしまっている箇所が幾つかあり、感電などしないようにと神経を使う作業が加わった。小入笠の頭の近くで4頭、さらに8頭を確認でき、三角形の左の辺を終え、右側の辺に移るも牛の姿がない。途中で見付かれば移動する距離も少なくて済むが、きょうはついに底辺まで降りてしまった。そこにあらかじめ和牛のいることは分かっていたから6頭を確認し、残りの10頭を探すが見付からない。底辺に沿うようにして移動し、ついに出発点まで戻ってきてしまうはめに。
 余程、午後にしようかとも思ったが諦めきれず、牛に対する対抗心とでもいうのが沸々と湧いてきて、強風の中を再度、ほぼ同じような順路で見回ることにした。こういう時は、山頂を間近にした登山者の気分になったり、簡単なルートに取り付いた登攀者のつもりになって気持を遊び気分に変えてみたり、時には孤独なヤマナミになったつもりで歩く。どっちにしても高が小入笠である。
 結局、ホルス10頭は、2辺を終えて三角形の底辺に当る水場近くでようやく見付けることができた。10頭の牛たちも、移動していたのだろう。この全頭を無事に耳標で確認し終えると、どこかの中級山岳の頂に立った時とちょっと似た気分を味わうことができ、それがささやかな労いとなる。

 お師匠、昨日はあんな天気の中、驚きました。またHALにはかたじけなかったです。Yさんにもお礼申し上げます。きょう、牛を探していたらお師匠にとってはお宝のハナビラタケを見付けました。
 赤羽さん、Mさん、Old さん、それにいつも海老名出丸さん通信有難うございます。国が22日から始めるおかしな片仮名の働きかけ(キャンペーン)、見ものです。牛が一日に食べる草の量は体重の12パーセントと言われてますが、それであれだけの大きな動物に育つのはなかなかのことです。しかし、それは牛たちにとっては不幸なことかも知れません。
 本日はこの辺で、また明日。

 
コメント
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