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きょうも雨混じりの風が強い。昨日の未確認9頭の牛は同日午後の巡回で、連日の雨によって新しくできた沢の中で見付けた。頭数も、控えておいた耳票の番号もピタリ一致し、まさしく探し物を見付けたわけだ。当然、安堵な気分になる。それに気をよくして、その後かなりの雨と強風の中、幕営地Aの草刈りをやった。
午前中は、昨日行った草刈りの後の整備や、刈り残しに手を入れた。農業実習の草刈り隊を待っていても、彼らは雨が降れば上がってこないから当てにするわけにはいかない。それに、電牧下の草刈りに比べたら、こっちの方は楽なもの。
午後、頭数確認をする前に電圧計が作動するのか、電圧はどれほどあるのか、いつもの横線と縦線の交わる場所まで行って計ってみた。電圧計は幸い6000ボルト前後を表示したから、それでひとまず電圧計ばかりか、電牧も無事らしいと判断した。そして、ふと上部の草地に目をやったら、思いがけずも3頭ばかり牛の姿が目に入った。
予定外だったがこの機会を無駄にせず、少しでも頭数確認ができればと急いで放牧地に入っていくと、さらに上の段にもかなりの頭数がいた。とりあえずその数だけでも数えてしまおうとすると、思いの外群れの範囲が広く、牛は移動するから確実な数を押さえることが難しい。
一度車に戻り、ボールペンとメモ帳を用意して、今度は1頭づつ耳標で確認していった。その間に警戒心の強い牛は逃げる。それを追う。耳標が隠れて見えない・・・。そんなことを繰り返していたら、どうも全頭確認になりそうな気がしてきた。となれば、きょうは小入笠まで上がらずともよくなる。どこにいるか分からない牛を探してびしょ濡れになる必要もない。背中の荷物がなくなったような気分だ。
小屋に戻り台帳と照合したら、1頭が未確認だった。こういう場合は、また牛のいる場所に戻るわけだが、不思議とあまり手間取らずに未確認の牛を見付けることが多い。今回もそうだった。
畜産課からはその後何の連絡もないが明日、天候に関係なく牛が上がってくるだろう。それにしても、せめて5年に1回ぐらいは(皮肉)思い出して、こっちの状況について問い合わせてこい、と言いたい。何光年も離れているわけではないのだから。
先程までしばらく青空が見えていたが、また雨雲におおわれてしまった。時折ウグイスの声がするが、それを吹き消すような激しい風の音がして、倒木のことが気になる。HALが死んで1週間、きょうは七夕。
九州各地で大雨による被害が起きている。死亡者49人は多過ぎる。「線状降水帯」なんて、初めて聞く言葉だ。
本日はこの辺で、また明日。