昨日は午後になってから北原新道へ行った。刈り取った草、クマササが主だが、の片付けをしたがまだ全部は終わっていない。きょうは午前中ぐらいなら天気は持ちそうだ。TDS君の判断に任せ、中止なら北原新道の昨日の続きをするし、予定通りならテイ沢の草刈りをする。テイ沢も上り口から最初の丸太橋までは済んでいるから、通行にはそれほど問題はないはずだ。
結局、予定通りTDS君と二人で、テイ沢の草刈りをした。沢が始まるヒルデエラ(大阿原)まで行き、そこから適当な間隔を開けて下流に向かい刈り始めることにした。ところが、新品に替えたばかりの歯の切れが良くない。この歯はTDS君から進呈されたもので、交換も彼にして貰ったから、まさにおんぶに抱っこで、さすがに調子がおかしいとは言い出しにくかった。
しばらくやってみたがどうにも合点がいかず、ついにそのことを彼に訴えた。新しい歯の径を一回り小さくしたことがよくなかったかと思ったがそうではなく、原因は彼の折角の厚意と名誉を思い、口を閉じておきたい。
さあ、それからは、まさしく日本刀と言ってもよいほど、切れるきれる。肩の力が一挙に抜け、作業は進む、快調。そうなれば、草刈りは技術も絡み面白くもなる。その中でも、岩や石の障害物ギリギリまで歯を寄せるのはかなり高度な技だと言えるだろう。
天気は午前中まで持てば上々だと、雨具も用意しておいたが、二人の草刈り機の燃料が切れるころには、予定していた範囲を終えることができた。後片付けは少し先になる。
途中、子供を中心にした団体が降りてきた。人生を考えながら草を刈っていたTDS君によれば25名いたという。その中のかなり年配の引率者らしきに見覚えがあり、先方もそのようだったがすぐには思い出せなかった。みんな気持ちよく挨拶してくれたが彼だけは先を急かせ、不快そうに通り過ぎていった。
あれは去年のことだったか、毎年のことながらテイ沢が大雨のために大荒れした。その時も彼はきょうと同じく何人もの子供を連れていたから、危険だとつい言ってしまったことがあった。その時の先方は、子供らには充分な指導、訓練をしてあるから案ずるには及ばないと応じてきた。相当の自負を感じた。どうもその時のやりとりを、彼はいち早く思い出したのだろう。
年を取ると、お節介を焼きたくなるようだ。言い方もエラそうに聞こえるかも知れない。TDS君が高尚な思索に耽りながら草刈りを行っている間、そんなことを考えていた、些かの反省も含めて。
本日はこの辺で、また明日。