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天気の崩れるのが1日延びた。きょうは薄曇りながらも雨は明日になるようで、芝平からの未舗装路はもちろん、峠からの痛んだ山道のことが気になる。道路の陥没した場所にはようやく注意喚起の目印などが置かれたが、その修理が行われるようになるのはいつのことになるのか。中でも、芝平の集落を過ぎた未舗装路の大崩れの辺りは特に酷く、バネがへたった軽トラで行くのはいつ車が動かなくなるかと気を揉んでいる。
昨日用事で富士見に降りたら、道路の補修をしている人々の姿があった。富士見の町民にしたら、入笠へ来る人ならすべてがあの規制が行われている山岳道路など使わずに、ゴンドラを利用して欲しいと思うだろう。それでも道路の側溝を浚ったり、崩落個所の土留めを行うなど保守も行っていて、言っては何だが驚いたり、感心もした。
152号線、通称杖突街道を長藤で別れ小豆坂トンネルを抜けると、山室川の谷の向こうにそれほど広くないY君の田圃がある。Y君は「馬耕」と言って、いまだに機械に頼らず馬を使って農業を実践している。先日帰りに、Y君夫婦が昔ながらの手で田植えをやっているところを目にした。近くの畔には二人の子供だろう、草の上に敷いたゴザの上でいい子で遊んでいて、それも含めて懐かしい風景を見たような気がした。
さすがに馬耕という職業柄、田植えも田植え機など使わず、泥田の中で腰を曲げて長く根気の要る作業を続けなければならなず、その姿からも、愚直に生きようとする二人の気持ちが伝わってきた。
今朝来る時に見たら、とっくに終わっていていいはずの田植えが、半分ほど済んだだけで中断している。どうしたことかと不思議に思ったが、まあ大丈夫だろう。Y君は粘り強く、奥さんはしっかり者だ。
二人にとっては見知らぬ土地だったはず、それが山深いあの土地に根を降し、古民家を改造し、可愛い子供を二人ももうけた。農業のやり方は古くも、新しい生き方だ。今度見掛けたら、久しぶりに声を掛けてみよう。
風が冷たい。山小屋に3泊したO谷さんご一行も、先程帰っていった。楽しみにしていたコナシの開花には少し早かったが、それでも4日間天候に恵まれて昨日は駒ケ根、伊那の里にも下り、酒蔵などを巡ることもできたようだ。
COVID-19のため営業は縮小せざるを得ず、今後も細々とやっていくしかないのだが、しかしこれが静かな牧の山小屋、キャンプ場にはより相応しいとも思っている。本日はこの辺で。