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いい天気だ。気温16度、これからまだ上がるだろう。午後になれば崩れるようだが、梅雨のこの時期に譬え半日でも澄んだ爽やかな青空を眺められるのは有難い。いい声で鳴くウグイスが今朝の主役だ。
昨日は牛の頭数確認と電牧の点検に小入笠の頭まで登り、のんびりと草を食む牛たちの牧歌的な風景をしばらく見てから山を下った。まだ警戒心を露骨なまでに見せるのもいれば、こっちの姿を見て近寄ってくる牛もいる。どの牛たちも大分、高原の牧場に慣れてきたようだ。
今使っている国産の電牧は、下で漏電計を見ればおよその状況は分かるのだが、出力が外国製と比べ低く、最終の小入笠の頭で計ると4000ボルト以下になってしまう。それでも、牛たちはあのアルミの線に触れたらかなりの衝撃を喰らうことを学習しつつあるようで、断線事故は減った。
もっとも、仮にもっと電圧が高くても、実際の電牧の敵であり、事故の犯人である鹿にはそれほど影響しないだろう。敵は跳躍できるからで、断線の原因も多くはそこにある。
その後、思い付いて、テイ沢の入り口に置いてある4本の丸太をどうするか考えた。悪天が予報されていたから、日曜日であってもヒルデエラ(大阿原)やテイ沢へ行く登山者は少ないだろうと考え、そうであれば、人の目に触れないうちに1本でも2本でも現場に運んでしまおうと、またしてもせっかちな性分にそそのかされた。
ヒルデエラの木道には一組の登山者がいただけで、テイ沢の入り口付近には誰もいなかった。一番軽いので小手調べをするか、それとも逆に一番重いのを片付けるかなどと思案したが、結局は一番重いのを選んだ。1本だけで済ませるつもりが欲が出て、さらに次に重い丸太も運んだ。前日に5人の女性に運んでもらった2本は(有難うございました)、それらと比べたら軽いはずだから安気に構えることにした。
かつてはクマササで消えかけた頼りない山道も、TDS君と何年も草刈りをして、今ではそんなことは嘘のようになった。昨年は夥しいまでの倒木に泣き、また別の年は何度か大水で丸太橋が流れるなど、それなりに苦労を重ねてきた沢だった。
肩の荷を感じつつ、そんなことを思い出しながら現場まで行ってみて、なぜ2本があれほど簡単に折れてしまったのか、その原因がよく分からなかった。そこだけは丸太を4本でなく3本にしたから、そのせいかも知れないが、他の8か所の丸太橋についてはこんなふうに折れてしまった橋はなかったはずだ。しかし今後は、それらの橋にもより注意が要るだろう。
それと、そもそもここばかりかテイ沢に、丸太橋が必要なのかという、思いがけない根本的な疑問までが湧いてきた。
M田さん、たまには出掛けてください、本日はこの辺で。