午前3時、カッコーが鳴いている。外に出てみたら、中天に少し欠け始めた月が夜空を独占していた。しばらく眺めるともなく眺めていると、月の光の中に、無数の星々の淡い光が見えてきた。
昨夜は、海老名出丸ご夫妻と控えめに酒を飲みながら旧交を温めていたつもりが、不覚にも沈没。しかしそのお蔭で夜中に目覚め、ついには鳥の声を聞きながら久しぶりに山の夜明けを味わっている。こうして少しづつ空が明けていくのを眺めながら、とりとめのないことを考え、思い出し、後はまた前夜の酒の余韻を頼りにグライダーが滑らかに着地するように、もう一度とろけるような眠りに戻るつもりだ。
グライダー、妙なことを思い出したものだ。18歳の夏に飛んだ。あの時のことが格別懐かしいわけでもないが、機体が風を切る音と、利根川の上空300メートルからの眺めを少しだけ覚えている。
HALはカメラが嫌い?
天気予報はどうしたのだろう。良い方に外れているから不平を言うのは控えるが、それにしても素晴らしく晴れ上がった空だ。海老名出丸夫妻は悪天を避け、二晩目は幕営を止めて小屋泊まりにしたというのに、これでは気の毒だ。
7時、起きてすぐに牧場を見回る。光のまばゆさ、それを受ける木々の葉のコントラストが目に沁みた。コナシの花もこの分でいけば週末には見ごろとなるだろう。明後日は入笠山の開山祭である。
Kさん、またお出掛けください。
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