市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大同有害スラグ問題を斬る!・・・大同様ら発行「スラグ混合砕石パンフレットはデタラメだらけ②」の巻

2016-04-19 22:29:00 | スラグ不法投棄問題

■読者の皆様にご注目をいただいております、大同様らが発行したデタラメ・パンフレットの解説特集ですが、更に掘り下げて見ていきましょう。大同特殊鋼は、今春(2016年3月)53億円もの特別損失を計上すると新聞報道がありました。53億円の新聞報道についてはこちらをご覧ください。
○2016年3月31日:大同有害スラグ問題を斬る!・・・大規模不法投棄の原因者「大同様は反省したのか?」の巻
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1938.html


 特別損失とは、企業が通常の活動以外で、特別な要因で発生した損失のことですが、新聞報道を振り返ると
「大同特殊鋼は30日、調査や処理の費用として53億円の特別損失を2016年3月期連結決算に計上すると発表した。」
となっています。

 2015年9月に刑事告発されてから、早7か月余り、中々、逮捕などに至りませんが、大同様が計上した53億円もの特別損失の中には、関係各方面への根回し、口利き、腕利き弁護士らへの高額な報酬が、多額に盛り込まれているものと推測されます。「地域の皆さまにご迷惑をかけたと認識しており、誠意を持って対応していきたい」などと大同様は、詫びを口にしていますが、裏では刑事告発内容について、争う姿勢を見せているものと思われます。

 当会では刑事告発の内容について、告発者である群馬県森林環境部に何度か取材を試みましたが、残念ながらお話しいただけませんでした。ですが、週刊金曜日などの記事により「産業廃棄物の無許可中間処理違反」程度なのではないかと想像しています。週刊金曜日の記事についてはこちらをご覧ください。
○2016年1月27日:大同有毒スラグ問題を斬る!・・・「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」についての考察
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1871.html

 刑事告発から7か月余りも経過していることを考えると、大同特殊鋼が群馬県警に対し「有害スラグと天然石を混ぜることが中間処理に当たると思っていなかった」などと主張し、必死で抗っていることでしょう。

■さて、特集シリーズで取り上げているスラグ混合砕石のデタラメ・パンフレットについて、当会の誇るリットン調査団の専門的観点による更なる考察を加えていきましょう。

*****リットン調査団の検証レポート*****
 リットン調査団、検証レポートを行います(^^)/。

 普通、パンフレットと言えば、試験表提出の前段階として、販売獲得活動に際し広く需要家に見せる、言わば企業の顔というべき書類です。

 刑事告発に関連して、注目される個所の記述を抜き出してみましょう。


「環境にやさしいスラグ混合再生路盤材(RC40)」と、商品名が記載されています。

 大同特殊鋼は群馬県警に対し「有害スラグと天然石を混ぜることが中間処理に当たると思っていなかった」と主張し、争っていると思われますが、広く製品の利用を訴えた企業の顔ともいうべきパンフレットには
スラグ混合再生RC40
と書いてあるのです。

 「再生」や「RC」、つまりリサイクルとは、廃棄物処理法では「中間処理」と定義されています。大同特殊鋼はそのパンフレットで声高らかに、
再生=RC=リサイクル中間処理
をしたと宣言しているのです。

 大同特殊鋼は自ら、このパンフレットで「廃棄物処理法に違反して無許可で中間処理をした」と宣言しているのです。

 もちろん当会では、「大同特殊鋼は有毒スラグを不法投棄した」と考えています。その販売に際しては、このパンフレットを見る限り、詐欺的手法を用いたと考えています。

 詐欺的なパンフレットですが、こと刑事告発の関係で言えば、「RC40」と勝手に再生砕石の製品コードを盗用して、率直に「RC=リサイクル=中間処理」と偽装過程を示し、無許可処理を自ら“ほのめかし”ているのです。


「天然砕石製造(佐藤建設工業提供)」と題する写真を掲げて、天然砕石の建材メーカーである佐藤建設工業とタイアップして、悪のタッグを組んだことを声高らかに喧伝しています。

 日本の産業史上、これほど露骨で大規模な製品偽装も珍しいでしょう。過去に類を見ないほど自分勝手なブラック企業同士がタイアップすることにより、大量の有害物質が“きれいな群馬ちゃん”にばら撒かれてしまった実態は、当会がこれまでに県内各地の投棄現場からレポートでお伝えしているとおりです。↑
**********続く**********

■当会では、法治国家の根幹を守るため、大規模な有害スラグ=サンパイ不法投棄事件の顛末に、出来ることは何でもやっていきたいと思います。そこで、廃棄物処理法に基づく刑事告発を、行政まかせではなく民間市民団体として行うことを現在、検討中です。

 我が国は、法治国家ですから、当会としては、大同・佐藤のようなブラック企業に対しては、2度と法令違反をしないように、厳しく遵法精神を肝に銘じさせる必要があると考えています。不法投棄をした者に対しては、当然、罰則が適用されなければ、群馬県、いや日本全国がゴミだらけになってしまうからです。

 廃棄物処理法第25条に定められた罰則は「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金」です。同条で定められた罪と見なされる違反行為としては、「廃棄物処理業の無許可営業」「行政からの命令に違反」「無許可業者への処理委託」「廃棄物の不法投棄」などです。

 このうち、大同スラグ関係では、「無許可営業」と「無許可業者への処理委託」それに「不法投棄」が関係すると思われます。

 また、東吾妻町萩生地区の農道の敷砂利のように、実際は100%生一本スラグなのに、スラグ混合再生砕石などと偽装した材料証明書を役所に提出している場合には、有印文書偽造・同行使のほか、詐欺罪の適用も考えられます。

 そこで、大同・佐藤のブラック連合への刑事告発については、上記の違法行為の中から関係するものを選定して、罰条を決め、容疑が固まり次第、告発に踏み切りたいと思います。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】
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