ママは おそらの くもみたい/ハイゴー・ファントン・作 リン・シャオペイ・絵 いとうひろし・訳/ポプラ社/2023年
外国の絵本ではあまり作者を気にすることはないのですが、台湾の方の作品。これまでほとんどであいがありませんでした。
学校の宿題でだされたのは、「あなたの ママは どんなものに にていますか?」
「ママがなくなったから こたえがみつからないかな」と、カエルくんは おもいました。
パパは、ママをおもいだすことには消極的でしたが、カエルくんは、もいださなければと おもっていました。でも、宿題の答えは、なかなか見つかりません。
ぽつぽつとおちてくる雨に、空を見上げたカエルくん。おおきな雲が小さくなっているのをみたカエルくんは、雲がママのようにみえました。
いそいで おうちにかえって パパにおしえてあげると、パパも この こたえが きにいったようでした。
パパとカエルくんは、ママがよく言っていた「カエルはね、はだが しめって ひんやりしているほうが けんこうなのよ!」を、どうじに いって わらいました。
「ママはね どんなものにだって なれるんだ。カエルにだって なれるんだよ」ときがついた カエルの親子。
ママの思い出は、いつまでも消えることはありません。
悲しみがあるはずですが しめっぽくなくて さわやか。手書き文字も あたたかい。