どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

日本の材木 杉

2014年09月30日 | 絵本(自然)
日本の材木 杉  

    日本の材木 杉/文・ゆのきようこ 絵・阿部伸二/理論社/2006年初版  

 

 楽しみながら意外な発見ができるのも絵本のよさ。

 江戸時代の人々の生活を支えたのが、杉というのは教科書にはでてこない。

 人々の生活に必要な米、野菜、塩、醤油、味噌。これを運ぶのにつかわれたのが樽。この樽につかわれたのが杉の木。
 お酒だけでも年間50万樽が運びこまれたとあります。

 江戸時代のエコな生活がよくいわれますが、江戸からの糞尿は樽に入れられて、郊外に運ばれ野菜などの肥料に。
 この肥料、商人や武士、庶民によってランクがあったというのは別のところでふれられていました。

 昔は、輸送手段が荷馬車や船で、樽が一番適当な容器で、今の石油製品のように環境を損なわないということでも、すぐれものだったんですね。
 
 杉というと花粉症が浮かんで、あまりいいイメージがないのですが、日本の林業が衰退してことにも原因があり、杉そのものが悪いものではないはずです。


おろかなフクロウとめんどり・・コスタリカ

2014年09月27日 | 昔話(北アメリカ)

   おろかなフクロウとめんどり/世界むかし話14 中南米 ふしぎなサンダル/福井恵樹・訳/ほるぷ出版/1979年初版    


 冒険心と好奇心がおうせいな、若いフクロウが養鶏場におりていくと、メンドリたちが「すてきな紳士がお月さまからおりてきたわ」とおおさわぎ。メンドリは盛大な宴会をひらき、フクロウをもてなす。
 この話を聞いた他のフクロウも、メンドリと友達になりたいと、そこにいくと、やはり盛大な宴会でもてなされます。
 
 面白くないのは、オンドリ。動物大王のところへ相談にいきます。

 メンドリたちは、暗いところで、フクロウがすてきに見えただけなのですが、動物大王は、いつもときを告げるオンドリが、夜明けをさとらせないように知恵をつける。
 
 一度は失敗しますが、二度目は動物大王のところで、明るいお日さまの光がさしこむまで、フクロウが歌い踊り、飲み食いしていて、明るい光のなかで、そのみにくさをしっかりさらされてわが身を恥じます。

 この話にでてくる動物大王というのは、サルより素早く動き、ライオンより勇敢で、すべての人間の知恵をあつめたぐらいの知識を持っている存在。
 にぎりこぶしと筋肉は鉄よりかたく、歯はワニの歯と同じくらいの長さ。おまけに水中も電光石火の速さで動くとあります。

 絵本にするとどうなるか興味がわきます。


とんまなハンス

2014年09月25日 | 昔話(北欧)

       とんまなハンス/ラング世界童話集4 きいろの童話集/西村醇子・監修/東京創元社/2008年初版
       やりこめられないおひめさま/世界のむかしばなし/瀬田貞二・訳/のら書店/2000年初版


 「とんまなハンス」「やりこめられないおひめさま」というと別の物語であるように思うが、同じ話型で、お姫さまのところにでかけた三人の兄弟の物語。

 上の二人はしっかりものであるが、末の子はぱっとしない存在。

 しかしお姫さまのところにでかける途中で、この末っ子が、カラスの死がい、木ぐつ、泥んこをひろい、これを使ってお姫さまをやりこめ、無事に結婚するという結末。

 ラングの訳には、出典の記載なしとあるが、のら書店版にはノルウエイーの話として紹介されている。

 のら書店版は、兄弟の描写がほとんどないのに比べ、ラング版では、ラテン語の辞書をすっかり暗記している兄、都や町の法律を研究し、国の祭りごとに立派な意見をもち、おまけに手先も器用な兄という描写がある。
 さらに、兄弟とお姫さまのやりとりの席に瓦版の編集局長と三人の記者が同席していて、このやりとりを瓦版にのっていた話として結んでいる。

 リズムを感じさせるのは、のら書店版のほうで、末っ子が途中でひろったものについて、上の兄達とのやり取りが面白い。


二ひきのかえる

2014年09月23日 | 絵本(日本)


    二ひきのかえる/文・新美南吉 絵・渡辺美智雄/安城市中央図書館/2013年初版

 

 安城市が生誕百年を記念して創設した新美南吉絵本大賞を受賞した作品で、発行は安城市中央図書館。
 
 緑と黄色のかえるがなんともかわいらしい。
 
 いろのことでケンカをはじめた二匹のかえるですが・・・。
 冬の訪れを感じて、来年の春にケンカの決着をつけようと、土のなかにもぐって、冬を越すことに。
 春がきて、体の泥土をおとそうと池で、からだをあらうと、おたがいの色のあざやかさにおどろき、なかなおり。
 
 素朴な味がして、小さい子にはぴったり。

 29歳で、なくなった新美南吉。惜しい人ほど、若くして亡くなるのは悲しい。
          

    にひきのかえる/文・新美南吉 絵・鈴木靖将/新樹社/2013年初版

 絵本でも印象がまったく異なっていました。色合いが楽しい絵本になっていました。

 

 以下は、覚えるために全文を書き写したものです。

<二ひきのかえる>       
 
 緑のかえると黄色のかえるが、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。
「やあ、きみは黄色だね。きたない色だ。」と緑のかえるがいいました。
「きみは緑だね。きみはじぶんを美しいと思っているのかね。」と黄色のかえるがいいました。
 こんなふうに話しあっていると、よいことは起こりません。二ひきのかえるはとうとうけんかをはじめました。
 緑のかえるは黄色のかえるの上にとびかかっていきました。このかえるはとびかかるのが得意でありました。
 黄色のかえるはあとあしで砂をけとばしましたので、あいてはたびたび目玉から砂をはらわねばなりませんでした。
 するとそのとき、寒い風がふいてきました。
 二ひきのかえるは、もうすぐ冬のやってくることをおもいだしました。かえるたちは土の中にもぐって寒い冬をこさねばならないのです。
「春になったら、このけんかの勝負をつける。」といって、緑のかえるは土にもぐりました。
「いまいったことをわすれるな。」といって、黄色のかえるももぐりこみました。
 寒い冬がやってきました。かえるたちのもぐっている土の上に、びゅうびゅうと北風がふいたり、霜柱が立ったりしました。
 そしてそれから、春がめぐってきました。
 土の中にねむっていたかえるたちは、せなかの上の土があたたかくなってきたのでわかりました。
 さいしょに、緑のかえるが目をさましました。土の上に出てみました。まだほかのかえるは出ていません。
「おいおい、おきたまえ。もう春だぞ。」と土の中にむかってよびました。
 すると、黄色のかえるが、「やれやれ、春になったか。」といって、土から出てきました。
「去年のけんか、わすれたか。」と緑のかえるがいいました。
「待て待て。からだの土をあらいおとしてからにしようぜ。」と黄色のかえるがいいました。
 二ひきのかえるは、からだから泥土をおとすために、池のほうにいきました。
 池には新しくわきでて、ラムネのようにすがすがしい水がいっぱいにたたえられてありました。そのなかへかえるたちは、どぶんどぶんととびこみました。
 からだをあらってから緑のかえるが目をぱちくりさせて、「やあ、きみの黄色は美しい。」
「そういえば、きみの緑だってすばらしいよ。」と黄色のかえるがいいました。
 そこで二ひきのかえるは、
「もうけんかはよそう。」といいあいました。
 よくねむったあとでは、人間でもかえるでも、きげんがよくなるものであります。


わらうほし

2014年09月21日 | 絵本(日本)

   わらうほし/荒井良二/学研教育出版/2014年初版



 山も、森も、町も、公園も、家も、雲も、みんな笑っているほし。

 心から笑えることが少ない、いまだからこそ笑いを大事にしたい。

 ”人間は笑っているときが、一番幸せだ”というのを思い出します。            


遠い野ばらの村ほか

2014年09月20日 | 安房直子

      遠い野ばらの村/作・安房直子 絵・味戸ケイコ/偕成社文庫


 安房直子さんの作品が好きな方には申し訳ないのですが、書店で購入しようと思った本がなくて、たまたま購入したのが安房直子さんの「遠い野ばらの村」。
 はじめてふれる安房直子さんの作品ですが、9編の童話がありました。

 どの作品もやさしく、ほっこりした気分になりました。
 どの作品も動物と人間の交流が描かれ、色と食が巧みに取り入れられています。

  たぬき(遠い野ばらの村)
  うさぎ(初雪のふる日)
  猫(ひぐれのお客、ふしぎなシャベル、猫の結婚式)
  ひらめ(海の館のひらめ)
  カエル(秘密の発電所)
  はち(野の果ての国)

<ひぐれのお客>
 黒い猫が、黒いマントに赤い裏をつけたいと裏通りの手芸屋にやってきます。
 裏地につける赤色について猫と店主の論議が続きます。
 ピンクがかった赤の裏地は小さな花のやさしくあまいかおりです。
 畑のスイトピーが、かぜにゆれ、口々に、ねえ、ねえとよびかけてくる感じは、いつでもだれかにささやきかけられているみたいで落着きません。
 紫がかった赤は、お酒を飲まされてくらくらします。
 もうひとつの赤は、布地から、かすかに薪のもえる音がして、木のにおい。さわってみると、ほんのりとあったかく、炎がすこしづつひろがります。

 猫がほしかったのは、薪ストーブが、ぱちぱち音をたて、心がやすまるあったかさの火の色でした。

 色がにおいをもち、音をだすのがつたわってくる物語。

 少しこましゃくれた猫ですが、猫が好きな方には、ふんふんうなずけそうです。

<ふしぎな光景>
 ・どこまでも続く石けりの輪(初雪のふる日)。
 ・公園の砂場の砂をシャベルですくってみると、穴は海につながっています(ふしぎなシャベル)
 ・レストランの下働きをしていた若者に、ひらめがひそかにさまざまな料理のつくりかたを教え、お嫁さんになる娘をさがし、古い小さな店をもたせる手助けをする(海の館のひらめ)

「現実と異世界の見えない仕切りを またいでしまった主人公たちの物語」というコピーが、作品の内容をよくあらわしていますが、50歳でなくなられたとあって残念です。         


はしれ!たくはいびん

2014年09月18日 | 絵本(日本)
はしれ!たくはいびん  

    はしれ!たくはいびん/竹下 文子・作 鈴木まもる・絵/偕成社/2005年初版

 

 おじいちゃん・おばあちゃんが、孫たちにおくりましょうと、りんごを箱につめ、この箱が宅配便の車に乗って、りんごの旅がはじまります。

 あちこちの家やお店で集められた荷物は集荷センターへ。荷物はトラックにのせられて、仕分けセンターへ。

 真夜中の高速道路をとおって、別の仕分けセンターへ。

 さらに営業所に運ばれた荷物は、届け先へ。

 届けられたりんごをみた孫たちの顔・・・・・。

 途中、いろいろな車がでてくるので、車に興味をもった子は、それを探す楽しみも。

 高速道路、トラックの車体に”oikora”とあったり、ビルの看板に”偕成社”とあったり、探す楽しみもあります。             


変身のきっかけ

2014年09月15日 | 昔話あれこれ

 外国の昔話によく見られる動物などに、変身する(させられる)というのもさまざまあって、このへんは日本の昔話とのちがい。

<魔法使いや妖精、魔女に変身させられることをのぞいた例>

・父親が怒鳴るとカラスになる(七羽の烏)
・レタスまたはわるいキャベツを食べると“ろば”になり、いいキャベツを食べるともとの人間の姿になる(ろばのキャベツ)
・“かおり”で、ながい鼻の小人になるが、同じかおりで、もとの姿にもどる(ながい鼻の小人)
・壁にたたきつけられたカエルが、王子になる(カエルの王さま)
・からだを床に打ちつけると、ウグイスから人間に(賢いエレーナ)
・指輪を小指にはめれば、この国の王子そっくりなる。指輪についているダイヤモンドを内側にむけると、姿が見えなくなり、外側にむけると、またみえるようになる(魔法の指輪)


       ろばのキャベツ/ラング世界童話集5 くさいろの童話集/編訳 川端康成 野上 彰/偕成社文庫/1977年初版
       ながい鼻の小人/ラング世界童話集1 みずいろの童話集/編訳 川端康成 野上 彰/偕成社文庫/1977年初版
       カエルの王さま/グリム童話集 上/佐々木 田鶴子 訳/岩波少年文庫/2007年初版
       賢いエレーナ/子どもに語るロシアの昔話/伊東一郎 訳/再話 茨木啓子 再話/こぐま社/2007年初版
       魔法の指輪/ラング世界童話集3 みどりいろ童話集/西村 醇子 監修/東京創元社/2008年初版


ちょうちょ

2014年09月13日 | 絵本(自然)
ちょうちょ  

    ちょうちょ/江國香織・文 松田奈那子・絵/白泉社/2013年初版

 

 ちょうちょが、女の子の髪飾りに、ねこの頭に、ゆびわに、くつひもになったり、せかいを自由に飛翔します。

 何よりも、こんな日本語の表現にはじめて出会えた幸せ。

 きのうをとびこえ きょうをくぐりぬける
 ちょちょは せかいを あじわう
 しずかをただよい
 ちょうちょは あまい ためいきをつく
 ちょうちょは くうきを たがやす
 せかいを あそびつくす


 <くうきを たがやす>という発想はどこから生まれてくるのか不思議。
 

 なんともいえないせかいをあじわえました。

 ところで、我が家で、いつもは何匹もすだつ、山椒の木のナミアゲハ。今年はせいぜい2匹程度。
 そのかわり、にんじんをそのままにしておいたら、驚くほど大きいキアゲハの幼虫、それも4頭(蝶は頭と数えるというのは、依然みた蝶うの絵本で知った)が見つかりました。


うそつきのつき

2014年09月10日 | 絵本(日本)
うそつきのつき  

     うそつきのつき/内田麟太郎 作 荒井良二 絵/文溪堂/1996年初版
 

 「このおじさんは わらいません」というのをうけて、ダジャレのオンパレード。

 絵に細かな仕掛けがあって、それを発見するのも楽しい。

 「ニワトリが 二わ トリをかっていても」

 「ラクダが、たびは らくだ」という絵では、動く歩道にのっているラクダが。おまけにピラミッドは、車輪の上にのっています。

 「ヤマアラシが やまあらしに ふきとばされてもいても」
 このおじさんは、笑わないのですが、木につかまって横になっているこのおじさんを見て、山が笑っている場面もあります。

 「カミキリが、かみきりに はさみをつかっていても」
 やっぱり、おじさんは、笑いません。なぜか舞台の上で、カミキリが照明をあびて、クワガタの絵を切り取っています。
 客席からは、「ウマイ」「ステキ」の声が。

 じつは、このおじさんの正体は?(表紙をみるとわかりますが・・・・)


 大人は、無条件に楽しめますが、子どもがダジャレに反応できるか心配なところもあります。  


ドラキュラーってこわいの?

2014年09月08日 | せなけいこ
ドラキュラーってこわいの?  

       ドラキュラーってこわいの?/せな けいこ・作/小峰書店/2008年初版

 

 血とまちがって、ワインを飲んでしまい、びんの中で眠ってしまったドラキュラー。いつまた目が覚めるかわからないので、うさぎの兄弟はびんごと大きな風船につけて飛ばしてしまいます。

 風船をみつけたのは、雲の上のかみなりの子どもたち。

 ドラキュラーは子どもの血を吸おうとしますが、こわさを知らないかみなりの子どもたちは・・・・・。

 
 今の子たちは、ドラキュラーを知っているんですね。知らないものとの先入観があったので、子どもが受けとめられるのか心配したのですが杞憂でした。
 
 コメデイで、ドがつく、ドロップ、ドラヤキ、ドーナッツが好きな子どもたちが、ドラキュラーもおいしそうと、おへそをいただく場面が楽しい。


にんじんさんとじゃかじゃかじゃん

2014年09月05日 | 絵本(日本)
にんじんさんと じゃかじゃかじゃん  

   にんじんさんとじゃかじゃかじゃん/作・絵 長野 ヒデ子/世界文化社/2010年初版

 

野菜が次から次へとでてきておおにぎわい。

にんじんは じんじんじんじん
きゅううりは きゅっ きゅっ きゅっ きゅっ(きゅうりは9本あるので、9にひっかけて)
れんこんは れんこん こんちゃく こんこんこん こんこん きちきち
かぼちゃは ちゅっ ちゃっ ちゃっ
やまいもは ころころ こーろころ
ごぼうは ごぼごぼ ごぼぼぼぼ

楽器をかなでておおにぎわい

さいごにできあがったのは   

お弁当

野菜嫌いな子が、野菜大好きに変身しそう。


ぼくがおおきくなったらね

2014年09月03日 | 絵本(日本)
ぼくがおおきくなったらね  

   ぼくがおおきくなったらね/きたやまようこ・作/岩崎書店/1999年初版



 親子の会話がはずむというのも絵本のいいところ。この絵本も会話がはずみそう。

 “ぼく”が、はらっぱにいくと動物たちがせいくらべしながら、おおきくなったらどんなことをしたいか、話し合っています。
 リスくんは、おおきな木の実をたくさんみつけて、木の実をうめて、それが大きな木になったら素敵と話します。
 トリくんは、百倍も高く飛んで、大空にわたしの歌をきいてもらうのが夢。

 “ぼく”は?

 絵の途中に、ネズミ、リス、ネコ、クマ、トリなどの、おおきくなるためのすくすくたいそうというのがあって楽しい。

 地球の上で、動物たちをおんぶし、おおきくなったら、みんなをまもれるようにという“ぼく”の気持ちがやさしい。                        


地平線の旅人

2014年09月01日 | 絵本(外国)


   地平線の旅人/文・パスカル・プテイ イラスト・クリストフ・アメリ 訳・小野江重久/プロトギャラクシー/1998年初版


  地平線というと海と空の交わる線か、どこまでも広がる平原と空の交わる線を想像するが、ここでの地平線は、線。

 小型の絵本で、表紙から本文、裏表紙まで、上から3分の一ほどのところに、線が描かれていて、その線がときには上下したり、音を響かせたり。

  この地平線を旅するのは、たこ風の紙のような人間。
  線を旅するので、太っていては安定感をかくようだ。
  線上でさまざまな動きがあって楽しい。細長いストローで、水を飲む場面、海水に息を吹き込んで、あわをぶくぶくさせる遊びなどの発想にびっくりします。

  旅しながらときどき妄想におちいったりと、語りかけるような文が特徴です。

  何よりタイトルが素敵な絵本です。