禁煙治療、若い人にも 厚労省、保険適用拡大検討
行政・政治 2015年10月22日 (木)配信共同通信社
厚生労働省は21日、2016年度の診療報酬改定で、禁煙治療の保険適用を拡大する検討に入った。若い人でもニコチン依存症の治療を受けやすくなるようにし、がんや循環器疾患のリスクを減らして将来の医療費を抑える狙いがある。しかし、治療の効果を疑問視する意見もあり、実現には曲折がありそうだ。
同日の中央社会保険医療協議会(中医協)で案を示した。現在、ニコチン依存症の治療に保険適用される患者の条件は、1日の喫煙本数と喫煙年数を掛け合わせた指数が200以上などと決まっている。1日1箱(20本)を吸う人だと10年以上かかる計算だ。
厚労省の調査では、20代の喫煙率は男性36・3%、女性12・7%。喫煙年数が短く、20代のニコチン依存症患者の82%が指数に達していない。この指数を引き下げて、喫煙年数が短くても保険で治療できるようにする考えだ。
厚労省は、指数の基準を撤廃して20代のニコチン依存症患者を治療すれば、喫煙が原因とみられる生活習慣病を防ぎ、将来の医療費を約133億円減らせると推計している。
中医協では賛成意見が出る一方、「禁煙治療は5割程度しか成功していない」「医療保険は病気に適用するもの。予防に使わないのが原則だ」として反対も根強かった。同様の案は2年前にも検討したが、反対が多く見送られた経緯がある。
行政・政治 2015年10月22日 (木)配信共同通信社
厚生労働省は21日、2016年度の診療報酬改定で、禁煙治療の保険適用を拡大する検討に入った。若い人でもニコチン依存症の治療を受けやすくなるようにし、がんや循環器疾患のリスクを減らして将来の医療費を抑える狙いがある。しかし、治療の効果を疑問視する意見もあり、実現には曲折がありそうだ。
同日の中央社会保険医療協議会(中医協)で案を示した。現在、ニコチン依存症の治療に保険適用される患者の条件は、1日の喫煙本数と喫煙年数を掛け合わせた指数が200以上などと決まっている。1日1箱(20本)を吸う人だと10年以上かかる計算だ。
厚労省の調査では、20代の喫煙率は男性36・3%、女性12・7%。喫煙年数が短く、20代のニコチン依存症患者の82%が指数に達していない。この指数を引き下げて、喫煙年数が短くても保険で治療できるようにする考えだ。
厚労省は、指数の基準を撤廃して20代のニコチン依存症患者を治療すれば、喫煙が原因とみられる生活習慣病を防ぎ、将来の医療費を約133億円減らせると推計している。
中医協では賛成意見が出る一方、「禁煙治療は5割程度しか成功していない」「医療保険は病気に適用するもの。予防に使わないのが原則だ」として反対も根強かった。同様の案は2年前にも検討したが、反対が多く見送られた経緯がある。